【FP3級 DAY20】金融商品の比較と選び方
リスク・リターン・流動性を理解して賢い投資判断を!
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通勤中やスキマ時間に、音声で「金融商品の基本」徹底比較:預金・債券・株式・投信のリスク・リターン・流動性について学習できます
※音声と記事の内容は同じです。お好みの方法で学習してください
🎯 今日のテーマ
「リスク・リターン・流動性を理解して賢い投資判断を!」
FP試験でも実生活でも重要なのが「金融商品の違いを理解すること」。
👉 預金・債券・株式・投資信託はリスク・リターン・流動性が異なるため、どの場面でどの商品を選ぶかを整理します。
📘 学習ポイント
🔹 1. 金融商品の特徴(表で整理)
📊 金融商品比較表
| 商品 |
主な特徴 |
リスク |
リターン |
流動性 |
| 預金 |
元本保証、利息あり、ペイオフ制度あり |
ほぼなし |
低い (0.001%〜0.3%程度) |
高い (いつでも引き出せる) |
| 債券 |
国や企業にお金を貸す、有価証券 |
発行体の信用リスク 金利変動リスク |
預金より高いが 株より低い |
中程度 (市場で売買可) |
| 株式 |
企業への出資、配当+値上がり益 |
価格変動リスク大 倒産リスク |
高い (長期でリターン期待) |
高い (証券市場で売買可) |
| 投資信託 |
複数資産に分散投資、プロが運用 |
元本保証なし 運用成績に依存 |
中〜高 (商品による) |
中程度 (解約に日数必要) |
🔹 2. 選び方の考え方
🎯 目的別金融商品の選び方
🛡️
安全性重視
対象:預金・国債
適用場面:
• リスクを極力減らしたい
• 緊急資金の確保
• 元本割れは避けたい
⚖️
安定収益狙い
対象:社債・債券型投信
適用場面:
• ある程度のリターン欲しい
• 中長期での運用
• 適度なリスクは許容
🚀
資産成長狙い
対象:株式・株式型投信
適用場面:
• 長期でのリターン重視
• 価格変動を許容できる
• 資産を大きく増やしたい
🎨
分散投資
対象:投資信託
適用場面:
• 複数資産に配分したい
• リスク軽減を図りたい
• プロに運用を任せたい
🔹 3. 試験で狙われるポイント
📋 FP試験頻出ポイント
🏦 預金関連
- ペイオフは「1金融機関あたり元本1,000万円+利息まで保護」
- 外貨預金はペイオフ対象外
- 普通預金・定期預金・貯蓄預金の違い
📜 債券関連
- 債券は利付債・割引債がある
- 金利と債券価格は逆相関
- 信用リスク・金利変動リスクあり
📈 株式関連
- 株式は議決権・配当を持つが、元本保証はなし
- 株主優待・株主総会への参加権利
- 倒産時は無価値になるリスクあり
🎯 投資信託関連
- 投資信託は「販売会社」「運用会社」「信託銀行」の三者が関わる
- 基準価額・純資産総額・分配金の概念
- インデックス型・アクティブ型の違い
📌 今日のまとめ
- 預金=安全第一、流動性高
- 債券=中リスク・中リターン
- 株式=高リスク・高リターン、議決権あり
- 投資信託=分散投資の便利ツール
✏️ Day 20 ミニ確認テスト(選択式)
各問題について、最も適切な選択肢を選んでください
Q1
預金保険制度(ペイオフ)では、1金融機関につきいくらまで保護されるか?
Q2
国債を購入した場合に考えられる主なリスクはどれか?
Q4
投資信託に関わる「信託銀行」の役割として正しいものはどれか?
Q5
預金・債券・株式・投資信託の中で、最もリスクが高いとされるのはどれか?
✅ Day 20 テスト結果
正解一覧
Q1: ② 1,000万円+利息(ペイオフの基本ルール)
Q2: ① 信用リスク(国債は信用度高いが社債等は発行体依存)
Q3: ② 議決権を持てる(株主は会社経営に参加可能)
Q4: ③ 資産の管理・保管を行う(信託銀行の役割)
Q5: ③ 株式(価格変動リスク最大、倒産で無価値の可能性)
✅ Day 20 ミニテスト【解説&深掘り】
✅【Q1】「預金保険制度(ペイオフ)では、1金融機関につきいくらまで保護されるか?」
正解:② 1,000万円+利息
解説:
ペイオフ制度(預金保険制度)では、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円とその利息まで保護されます。
ペイオフの詳細:
• 保護額:元本1,000万円+利息
• 対象:普通預金、定期預金、貯蓄預金など
• 対象外:外貨預金、譲渡性預金
• 機関ごと:A銀行1,000万円、B銀行1,000万円なら両方保護
実際の例:
• 同一銀行に1,500万円預金→1,000万円+利息のみ保護
• A銀行1,000万円、B銀行800万円→両方とも全額保護
• 夫婦それぞれが同一銀行に1,000万円→計2,000万円保護
注意点:
• 外貨預金はペイオフ対象外
• ゆうちょ銀行も同様に1,000万円+利息まで
• 信用金庫・信用組合も同じルール
試験ポイント:
「1,000万円+利息」「1金融機関ごと」「外貨預金対象外」は頻出です。
→ Day15「預金・債券・株式の基礎」参照
✅【Q2】「国債を購入した場合に考えられる主なリスクはどれか?」
正解:① 信用リスク
解説:
国債にも信用リスクがあります。国の財政状況により、元本や利息の支払いが困難になる可能性があるためです。
債券のリスクの種類:
• 信用リスク:発行体(国・企業)の財務悪化・破綻リスク
• 金利変動リスク:市場金利変動による価格変動
• 流動性リスク:売りたい時に適正価格で売れないリスク
• インフレリスク:物価上昇により実質価値が低下するリスク
信用リスクの程度:
低リスク:日本国債、米国債、ドイツ国債など
中リスク:大手企業の社債、地方債
高リスク:新興国債券、格付けの低い企業の社債
他の選択肢について:
• ②為替リスク:外国債券の場合のみ関係
• ③株価変動リスク:株式に関するリスク
• ④不動産価格変動リスク:不動産投資に関するリスク
格付けの重要性:
AAA、AA、A、BBBなどの格付けで信用度を判断できます。
試験ポイント:
「国債にも信用リスクあり」「格付けによる信用度判断」を覚えましょう。
→ Day15「預金・債券・株式の基礎」参照
✅【Q3】「株式投資の特徴として正しいものはどれか?」
正解:② 議決権を持てる
解説:
株式を保有することで株主となり、会社経営に関する議決権を得ることができます。
株主の権利:
• 議決権:株主総会での投票権
• 配当請求権:利益配当を受ける権利
• 残余財産分配請求権:会社解散時の財産分配権
• 株主優待:企業独自のサービス(企業による)
議決権の具体例:
• 取締役の選任・解任
• 配当金の決定
• 定款変更の承認
• 企業合併・買収の承認
他の選択肢について:
• ①元本保証がある:
× 株式に元本保証はない
• ③利息収入がある:
× 株式は配当(利息ではない)
• ④満期が決まっている:
× 株式に満期はない
株式投資のリスク:
• 価格変動リスク(大きい)
• 企業倒産リスク(無価値になる可能性)
• 配当がない可能性(無配のリスク)
試験ポイント:
「株主=議決権あり」「元本保証なし」「配当は利息ではない」を覚えましょう。
→ Day15「預金・債券・株式の基礎」参照
✅【Q4】「投資信託に関わる『信託銀行』の役割として正しいものはどれか?」
正解:③ 資産の管理・保管を行う
解説:
投資信託は3つの機関が分離して役割を担う「三者分離」の仕組みになっています。
投資信託の三者分離:
• 販売会社:証券会社、銀行、郵便局など
→ 窓口販売、購入・解約の受付
• 運用会社:投資信託委託会社
→ 実際の運用指示、運用方針の決定
• 信託銀行:受託会社
→ 資産の管理・保管、運用会社の指示に従って売買
信託銀行の具体的な役割:
• 投資家の資産を分別管理(自己財産と分離)
• 運用会社の指示に基づく株式・債券の売買
• 配当金・利息の受け取りと分配
• 投資家への運用報告書作成・送付
他の選択肢について:
• ①購入の窓口となる:
× 販売会社の役割
• ②実際に運用を行う:
× 運用会社の役割
• ④株主に配当を分配する:
× 株式会社の役割
分離の意味:
この三者分離により、どこか1社が破綻しても投資家の資産は保護される仕組みになっています。
試験ポイント:
「販売=証券会社等」「運用=運用会社」「保管=信託銀行」の役割分担を覚えましょう。
→ Day16「投資信託の仕組み」参照
✅【Q5】「預金・債券・株式・投資信託の中で、最もリスクが高いとされるのはどれか?」
正解:③ 株式
解説:
一般的に、株式が最もリスクの高い金融商品とされています。価格変動が大きく、企業倒産で無価値になる可能性があるためです。
リスクレベルの順序:
低リスク ← → 高リスク
預金 < 債券 < 投資信託 ≲ 株式
※投資信託は商品により異なるが、一般的に株式より若干低リスク
各商品のリスクの特徴:
①預金:元本保証、ペイオフ保護あり(ほぼリスクなし)
②債券:信用リスク・金利変動リスクあり(中程度)
③株式:価格変動大・倒産リスクあり(高リスク)
④投資信託:商品により異なる(中~高リスク)
株式が最もリスクが高い理由:
• 日々の価格変動が非常に大きい
• 企業業績に直結するため不確実性が高い
• 倒産すると投資元本が全て失われる
• 配当も業績により変動(無配の可能性)
投資信託との比較:
投資信託も株式を含む場合はリスクが高いですが、分散投資効果によりリスクが軽減されるため、個別株式より若干リスクが低いとされます。
リスク・リターンの関係:
リスクが高い商品ほど、期待リターンも高くなる関係があります。
株式:高リスク・高リターン
債券:中リスク・中リターン
預金:低リスク・低リターン
試験ポイント:
「預金<債券<投資信託≲株式」のリスク順序を覚えましょう。
→ Day15「預金・債券・株式の基礎」参照
🗺️ Day20 まとめ
| 問題 |
正解 |
ポイント |
| Q1 |
② 1,000万円+利息 |
ペイオフ制度の基本ルール |
| Q2 |
① 信用リスク |
国債にも発行体の信用リスクあり |
| Q3 |
② 議決権を持てる |
株主は会社経営に参加する権利あり |
| Q4 |
③ 資産の管理・保管 |
信託銀行は投信の資産を管理・保管 |
| Q5 |
③ 株式 |
価格変動リスク最大・倒産で無価値リスク |
🔑 試験での覚え方ポイント
🏦 預金の特徴
• ペイオフ:1,000万円+利息
• 元本保証あり
• 外貨預金は対象外
📜 債券の特徴
• 信用リスク・金利変動リスク
• 金利と価格は逆相関
• 格付けで信用度判断
📈 株式の特徴
• 議決権・配当請求権あり
• 元本保証なし
• 最も高リスク・高リターン
🎯 投資信託の仕組み
• 販売・運用・保管の三者分離
• 信託銀行=資産管理・保管
• 分散投資効果でリスク軽減
金融商品の特徴とリスクレベルの理解が投資判断の基本!
🗺️ 今日のゴール
- ✅ 預金・債券・株式・投資信託の特徴を理解する
- ✅ リスク・リターン・流動性の関係を把握する
- ✅ 目的別の金融商品選択方法を覚える
- ✅ FP試験頻出ポイントを整理する
📝 DAY20まとめ
📌 金融商品の基本特徴
🏦
預金
- 元本保証
- ペイオフ保護
- 低リスク・低リターン
- 高流動性
📜
債券
- 信用・金利リスク
- 中リスク・中リターン
- 中流動性
- 利付債・割引債
📈
株式
- 議決権あり
- 高リスク・高リターン
- 高流動性
- 配当・優待
🔍 FP試験頻出ポイント
- ペイオフ制度:1金融機関あたり1,000万円+利息まで保護
- 債券のリスク:信用リスク・金利変動リスクあり
- 株式の権利:議決権・配当請求権・残余財産分配請求権
- 投資信託の仕組み:販売・運用・保管の三者分離
- リスクの順序:預金<債券<投資信託≲株式
💡 投資判断のコツ
「目的に応じた商品選択、リスク許容度に合わせた配分」
安全性重視→預金・国債
安定収益狙い→社債・債券型投信
資産成長狙い→株式・株式型投信
分散投資→投資信託全般
🎯 次回予告
Day21:Week3ミニテスト(10問)
金融商品の基礎をしっかりチェックする演習問題に挑戦します!預金・債券・株式・投資信託・利回り計算・為替など、Week3で学んだ内容を総復習しましょう。
▶ 次回:DAY21「Week3ミニテスト(10問)」へ