「感情ではなく構造で評価する」── 360度評価を超える、解決ドットコム式・成果と成長の見える化
通勤中やスキマ時間に、音声で構造的評価モデルの実践方法を学習できます
※音声と記事の内容は同じです。お好みの方法で学習してください
はじめに:「頑張っているのに報われない」をなくすために
評価制度をつくる上で最も難しいのは、「公平さ」と「納得感」の両立です。 多くの企業では360度評価が導入されていますが、 その多くが「感情」「印象」「人間関係」に左右される実態を持ちます。
感情で判断される限り、公平な成長は生まれない。 解決ドットコムでは、360度評価を排し、感情ではなく構造で判断する評価システムを設計しました。 目的は「誰が悪いか」を探すことではなく、「どの構造が止まっているか」を特定することです。
🎯 まずはクイズで理解度チェック!
1️⃣ 360度評価の理想と現実
■ 理想:多面的に人を見ようとする試み
本来、360度評価は「上司の主観に頼らず、多様な視点から人を評価する」仕組みです。 上司・同僚・部下などがそれぞれの立場から意見を出し、全体像を把握するという考え方でした。
■ 現実:感情と関係性が評価を支配する
しかし現実では、評価者自身が評価されないため、 波風を立てない「平均点評価」や、関係性に基づく「忖度評価」が起こりやすくなります。 また、膨大な運用コストが発生し、結果的に"感情をデータ化しただけ"の制度に陥りがちです。
つまり、360度評価は「公平そうに見えて、最も不公平な制度」になりやすいのです。
2️⃣ 感情ではなく構造で評価する
評価とは「人を責めるため」ではなく、「構造を正すため」に行うものです。 成果が出ないときは、個人ではなく、行動・スキル・リソース・目標のどこにズレがあるのかを見極めます。
| 状況 | 主な原因 | 責任レイヤー |
|---|---|---|
| KPI低 × 行動高 × スキル高 | 目標設定が過大/リソース不足 | 経営層(戦略責任) |
| KPI低 × 行動低 × スキル高 | マネジメント設計ミス | マネジャー(戦術責任) |
| KPI低 × 行動低 × スキル低 | 実行力不足・基礎スキル未達 | 社員(実行責任) |
| KPI低 × 行動高 × スキル低 | 過負荷構造/育成機会欠如 | 経営+マネジャー共同責任 |
この「構造分解」により、誰の責任かではなく、どの構造を直すかを明確にできます。
🔍 あなたの組織状態を診断しよう
3️⃣ 「人がいないから仕方ない」を封じる(社長責任・構造異常判定)
現場で最もよく聞く言葉のひとつが「人がいないから仕方ない」。 しかし多くの場合、それは現場やマネジャーによる"経営放棄"です。 なぜなら「人がいない」のではなく、「業務の優先順位と仕組み化を止めている」ケースが大半だからです。
🧭 原則:「人がいない」は経営放棄のサイン
「人がいないからできない」という言葉は、行動ではなく判断の停止を意味します。 人がいないなら、どの業務を止め、どの業務を仕組みに乗せるかを決めるのがマネジャーの責務。 つまり、"人がいない"とは現場レベルではなく、意思決定を放棄している状態です。
❌ よくある悪循環
人がいない → 雇わない → 業務が増える → 人が辞める → さらに人がいない
✅ 原則対応:業務マップで「効率化できる領域」を特定
「人がいない」と感じたときは、まず業務をマッピングします。 通常業務・不定期業務・イレギュラー対応を分類し、 ムダや重複、属人化を可視化します。
📊 ポジショニングによる業務整理(顧客対応例)
| 通常フロー業務 | イレギュラー対応 | |
|---|---|---|
| 毎日 |
残す
既存体制で維持
|
精査
仕組みに組み込めるものは残す/できないものは切る
|
| 不定期 |
残す
リソース調整で対応
|
切る
負荷高・再現性低のため受付対象外
|
このマップを使い、まず「削る・仕組む・伝える」の3ステップで改善を始めます。 これが、現場・マネジャーが取るべき標準的な打ち手です。
⚠️ 例外:日常フローが崩壊している場合
ただし、通常フローがそもそも回っていない場合、話は別です。 この状態では効率化も仕組み化も成立しません。 それはもはやマネジメントの問題ではなく、 経営構造の異常=社長の責任領域です。
📉 異常状態の兆候
- 通常案件の処理が継続的に滞留している
- マネジャーが現場作業に常時介入している
- イレギュラー対応を通常化できない
📏 ミニマム人員の算出式(経営判断用)
- 必要工数(月)= 案件数 × 平均処理時間
- 1人月の有効稼働時間= 稼働日数 × 実働時間 × 稼働率
- 最低必要人数 = 必要工数 ÷ 有効稼働時間(切り上げ)
例:1,000件/月 × 0.5h = 500h。 1人あたり112h稼働なら最低5名必要。 2.5名で運用している時点で、経営構造が破綻していると判断します。
🚦 責任の線引き
| 状態 | 判断 | 責任 |
|---|---|---|
| 通常フローが回っている | 効率化・仕組み化不足 | マネジャー/現場 |
| 通常フローが崩壊している | スコープ過大・リソース設計ミス | 社長/経営層 |
原則は「人がいない=現場放棄」だが、例外として「通常フローが崩壊している場合」は経営責任。
どちらの場合も、最初にやるべきは"気合"ではなく、構造の再定義です。
3️⃣-2 「人 × 売上」構造で見る、フェーズ別の正しい手段選択
「人がいない」「売上が上がらない」といった言葉は似ていても、フェーズによって取るべき行動は真逆です。 解決ドットコムでは、人 × 売上のマトリクスで組織を4段階に分類しています。
| フェーズ | 状態 | 経営の打ち手 | 評価の焦点 |
|---|---|---|---|
| ① 売上低 × 人員不足 | 事業が機能不全 |
|
構造再構築フェーズ |
| ② 売上低 × 人員充足 | 人はいるが成果が出ない |
|
戦術改善フェーズ |
| ③ 売上高 × 人員充足 | 安定的成長・再現性あり |
|
成長循環フェーズ |
| ④ 売上高 × 人員不足 | 短期的成功・長期的危険 |
|
限界管理フェーズ |
4️⃣ 「うまくいっている組織」を定義する
- 短期(Performance):KPI85〜110%、行動効率80〜100%
- 中期(Process):改善・共有・形式知化が定着
- 長期(Potential):育成・自由活動・学習が循環
5️⃣ 「自由活動」「育成行動」を評価に含める
短期成果だけを評価すると、行動量だけが増えて成長が止まります。 自由活動・育成・学習は組織の再現性を高める無形資産。 これらを加点評価として制度設計に組み込みます。
| 項目 | 評価ポイント |
|---|---|
| 後輩育成 | 教育時間・スキル上昇率・同行件数 |
| 自由活動 | 改善提案・制度化・採用率 |
| 自律学習 | 資格取得・研修・外部発表 |
| 波及効果 | 他者成長を促す行動・共有 |
📊 あなたの評価スコアを計算しよう
6️⃣ 成功循環モデル(100点スコア例)
| 項目 | 重み | 理想状態 |
|---|---|---|
| KPI達成率 | 30% | 90〜110% |
| 行動効率 | 15% | 安定上昇 |
| スキル成長率 | 20% | 半年+10〜20% |
| 育成・指導貢献 | 15% | 部下成長 |
| 自由活動 | 10% | 改善提案3件/四半期 |
| 自律学習 | 10% | 年1回以上の研修・資格 |
「評価って、人を責めるためじゃないピヨ!」
評価は「構造を直すための羅針盤」ピヨ〜。
「誰が悪い?」じゃなくて「何が止まってる?」を見つけるピヨ!
上のツールで診断したり、スコアを計算してみると、
感情じゃなく構造で見る視点が体験できるピヨ🐥💛
組織も人も、ちゃんと成長できる仕組みがあれば伸びるピヨ!
7️⃣ 結論:「感情ではなく構造で人を伸ばす」
360度評価を「多様な意見の一手段」としては尊重しますが、 評価の中心に据えるべきは構造の整合性です。 感情で評価すれば不公平が生まれ、構造で評価すれば成長が再現される。
成果が出ないときは「誰が悪いか」ではなく、 どの構造が止まっているかを特定する。 成果が出ているときは「何が機能しているのか」を再現する。
これが、解決ドットコムが提唱する構造的評価モデルです。 評価とは人を責めるものではなく、仕組みを進化させるための羅針盤です。


