2026年の年末調整、会社はいつから何を準備する?10月に決める回収日・担当・確認表

2026年10月時点の情報|しごとの解決屋さん(解決ドットコム)

2026年の年末調整、会社はいつから何を準備する?10月に決める回収日・担当・確認表

10月は計算を始める月ではなく、年末調整が詰まらない流れを決める月

2026年の年末調整は「10月の段取り」で決まる。経理・総務のための、詰まらない仕組みの作り方

「年末調整は11月になってから書類を配ればいい」。そう考えていると、11月後半になって、経理・総務に確認作業が集中します。

11月にスタートすると年末調整の確認作業が集中する。「申告書が戻ってこない」「扶養家族の収入が分からない」「保険料控除証明書が足りない」「去年の様式を配ってしまった」。11月後半に確認作業が集中する原因は書類の多さではなく、10月に流れを決めていないこと
  • 「申告書が戻ってこない」
  • 「扶養家族の収入が分からない」
  • 「保険料控除証明書が足りない」
  • 「去年の様式を配ってしまった」
この記事で判断できること
  • 10月中に会社として何を決めておけばよいか
  • 配布日・一次締切・最終締切をどう組むか
  • 誰がどこまで確認し、不備をどう戻すか
結論

2026年の年末調整は、10月中に計算する必要はありません。10月にやるべきなのは、次の6つを決めるところまでです。

  1. 今年の変更点を確認する
  2. 対象者を決める
  3. 使用する申告書を確認する
  4. 配布日・回収日を決める
  5. 誰が一次確認するか決める
  6. 不備の戻し方を決める
年末調整に対する考え方の転換。これまで:10月はまだ早い、11月に全員の税額を自力で計算する。これから:10月は準備と仕組み作りの月、11月は詰まらない流れに沿って回収・確認する。10月は計算を始める月ではなく、業務が止まらない道筋を敷く月

つまり、10月は「年末調整を始める月」というより、年末調整が詰まらない仕組みを作る月です。この記事では、控除制度を一つずつ詳しく解説するのではなく、会社側が2026年10月から何を準備すればよいかを、実際の工程に沿って整理します。

音声で聞く「2026年 年末調整のパンクを防ぐ10月の準備」

結論|10月中に決めるのはこの6つ

10月中に決める6つの項目。1対象者(誰を年末調整するか)、2使用書類(令和8年分の申告書へ更新)、3配布日(いつ案内するか)、4回収日(一次・最終締切の設定)、5確認担当(誰がどこまでチェックするか)、6不備対応(戻し方と再提出の期限)。とりあえず全員に書類を配るのをやめ、この6つを決めてから動かす

経理・総務担当者が最初に決めておきたいのは、次の6項目です。

項目10月中に決めること
対象者誰を年末調整するか
使用書類2026年分の申告書・2027年分扶養控除等申告書
配布日いつ従業員へ案内するか
回収日一次締切・最終締切
確認担当誰がどこまでチェックするか
不備対応誰が従業員へ戻し、いつまでに再提出してもらうか

ここまで決めてから書類を配ると、次の流れが作れます。

配布 → 回収 → 不備確認 → 再提出 → 計算

逆に、「とりあえず全員に書類を配る」から始めると、その後の管理が人依存になりやすくなります。

2026年分は何が変わった?

なぜ2026年(令和8年分)は去年のやり方が通用しないのか。基礎控除:去年と同じ金額で計算せず、最大104万円の新しいルールで再確認する。給与所得控除:独自のエクセル計算表を使い回さず、最低保障額74万円と給与ソフトの令和8年対応を確認する。扶養親族:「去年と同じ家族構成だから対象外」と思い込まず、所得要件の変更(給与のみ136万円以下が目安)を踏まえて所得見込みを申告してもらう。生命保険料:23歳未満の扶養親族がいるか確認し最高6万円の特例をチェックする

まず、担当者は今年の変更点だけ押さえておきましょう。国税庁が令和8年分の年末調整で注意事項として挙げている主な変更は次の4つです。

  • 基礎控除の引上げ
  • 給与所得控除の最低保障額の引上げ
  • 扶養親族等の所得要件の改正
  • 23歳未満の扶養親族を有する場合の生命保険料控除の特例

重要なのは、「担当者が税制改正を全部暗記すること」ではありません。今年使う様式・確認表・給与計算システムが、令和8年分に対応しているか確認することです。

変更1|基礎控除が変わる

2026年分は基礎控除が見直されています。国税庁によると、合計所得金額に応じて基礎控除額が決まり、2026年分では最大104万円となります。

会社側で重要なのは、「去年と同じ金額で計算しない」ことです。従業員から提出された基礎控除申告書の内容をもとに、2026年分のルールで確認します。

変更2|給与所得控除の最低保障額も変わる

2026年分・2027年分について、給与所得控除は給与収入220万円まで74万円となっています。そのため、給与収入から所得金額を見積もる場面では、前年の計算方法をそのまま使わないことが必要です。

Excelで独自計算表を作っている会社は特に注意しましょう。給与計算ソフトを使っている場合も、「自動だから大丈夫」ではなく、令和8年分の年末調整アップデートが適用されているかを10月中に確認します。

変更3|扶養親族等の所得要件が変わる

2026年分では扶養親族等の所得要件も変わります。たとえば扶養親族や同一生計配偶者などについて、合計所得金額の要件は62万円以下となり、給与収入だけの場合は136万円以下が目安となります。

ここは従業員側が、「去年は扶養に入らなかったから今年も関係ない」と判断してしまいやすいところです。国税庁も、改正によって新たに扶養親族を有することになった場合には、扶養控除等申告書の異動申告が必要になると案内しています。

案内文に入れる一文:「前年と家族構成が同じでも、扶養判定が変わる可能性があります」

変更4|23歳未満の扶養親族がいる人は生命保険料控除も確認

2026年分では、年齢23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除について特例が設けられています。国税庁は、新生命保険料について一定の場合に控除額の計算方法が変わり、2026年分・2027年分では最高6万円となる特例を案内しています。

そのため、「生命保険料控除は去年と同じ証明書だから去年と同じ」とは限りません。会社側は保険料控除申告書の確認時に、次の点も確認します。国税庁の2026年分チェック項目にも、この確認が追加されています。

  • 23歳未満の扶養親族がいるか
  • 申告書の該当欄が記載されているか
  • 控除証明書がそろっているか

STEP1|10月前半に「今年使うもの」を確定する

STEP1と2:去年のコピーをやめ、例外を先回りする。ルール1:過去のフォルダは使わない。国税庁の令和8年分様式を確認し、自社のシステムに入力差分がないか確認する。ルール2:不足物を10月に一覧化する。中途入社で前職の源泉徴収票が未提出の人は10月中に個別に催促する

まず確認するのは書類です。2026年の年末調整で会社側が扱う主な申告書には、次のようなものがあります。

  • 扶養控除等(異動)申告書
  • 基礎控除申告書
  • 配偶者控除等申告書
  • 特定親族特別控除申告書
  • 所得金額調整控除申告書
  • 保険料控除申告書
  • 住宅借入金等特別控除関係書類

国税庁は2026年分の各種様式と記載例を公開しています。会社で独自のExcel・PDF・給与システムを使っているなら、次の順で確認します。

国税庁の令和8年分様式 → 自社の入力画面・申告書 → 差分がないか

去年のPDFをフォルダからコピーして配らない

年末調整で起きやすいのが、「2025年フォルダをコピーして2026年に名前だけ変える」という運用です。今年は制度変更があります。

失敗しやすい運用

10月の最初の作業は、去年の書類を配る準備ではなく、今年の書類へ入れ替えることにしましょう。

STEP2|年末調整の対象者を先に一覧化する

次に従業員一覧を作ります。年末調整の対象は、原則として扶養控除等申告書を提出している一定の給与所得者です。

1年を通じて勤務している人のほか、年の途中で入社して年末まで勤務している一定の人も対象となります。一方、給与収入が2,000万円を超える人など、年末調整の対象にならないケースがあります。

氏名在籍扶養申告書中途入社前職源泉徴収票年調対象状況
Aさん○○なし―○配布
Bさん○○あり未提出○要回収
Cさん○―――要確認個別確認

目的は、税務判断を一覧表だけで完結させることではなく、「誰の何が足りていないか」を見えるようにすることです。

STEP3|10月中に「回収日」を決める

STEP3:回収日は3段階で設計する。第1段階は一次締切(11月13日ごろ)で、まず大半を回収する。ここで100%を目指さない。第2段階は不備・差戻しの期間(11月16日〜20日)で、不備を見つけて本人へ再提出を促す。第3段階は最終締切(11月27日ごろ)で、計算開始前の期限。11月末をいきなり最終締切にすると不備を修正する時間がなくなるため、必ず間の期間を挟む

法律上、「全国の会社は11月○日までに従業員から年末調整書類を集めなければならない」という共通の社内回収日はありません。会社が給与計算日・賞与日・最終給与日などから逆算して決めます。だからこそ、先に社内締切を作ります。

たとえば2026年ならこう組む

これは法定期限ではなく、社内運用例です。

時期会社側の作業
10/16〜10/23制度変更・様式・給与ソフト確認
10/26ごろ従業員へ案内・書類配布
11/13ごろ第1回回収期限
11/16〜20不備確認・差戻し
11/27ごろ最終回収期限
12月年税額計算・過不足精算
翌1月源泉徴収票・給与支払報告書等

重要なのは、締切を1回だけにしないことです。11月末をいきなり最終締切にすると、不備があった人の修正期間がなくなります。おすすめは次の3段階です。

一次締切 → 不備確認・再提出期限 → 最終締切

自社の最終締切から逆算する

自社の最終回収期限を入れると、上の社内運用例と同じ間隔で、準備・配布・一次締切・不備差戻しの日付を逆算します。

年末調整 回収スケジュール逆算

入力内容は外部へ送信・保存されず、このページの中だけで処理されます。

※記事の社内運用例(最終11/27・一次11/13・不備差戻し11/16〜20・配布10/26・準備10/16〜23)の間隔を当てはめた目安で、法定期限ではありません。土日に当たる日は直前の金曜日に寄せています。祝日や自社の給与計算日・賞与日は別途確認してください。

STEP4|「担当」を1人ではなく役割で決める

STEP4:特定の個人ではなく役割で作業を分ける。すべてを一人で抱え込む状態をやめ、1配布(案内と書類を渡す)、2回収(未提出者を管理・催促する)、3一次確認(記入漏れ・添付漏れを確認する)、4判断(税務判断が必要な案件を処理する)、5入力(給与システムへ反映する)、6最終確認(計算結果を確認する)に分ける。10人規模の会社で1人が複数役を兼ねてもよい。大事なのは誰がどこまで判断してよいかの境界線を引くこと

小規模な会社ほど、「年末調整は○○さんが全部やる」となりがちです。すると、配布、回収、催促、内容確認、給与入力、税理士との連絡が全部1人に集まります。そこで担当者ではなく、役割を分けます。

役割担当すること
配布担当従業員への案内・申告書配布
回収担当未提出者の管理・催促
一次確認記入漏れ・添付漏れ確認
判断担当税務判断が必要な案件
給与反映給与システムへの入力
最終確認計算結果・対象者確認

10人程度の会社なら同じ人が複数役を担当しても構いません。重要なのは、「誰がやるか」ではなく、「誰がどこまで判断してよいか」まで決めることです。

STEP5|書類を配るときに「必要書類一覧」を一緒に渡す

STEP5と6:申告書は単体で配らず、確認表とセットにする。確認表の例:扶養親族に変更はないか、2026年中の扶養親族の所得見込みを新しいルールで確認したか、(該当者)生命保険料控除証明書はあるか。従業員は「去年と同じ家族だから同じ書き方でいい」と誤解しやすいため、「前年と家族構成が同じでも、2026年の改正で扶養判定が変わる可能性があります」という一文を案内状に明記する

申告書だけ渡すと、「これ何を書けばいいですか?」「何を添付するんですか?」という質問が増えます。そこで、配布時に1枚の確認表を付けます。

従業員向けチェック表

全員確認

  • 氏名・住所等に変更はないか
  • 扶養親族に変更はないか
  • 2026年中の扶養親族の所得見込みを確認したか
  • 配偶者の所得見込みを確認したか

該当者のみ

  • 生命保険料控除証明書
  • 地震保険料控除証明書
  • 国民年金保険料等の証明書
  • 小規模企業共済等掛金関係書類
  • 住宅ローン控除関係書類
  • 中途入社者の前職源泉徴収票
  • 国外居住親族に必要な書類

国税庁は、保険料控除や国外居住親族などについて、申告内容に応じた証明書類等の提出・提示を求めています。

STEP6|2026年は「扶養」を去年の情報だけで確認しない

今年のチェックで特に注意したいのが扶養です。家族構成が変わっていなくても、所得要件そのものが変わっているためです。担当者側で、「去年対象外だったから今年も対象外」と判断しないようにします。従業員にも、次のように案内しておくと分かりやすくなります。

2026年は扶養親族等の所得要件が変更されています。前年と家族構成が同じ場合でも、家族の2026年中の所得見込みを改めて確認してください。

STEP7|中途入社者は「前職の源泉徴収票」を早めに確認する

11月末になってから、「前の会社の源泉徴収票をまだもらっていません」となると処理が止まりやすくなります。そのため、中途入社者だけは10月時点で別に一覧化します。

氏名入社日前職あり源泉徴収票対応
Aさん4/1なし―通常処理
Bさん7/1あり受領済確認
Cさん9/1あり未提出本人へ連絡

年末調整の直前に全員へ同じ催促をするより、不足する可能性が高い人を10月に拾っておくほうが効率的です。

STEP8|「副業があります」は年末調整と確定申告を分ける

STEP8:副業は年末調整の範囲から切り離す。会社の仕事:年末調整で処理する領域。自社が支払う給与に基づいて税額精算を行う。本人の仕事:本人が確定申告で判断する領域。副業の収入(20万円ルールなど)の計算と申告。会社側が「その人のすべての税金を精算する」と抱え込まず、年末調整と確定申告の境界線を引く

従業員から、「副業しているんですが、これも年末調整に書きますか?」と聞かれることがあります。ここで会社側が、年末調整=その人のすべての税金を会社が精算する手続と考えないことが重要です。

年末調整では勤務先の給与を中心に処理しますが、副業の内容や所得状況によっては本人による確定申告が必要になる場合があります。

会社が扱うもの年末調整で処理するもの。
本人が扱うもの本人が確定申告で判断するもの。

副業の20万円ルールや確定申告の判断は、別記事「副業の確定申告はいくらから?20万円ルールの落とし穴と正しい計算方法」で整理しています。今回の会社側の記事では、この2つを混ぜないことを押さえておけば十分です。

STEP9|提出されたら「税額計算の前」に不備チェックする

STEP9:入力前の一次確認。提出された書類を確認せずに直接給与システムへ入力しない。生年月日の漏れ、旧様式の使用、控除証明書なしなどは、システムに入れる前に本人へ戻す。確認済みのデータだけを給与システムへ入力する。この入力前チェックを設けるだけで、後から給与計算を戻す作業を減らせる

年末調整書類が返ってきたら、すぐ給与システムへ入力しないほうが安全です。まず一次確認します。

会社側の一次確認表

本人情報

  • 氏名・住所等に漏れがない
  • 必要な申告書が提出されている
  • 対象年分を間違えていない

扶養・配偶者

  • 扶養親族の生年月日を確認した
  • 所得見込額が記載されている
  • 2026年の所得要件で確認した
  • 特定親族に該当する可能性を確認した
  • 国外居住親族なら必要書類を確認した

保険料

  • 保険料控除証明書を確認した
  • 新・旧などの区分を確認した
  • 23歳未満の扶養親族に関する欄を確認した
  • 国民年金保険料等の証明書を確認した

中途入社

  • 前職源泉徴収票を確認した
  • 前職分を含める対象か確認した

住宅ローン控除

  • 必要な申告書がある
  • 年末残高等の情報を確認した

この「入力前チェック」を入れるだけでも、後から給与計算を戻す作業を減らせます。国税庁も源泉徴収義務者向けに「令和8年分年末調整チェック表」を公開しています。自社チェック表を作る場合も、一度照合しておくとよいでしょう。

STEP10|不備は「個別メール」ではなくステータス管理する

STEP10:個別メールのやり取りをやめ、ステータスで管理する。これまで:件名がばらばらのメールが積み重なり、誰に何を戻したか分からない。これから:未配布、配布済、未提出、不備あり、再提出、完了のステータスで一覧管理する。不備管理表を作り、誰に何を戻したかを一覧化すると、今誰のところで止まっているかがすぐ分かる

年末調整が大変になる原因の一つが、誰に何を戻したのか分からなくなることです。そこで、不備管理表を作ります。

氏名回収不備不足物本人連絡再提出期限完了
A○なし―――○
B○あり控除証明書11/1611/20未
C未―一式11/1611/20未

ステータスは、次の8つくらいで十分です。

未配布 → 配布済 → 未提出 → 受領 → 不備あり → 差戻し → 再提出 → 確認完了

メール・チャットの履歴を毎回探すより、一覧で管理したほうが「誰が止まっているか」が分かります。これが解決ドットコムでいう、問題を解く前に、まず問題を整理するです。

会社でそのまま使える「2026年 年末調整進行表」

2026年 年末調整の全体スケジュール。10月前半:国税庁の変更点確認、給与ソフト更新確認、申告書様式確認。10月16日〜23日:対象者一覧作成、中途入社者確認、社員向け案内作成。10月26日ごろ:書類・システム配布。11月13日ごろ:一次回収。11月16日〜20日:不備差戻し。11月27日ごろ:最終回収。12月:年末調整計算・過不足精算。翌1月〜2月1日:源泉徴収票作成、給与支払報告書等の提出。10月中旬までに上段の準備が終わっていれば、11月は決めた流れに乗せるだけになる

担当欄に名前を入れて使ってください。

作業担当期限状態
国税庁の2026年変更点確認10/20□
給与ソフト更新確認10/20□
申告書様式確認10/20□
対象者一覧作成10/23□
中途入社者確認10/23□
社員向け案内作成10/23□
書類・システム配布10/26□
一次回収11/13□
不備差戻し11/20□
最終回収11/27□
年末調整計算12月□
過不足精算12月給与等□
源泉徴収票作成翌1月□
給与支払報告書等2/1□

※10〜11月の日付は社内スケジュール例であり、法定の統一締切ではありません。

2026年分の給与所得者への源泉徴収票交付や給与支払報告書の提出について、2027年は2月1日が期限となっています。

10月16日時点で最低限ここまで終わっていればいい

「全部準備しないと」と考えると重くなります。10月中旬なら、まず以下の5つを終わらせます。

  1. 今年の変更点を確認した
  2. 給与システムが2026年対応か確認した
  3. 対象従業員一覧を作った
  4. 配布日・一次締切・最終締切を決めた
  5. 確認担当と差戻し担当を決めた

ここまでできれば、その後は、配る → 集める → 足りないものを確認するという通常運用に移せます。

年末調整を1人の記憶で回さない

問題を解く前に、問題を整理する。年末調整は1つの大きな仕事ではない。制度の確認、対象者の選定、配布、回収、不備対応、計算という6つの独立した工程に分ける。10月のうちに工程の流れを決め、11月は書類を追いかけるのではなく、流れを見守る側に回る

毎年年末調整を担当している人ほど、「去年と同じ感じでやれば分かる」となりやすいものです。しかし今年のように制度変更があると、次のどこかが古いまま残ります。

  • 昨年のExcel
  • 昨年の案内メール
  • 昨年のチェック表
  • 昨年の扶養判定

そこで、次の6つに分けます。

制度 → 書類 → 対象者 → 回収 → 不備 → 計算

「年末調整」という一つの大きな仕事として抱えるのではなく、6工程に分解すると、担当者が変わっても進めやすくなります。

まとめ|2026年の年末調整は「10月に計算」ではなく「10月に段取り」

2026年分の年末調整では、次のような変更があります。

  • 基礎控除の引上げ
  • 給与所得控除の最低保障額の引上げ
  • 扶養親族等の所得要件の改正
  • 23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例

だからといって、10月から全従業員の税額計算を始める必要はありません。会社側で10月に整理したいのは、次の6つです。

  1. 今年の変更点
  2. 対象者
  3. 使用書類
  4. 配布日と回収日
  5. 担当者
  6. 不備確認方法

特に大切なのは、「回収期限」を決めるだけでなく、「不備を戻す期間」まで確保すること。年末調整が大変になるのは、書類が多いからだけではありません。「誰が未提出なのか」「何が不足しているのか」「誰が判断するのか」が見えなくなるからです。

問題を解く前に、問題を整理する。年末調整も同じです。10月のうちに工程を整理して、11月は「書類を追いかける月」ではなく、決めた流れに沿って回収・確認する月にしておきましょう。

さあ、10月の段取りを始めましょう。業務のボトルネックを解消し、仕事をもっとスムーズに。経理・総務のための実践的な解決策は、しごとの解決屋さんへ
改善する前に、まず整理する

対象者、書類、回収日、担当、不備の戻し方。年末調整に限らず、業務の流れを一つずつ分けて整理したい場合は、しごとの解決屋さんをご覧ください。

しごとの解決屋さんを見る

参考にした一次情報

国税庁は「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」で、今年の変更点、源泉徴収義務者向けチェック表、各種申告書・記載例などをまとめて公開しています。

  • 国税庁|年末調整がよくわかるページ(令和8年分)
  • 国税庁|令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について
  • 国税庁|令和8年分 年末調整のしかた
  • 国税庁|各種申告書・記載例

※この記事は2026年10月時点の国税庁公表情報をもとに、会社側の年末調整準備を整理したものです。個別の税務判断については、所轄税務署や税理士等へ確認してください。

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