日本の所得税制度における課税方式のキホン
所得税の課税方法には、大きく分けて「総合課税」「申告分離課税」「源泉分離課税」の3種類があります。収入の種類によってどの方法が適用されるかが法律で定められています。
3つの課税方式の主な違い
- 総合課税:給与所得や事業所得など、他の所得と合算して課税対象額を求め、所得が高くなるほど税率が上がる「超過累進税率(5%〜45%)」で計算する方式です。
- 申告分離課税:株の売却益、不動産の譲渡益、一定のFX・先物取引の利益など、他の所得とは分けて税額を計算する方式です。特定口座や申告不要制度などにより、必ずしも全てのケースで確定申告が必要とは限りません。
- 源泉分離課税:預貯金の利息など、所得が支払われる時点で一定の税率が源泉徴収され、それだけで課税関係が完結する方式です。確定申告をすることはできません。
よくある質問 (FAQ)
Q. 申告分離課税対象の収入がある場合、必ず確定申告が必要ですか?
いいえ。例えば株式投資でも「特定口座(源泉徴収あり)」を選択している場合や、退職金で「退職所得の受給に関する申告書」を提出済みの場合は、源泉徴収で課税が完結するため原則として確定申告は不要です。
Q. 不動産売却の「長期譲渡」と「短期譲渡」はどう判定しますか?
単に所有期間が5年を超えているかではなく、「売却した年の1月1日時点」で所有期間が5年を超えているかどうかで判定します。例えば2026年中に売却した場合、2020年12月31日以前に取得した土地・建物が「長期譲渡所得」となります。
Q. 株の損益と不動産の損益は相殺(損益通算)できますか?
原則としてできません。損益通算できる範囲は所得・取引の区分ごとに定められています。上場株式等の譲渡損失は一定の上場株式等の配当所得等と通算できる場合がありますが、不動産の譲渡損失を株式等の利益と自由に相殺することはできません。
ご利用にあたって
本ツールは各種所得の課税方式および概算税額を把握・整理するための補助シミュレーターです(制度確認日:2026年8月)。個別の特例適用(居住用3,000万円特別控除等)、取得費の精査、実際の確定申告の要否については、所轄の税務署、税理士、行政窓口等の適切な専門窓口へご相談ください。
