標準報酬月額とは

標準報酬月額とは

社会保険料計算の基準となる重要な仕組みを理解しよう!


🎯 標準報酬月額とは

標準報酬月額(ひょうじゅんほうしゅうげつがく)とは、社会保険(健康保険・厚生年金保険)において、保険料や給付額を計算するための基準となる金額です。
実際に受け取る給与額ではなく、給与を一定の幅に区切って「等級」に当てはめた金額が用いられます。

💡 例

月収が 318,000円 の人の場合
標準報酬月額は 320,000円 と決められます

📊 標準報酬月額の計算方法

🔹 1. 対象となる給与を確認する

対象となるもの

  • 基本給
  • 各種手当(役職手当、通勤手当、残業手当など)

※ 賞与(ボーナス)は含まれず、別途「標準賞与額」で扱われます。

🔹 2. 月額報酬を算出する

(1)定時決定(算定基礎届)

毎年7月に、4月・5月・6月の3か月間に支払った報酬を集計し、平均を出します。

(2)随時改定(月額変更届)

昇給や降給などで報酬が大きく変動したとき、変動月から3か月間の平均を出します。

🔹 3. 標準報酬月額表に当てはめる

算出した「平均月額給与」を、日本年金機構や協会けんぽが公表している「標準報酬月額等級表」にあてはめ、該当する等級の標準報酬月額を決定します。

📈 計算例

年収
600万円
賞与
100万円
月額給与(概算)
約41.6万円

月額給与(概算)= (600万円 - 100万円) ÷ 12 = 約41.6万円
41.6万円は「410,000円~430,000円未満」に該当するため
標準報酬月額は 420,000円 となります。


🧮 標準報酬月額 自動計算機

年収と賞与を入力すると、標準報酬月額を自動計算します

📊 標準報酬月額 早見表(年収100万円~1200万円超まで)

報酬月額の範囲 標準報酬月額 年収目安(×12か月)

⚠️ 注意点

🎁賞与は含まれない

標準報酬月額は月々の給与を基準に算出し、賞与は別途「標準賞与額」で扱います。

📅3か月の平均を使う

一時的な残業代や手当の増減で大きく変わる場合があるため、直近3か月の平均を取ります。

📊等級による丸めがある

実際の給与額と標準報酬月額は完全に一致せず、あくまで「区分」された金額が使われます。

実際の保険料とズレる可能性

年収ベースで逆算すると便利ですが、賞与割合が多い人や、給与変動が多い人は実際の標準報酬月額と差が出やすい点に注意が必要です。

📝 まとめ

  • 標準報酬月額は、社会保険料や将来の年金額を決める大切な基準です。
  • 計算は「給与の平均額をもとに等級表に当てはめる」というシンプルな仕組みですが、賞与を除外する点や3か月平均を使う点など、いくつかの注意点があります。
  • 実務で取り扱う際には、必ず最新の「標準報酬月額等級表」を確認し、正確に算出するようにしましょう。

\ 最新情報をチェック /