「警察です」と電話が来たら?ニセ警察詐欺で確認する番号・要求・連絡先の順番
「警察です」と電話が来たら?ニセ警察詐欺で確認する番号・要求・連絡先の順番
- いったん止めること:個人情報を追加で伝えない。SNSやビデオ通話へ移動しない。お金を動かさない。不審に感じたら通話を切って構いません。
- 確認すること:相手の所属・氏名・電話番号。ただし相手が用意した情報の中だけで確認しないこと。
- 折り返さないこと:相手から教えられた番号や着信表示の番号には折り返さず、自分で公式の警察署番号を調べます。
- 相談先:緊急の対応を必要としない相談は#9110または最寄りの警察署。犯人が自宅に来ているなど緊急の事件・事故は110番。
「警察です。あなたの口座が事件に使われています」——突然こんな電話がかかってきたら、本物の警察なのか、詐欺なのか、その場では判断できないかもしれません。
結論からいうと、不審に感じたら電話を切って構いません。相手との通話を続けながら本物かどうかを見極めようとするのではなく、次の順番で確認することが重要です。
警察庁は、ニセ警察詐欺について「電話で捜査対象となっているなどと伝えることはない」「メッセージアプリで連絡しない」「警察手帳や逮捕状の画像を送らない」「個人のスマートフォンに突然ビデオ電話をしない」と注意喚起しています。さらに、実在する警察署などの電話番号を着信画面に偽装表示する手口も確認されています。
- 「警察です」と電話が来たら、まずこの順番で対応する
- ニセ警察詐欺は2026年も高額被害が続いている
- 電話を切ったら失礼?本物の警察だったら困らない?
- この要求が出たら要注意|ニセ警察詐欺チェック表
- 着信番号が「0110」でも本物とは限らない
- 警察手帳や逮捕状を見せられても信用しない
- 「誰にも話すな」と言われても相談する
- 電話を切った後は「相手が残した番号」ではなく公式ルートで確認する
- #9110と110番はどう使い分ける?
- 電話を切る前にメモできるなら、この5つを残す
- すでに情報やお金を渡してしまったときは
- 「警察です」と言われたときに、その場で真偽を決めなくていい
- 一般的な迷惑電話への対策も確認しておく
- まとめ|「切る→自分で調べる→公式窓口へ確認」で整理する
- 参考にした公的情報
「警察です」と電話が来たら、まずこの順番で対応する
電話中に本物か詐欺かを完全に判断する必要はありません。次の順番で対応します。
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 相手の所属・氏名を確認する | 警察署名、部署、氏名などをメモ |
| 2 | 自分から個人情報を追加で伝えない | 住所、口座、暗証番号などを答えない |
| 3 | SNSやビデオ通話へ移動しない | LINE等への誘導は要注意 |
| 4 | 金銭を動かさない | 「資金調査」などと言われても送金しない |
| 5 | いったん電話を切る | 確認のために切ってよい |
| 6 | 相手から教えられた番号へ折り返さない | 着信番号も信用材料にしない |
| 7 | 自分で公式の警察署番号を調べる | #9110への相談も可能 |
警察庁も、警察官を名乗る相手から「捜査対象になっている」などと言われた場合は電話を切り、警察相談専用電話「#9110」へ相談するよう案内しています。それ以外でも、所属や名前を確認したうえでいったん電話を切り、自分で調べた警察署の番号へ確認することが推奨されています。
ニセ警察詐欺は2026年も高額被害が続いている
警察庁は2026年から、被害が急増している「ニセ警察詐欺」を特殊詐欺の独立した手口として位置付けています。
認知件数は減っていても、被害額は増えています。「自分は警察と関係ないから大丈夫」と考えるより、警察を名乗る電話を受けたときの確認手順を知っておくことが重要です。
電話を切ったら失礼?本物の警察だったら困らない?
「本当に警察だったら、電話を切るとまずいのでは?」——ここが最も迷いやすいところです。しかし、相手が警察を名乗っていて不審に感じた場合、本人確認のためにいったん電話を切るという対応で構いません。
国民生活センターも、警察からと思われる電話であっても、所属、担当者名、電話番号、内線番号などを聞いたうえでいったん電話を切り、警察署などの連絡先を自分で調べて相談するよう案内しています。
「電話を切る=警察を無視する」ではありません。「今の相手が本当に警察なのかを、別の経路から確認する」と考えればよいでしょう。
この要求が出たら要注意|ニセ警察詐欺チェック表
現在のニセ警察詐欺では、単に「警察です」と名乗るだけでなく、警察手帳、逮捕状、ビデオ通話などを使って信用させる手口が確認されています。
| 相手からの要求・説明 | 判断 |
|---|---|
| 「あなたが捜査対象になっている」と電話で言われた | 強く警戒 |
| LINEなどのメッセージアプリへ誘導された | 警察庁が詐欺の特徴として注意喚起 |
| ビデオ通話へ移るよう言われた | 強く警戒 |
| 画面上で警察手帳を見せられた | 本物の証明にはならない |
| 逮捕状の画像が送られてきた | 警察庁が詐欺として注意喚起 |
| 「口座を調査する」と言われた | 強く警戒 |
| 別口座へお金を移すよう言われた | 送金しない |
| インターネットバンキングで送金するよう言われた | 送金しない |
| 「誰にも話してはいけない」と口止めされた | 強く警戒 |
| 「逮捕されたくなければ」などと急かされた | 電話を切って確認 |
| 金地金を購入・提出するよう求められた | 送らない・渡さない |
| 裸になる、常時ビデオ通話を続けるよう求められた | 応じず、直ちに相談 |
2026年には、ニセ警察官が「身の潔白を証明するため」などとして金地金を要求する手口に加え、身体確認を名目に裸になることや、入浴・トイレを含め常時ビデオ通話を要求する事案まで警察庁に報告されています。
「そこまで警察がするなら本当に重大事件なのかもしれない」と考えるのではなく、要求が異常なほど、相手との連絡を止めて公式ルートへ確認することが大切です。
状況整理シート(要求チェック+記録メモ作成)
今の状況と、相手から言われた内容を選ぶと、確認が必要な事項、保存しておく情報、相談先の候補、次の行動を表示し、相談時にそのまま使えるメモを作ります。詐欺かどうか、犯罪に当たるかどうかを判定するものではありません。入力内容はこのブラウザの中だけで処理し、外部への送信・保存は行いません。氏名・住所・口座番号など、そのまま残ると困る情報は入力しないでください。
着信番号が「0110」でも本物とは限らない
電話番号を見て、「末尾が0110だから警察だ」「検索したら実在する警察署の番号だった」と判断するのも危険です。
警察庁や警視庁は、実在する警察本部や警察署の電話番号を着信画面に偽装表示させる手口を確認しています。警視庁の代表番号や末尾「0110」の警察署番号を偽装した事例も注意喚起されています。
そのため、着信画面の番号が正しい = 今話している相手が本物の警察官とは判断できません。表示された番号にそのまま折り返すのではなく、自分で警察署の公式サイトなどから番号を調べて確認します。
「+」から始まる国際電話にも注意する
「+1」「+44」など、先頭に「+」が付いた国際電話番号も特殊詐欺で多く利用されています。警察庁によると、2025年中に特殊詐欺に利用された電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号でした。警察署を装うため、国際電話番号でありながら末尾を「0110」にした事例も確認されています。
ただし、逆に国内の番号だから安全という意味でもありません。番号だけで本物かどうかを判断しないことが重要です。
警察手帳や逮捕状を見せられても信用しない
最近の手口で特に注意したいのが、ビデオ通話です。犯人が制服姿で登場したり、顔写真付きの警察手帳を画面越しに見せたり、被害者の実名が入った偽の逮捕状を提示したりする事例があります。
さらに、警察庁は偽の警察ウェブサイトへ誘導し、受理番号を入力すると逮捕状のような書類が表示される手口も確認しています。
つまり、「警察手帳を見た」「自分の名前が書かれた逮捕状を見た」「警察のようなウェブサイトで確認できた」というだけでは、本物である証明にはなりません。
相手が用意した情報の中だけで確認するのではなく、いったん連絡を断ち、自分で調べた公式窓口から確認する必要があります。
「誰にも話すな」と言われても相談する
ニセ警察詐欺では、「捜査情報だから家族にも話してはいけない」「守秘義務がある」などと言って、周囲への相談を止めようとする手口があります。警察庁は、こうした口止めによって被害者を孤立させ、被害に気付きにくくするケースを確認しています。
そのため「誰にも言うな」と言われたときほど、一人で判断しないことが重要です。電話を切って、警察の公式窓口や家族など、相手とは無関係な第三者に確認することで状況を整理できます。
電話を切った後は「相手が残した番号」ではなく公式ルートで確認する
電話を切った後の流れはシンプルです。
警察庁は、相手から教えられた番号には折り返さないよう明確に注意喚起しています。
#9110と110番はどう使い分ける?
「警察に確認したいけれど、110番してよいのか分からない」という場合は、緊急性で整理すると分かりやすくなります。
| 状況 | 主な連絡先 |
|---|---|
| 警察を名乗る怪しい電話が来たので相談したい | #9110 |
| 本物の警察官だったのか確認したい | 最寄りの警察署・#9110 |
| 個人情報を伝えてしまい不安 | #9110、必要に応じて188 |
| お金を振り込んでしまった | 警察+金融機関へ速やかに連絡 |
| 犯人が自宅に来ている、危険が迫っている | 110番 |
| 現在進行中の事件・事故など緊急対応が必要 | 110番 |
警察庁は、事件・事故に関する緊急通報は110番、緊急の対応を必要としない警察への相談は#9110や最寄りの警察署と案内しています。#9110は全国共通で、発信した地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。受付時間は都道府県警察によって異なります。
電話を切る前にメモできるなら、この5つを残す
安全にメモできる状況なら、次の情報を残しておくと相談するときに説明しやすくなります。
| 記録するもの | 例 |
|---|---|
| 電話が来た日時 | 10月8日 14時20分ごろ |
| 着信表示 | +から始まる番号、末尾0110など |
| 相手が名乗った所属 | ○○県警○○署など |
| 相手が名乗った氏名 | ○○課の○○ |
| 言われた内容 | 口座が犯罪に利用、逮捕状がある、送金が必要など |
着信履歴やSMS、メッセージ、送られてきた画像なども、慌てて削除せず相談時に確認できる状態にしておくとよいでしょう。
記録するために通話を長引かせる必要はありません。不安を感じたら、まず電話を切ることを優先します。
すでに情報やお金を渡してしまったときは
すでに個人情報を伝えてしまったら
住所、勤務先、銀行口座などを伝えてしまった場合でも、そのまま相手とのやり取りを続ける必要はありません。まず連絡を止め、#9110や最寄りの警察署へ相談します。
国民生活センターも、警察を名乗る相手に住所、職業、銀行口座情報、運転免許証などを伝えてしまった相談事例を紹介し、不審に思った場合や個人情報を伝えてしまった場合は、警察や消費生活センターへ相談するよう案内しています。
銀行のログイン情報や暗証情報など、金融取引に関係する情報を渡してしまった場合は、警察への相談に加え、利用している金融機関の公式窓口へ直接連絡して対応を確認してください。
すでにお金を振り込んでしまったら
送金後に詐欺だと気付いた場合は、「もう振り込んだから遅い」と考えず、できるだけ早く動きます。
金融庁は、振り込め詐欺などの被害に遭った場合、警察と振込先の金融機関へ連絡するよう案内しています。振込先口座に資金が残っている場合には、振り込め詐欺救済法に基づく被害回復分配金の対象となる可能性があります。
ただし、全額が戻ることを保証する制度ではありません。時間が経つほど被害金が別口座へ移される可能性もあるため、気付いた時点で速やかに相談することが重要です。警察庁も2026年6月から、金融機関と連携して特殊詐欺被害金の迅速な追跡・凍結を図る枠組みを開始しています。
「警察です」と言われたときに、その場で真偽を決めなくていい
ニセ警察詐欺への対応で重要なのは、電話口で犯人を見破ることではありません。
名前を知られていることは、本物である証明にはなりません。
着信画面の番号は偽装表示され得ます。
画面越しの提示は証明になりません。
こうした状況でも、相手が用意した情報だけで本物と判断しないことが重要です。迷ったときは、「本物か詐欺か分からないから、いったん切って確認する」で構いません。この一手間を入れることで、相手のペースから離れて状況を整理できます。
一般的な迷惑電話への対策も確認しておく
今回の記事は「警察を名乗られた後」の対応に絞りました。そもそも知らない番号から電話が来たときに出るべきか、営業電話・迷惑電話・詐欺電話をどう整理するかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ|「切る→自分で調べる→公式窓口へ確認」で整理する
警察を名乗る電話が来ても、電話口で本物か詐欺かを決める必要はありません。覚えておきたいのは、次の順番です。
着信画面に本物の警察署の番号が表示されていても、それだけでは判断できません。警察手帳や逮捕状を画面で見せられても同じです。
「逮捕される」「今日中に対応しなければならない」と言われるほど焦りやすくなりますが、そんなときこそ、一度相手との接点を切って、別の経路から事実を確認することが重要です。問題をその場で解決しようとせず、まず「誰からの電話なのか」を整理する。それが、ニセ警察詐欺から身を守る最初の行動です。
参考にした公的情報
- 警察庁・SOS47「ニセ警察詐欺に注意!」
- 警察庁「令和8年7月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等」
- 警察庁「ニセ警察詐欺の特異な手口」
- 警視庁「警察官等をかたる詐欺」
- 国民生活センター「警察を名乗る電話に注意!」
- 金融庁「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」
本記事は、公表されている公的情報をもとに確認手順を整理した一般情報です。個別の事案について、犯罪に当たるかどうかや法的な対応を判断するものではありません。統計の数値や相談窓口の受付条件は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。


