2026年10月は何が変わる?法改正・106万円の壁・カスハラ・インボイス・最低賃金まとめ

情報確認日:2026年9月20日|解決ドットコム

【2026年10月】何が変わる?生活・ビジネス・社会の変更点まとめ

完全版・施行日正確版|ニュースを読む月ではなく、現場の運用を変える月

Lv.2 XP 10
音声 やること診断 控除額試算 チェックリスト クイズ
2026年10月は、日本社会の「システムアップデート」の月。制度を知る→運用を変える。人事、社会保険、消費税、物流から個人の年金まで、実務に直結する変更が同時多発的に発生します。「ニュースで見た」で終わらせず、自社の「設定」を切り替えるためのアクションを始めましょう

2026年10月は、生活者向けの制度だけでなく、人事・労務、社会保険、年金、消費税、安全衛生、医療、EC・物流で実務に直結する変更が重なる月です。企業ではカスタマーハラスメント対策、求職者へのセクハラ対策、パート・有期雇用のルール、短時間労働者の社会保険、最低賃金、インボイス制度、化学物質管理などを同時に確認する必要があります。個人でも、自営業者・フリーランスなどが対象となる国民年金保険料の育児免除制度が始まります。

最重要の前提:「2026年10月から変わる」=「すべて10月1日から全国一律に変わる」ではありません。最低賃金は都道府県によって発効日が異なります。短時間労働者の社会保険についても、日本年金機構は「2026年10月」と案内しており、企業規模など他の加入要件まで一斉になくなるわけではありません。

この記事では、2026年10月に何が変わるのかを、いつから → 誰が対象か → 何が変わるか → 何をすればいいかの順番で整理します。

🐤

10月は「制度が変わるらしい」で終わらせないのがポイント。自分や会社の何を変える必要があるのかまで確認しよう!

音声で聞く「2026年10月の社会ルール大量変更」
Contents
  1. 2026年10月に変わること一覧
  2. 1|10月1日からカスタマーハラスメント対策が義務化
    1. カスハラ対策で企業が考えること
    2. 会社で確認したいこと
  3. 2|求職者へのセクハラ対策も10月1日から義務化
  4. 3|パート・有期雇用のルールが10月1日に変更
    1. 企業で確認したいこと
  5. 4|「106万円の壁」はどう変わる?月額8.8万円要件を撤廃
    1. 企業規模要件はまだ残る
    2. 会社側でやること
  6. 5|国民年金の育児免除制度が開始
  7. 6|最低賃金が各地で改定|全国一律10月1日ではない
    1. 月給制でも確認が必要
    2. 複数地域で働く会社は注意
  8. 7|化学物質の個人ばく露測定ルールが10月1日に変更
  9. 8|インボイス制度は10月1日から「80%→70%」へ
    1. 「課税期間から変わる」と混同しない
    2. 経理担当者が確認すること
  10. 9|医療機関は9月30日までの経過措置終了に注意
  11. 10|佐川急便「セーフティサービス」が有料化予定
  12. 11|Amazon×ヤマトの配送ラベル料金が10月21日に改定
  13. 12|補助金の締切は10月に2つ|16日17時と30日18時
    1. 中小企業省力化投資補助金〈一般型〉は10月16日17時締切
    2. 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は10月30日18時締切
  14. 13|10月の電気・ガス請求に支援が反映される理由
  15. 14|Siri AIが10月から日本語対応予定
  16. 業種・部署別|2026年10月の影響
  17. 2026年10月|今すぐ確認したいチェックリスト
    1. 個人・家庭
    2. 中小企業(経営者・総務)
    3. 人事・労務
    4. 経理
    5. EC事業者
  18. 10月の変更で間違えやすい5つのポイント
  19. よくある質問
  20. まとめ|2026年10月は「設定を実際に切り替える月」
  21. 参考にした一次情報について

2026年10月に変わること一覧

コントロールパネルホーム:2026年10月システムアップデート。人事・労務=カスハラ/求職者セクハラ対策の義務化10月1日、パート・有期雇用のルール変更10月1日、社会保険の月額8.8万円要件撤廃10月、地域別最低賃金の改定10月以降順次。経理・税務=インボイス未登録からの控除が70%へ10月1日、省力化投資補助金締切10月16日、新事業進出・ものづくり補助金締切10月30日。業務・物流・安全=佐川急便セーフティサービス有料化10月1日予定、Amazon×ヤマト配送ラベル料金改定10月21日、化学物質の個人ばく露測定ルール変更10月1日、診療報酬改定の経過措置終了9月30日。個人・生活=国民年金の自営業等育児免除制度開始10月1日以降、電気・ガス料金支援は9月使用分・10月検針分、Siri AI日本語版ベータ提供10月予定
日付・時期主な変更状況主な対象
10月1日カスタマーハラスメント防止措置義務化確定事業主
10月1日求職者等へのセクハラ防止措置義務化確定採用を行う事業主
10月1日改正パートタイム・有期雇用労働法施行確定パート・有期雇用を使用する企業
2026年10月短時間労働者の月額8.8万円以上の賃金要件撤廃確定※公式案内は月単位パート・アルバイト、対象企業
10月1日以降国民年金保険料の育児免除制度開始確定国民年金第1号被保険者
10月以降順次地域別最低賃金改定地域別企業・労働者
10月1日個人ばく露測定に関する新ルール施行確定製造・化学・溶接等
10月1日~インボイス未登録事業者等からの仕入れに係る控除割合が70%へ確定課税事業者・経理
10月1日~診療報酬改定の一部経過措置終了確定医療機関
10月1日注文分~佐川急便セーフティサービス有料化予定EC・高額品発送事業者
10月16日17時省力化投資補助金〈一般型〉第8回締切確定中小企業
10月21日Amazon×ヤマト配送ラベル料金改定確定Amazon自己発送セラー
10月30日18時新事業進出・ものづくり商業サービス補助金第1回締切確定中小企業
10月検針分9月使用分の電気・ガス料金支援を反映確定家庭・事業者
10月予定Siri AI日本語版ベータ提供予定対応Apple製品利用者
やること診断あなたの立場で「10月にやること」を絞り込む

当てはまる立場・業種を選ぶと、関係する変更と最初に確認することだけを表示します(複数選択できます)。締切までの日数は、あなたが今見ている日付から自動計算されます。

1|10月1日からカスタマーハラスメント対策が義務化

人事アップデート①:ハラスメント防衛線の構築(10月1日義務化)。方針明文化→現場対応→報告ルート→記録→外部連携の5段階。「ポスターを貼る」だけでは不十分。就職活動中の学生へのセクハラ対応も含め、採用担当者や現場担当者が抱え込まない仕組み作りが必須です

2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策が事業主の義務になります。同じ日から、求職者等に対するセクシュアルハラスメントについても、事業主に防止措置が義務付けられます。厚生労働省は、2026年10月1日から両方の対策が義務化されることを明示し、それぞれの防止指針や企業向け資料を公開しています。

カスハラ対策で企業が考えること

対象になりやすいのは、小売・飲食・医療・介護・宿泊・交通・不動産・コールセンター・士業・EC通販など、顧客や利用者との接点が多い業種です。しかし、特定業種だけの制度ではありません。

企業では単に「カスタマーハラスメントは禁止です」と掲示するだけではなく、次のところまで整理しておくことが重要です。

通常の苦情なのか → カスハラに該当するのか → 誰に報告するのか → どのように記録するのか → どこから警察・弁護士等へ相談するのか

会社で確認したいこと

方針を明文化する

「どこからがカスハラか」を会社として文章で定め、従業員が判断に迷わない状態にします。

相談窓口と報告ルートを決める

現場担当者が誰に上げるのか、管理職がどこへエスカレーションするのかを具体的に決めます。

記録と外部相談を用意する

録音・記録の方法、警察や弁護士等へ相談する基準を事前に決め、従業員へ周知・研修します。

🐤

「現場でうまく対応して」では担当者が抱え込んでしまうよ。会社としてどこで引き取るのかを決めておこう。

2|求職者へのセクハラ対策も10月1日から義務化

今回の変更では、従業員だけでなく、就職活動中の学生や求職者等へのセクシュアルハラスメント対策も強化されます。厚生労働省は、2026年10月1日から事業主に対策を義務付けるとしています。

採用活動では、面接・採用面談・OB/OG訪問・インターンシップ・採用イベント・採用担当者との個別連絡なども含め、企業側の運用を確認しておく必要があります。採用担当だけの問題にせず、採用ルール → 相談窓口 → 問題発生時の報告 → 調査・対応まで仕組みにしておくことが重要です。

3|パート・有期雇用のルールが10月1日に変更

2026年10月1日には、改正パートタイム・有期雇用労働法も施行されます。厚生労働省・労働局は主な変更として、①雇入れ時の労働条件明示事項の追加、②「同一労働同一賃金ガイドライン」の改正、③雇用管理改善措置の改正を案内しています。

注意:労働条件通知書だけ直せば対応完了、ではありません。正社員とパート・有期社員で基本給、賞与、各種手当、福利厚生、教育訓練などに違いがある場合、その違いを説明できる状態にしておくことも重要です。

企業で確認したいこと

雇用契約書を直す → 待遇差を一覧化する → 違いの理由を確認する → 人事担当者が説明できる状態にする

4|「106万円の壁」はどう変わる?月額8.8万円要件を撤廃

人事アップデート②:「8.8万円要件撤廃」のフィルタリング。パート・アルバイト全員→企業規模要件(厚生年金被保険者51人以上の企業か、36人以上への拡大は2027年10月から)→51人以上の企業で働く従業員→その他要件(週の所定労働時間・学生ではないか)→実際に10月から社会保険に新規加入する対象者。2026年10月に月額8.8万円以上の賃金要件は撤廃されますが、企業規模等の要件は残ります。全員が即時加入するわけではありません。対象候補者の抽出→労働時間の確認→加入判定→本人説明→資格取得届の提出

2026年10月には、短時間労働者が健康保険・厚生年金へ加入する際の要件のうち、所定内賃金が月額8.8万円以上という賃金要件が撤廃されます。日本年金機構も、2026年9月16日更新の案内で「令和8年10月に撤廃されます」と明記しています。一般に「106万円の壁」に関係する変更として紹介されることがあります。

ただし、8.8万円要件がなくなる=10月からパート・アルバイト全員が社会保険に入る、という意味ではありません。

企業規模要件はまだ残る

2026年10月時点では、原則として厚生年金保険の被保険者が51人以上の企業等が短時間労働者への適用拡大の対象です。企業規模要件が36人以上へ拡大されるのは2027年10月からです。さらに、週の所定労働時間、学生かどうか、雇用形態、事業所の適用状況なども確認する必要があります。

会社側でやること

対象候補者を抽出 → 労働時間等を確認 → 加入対象を判定 → 本人へ説明 → 資格取得届 → 給与控除を変更

日本年金機構は、加入対象となった短時間労働者について、事業主が被保険者資格取得届を提出する必要があると案内しています。

5|国民年金の育児免除制度が開始

個人・専門業種アップデート:見逃しがちな重要変更。個人・家庭=国民年金育児免除開始10月1日以降、自営業・フリーランス(第1号被保険者)の育児期間中の保険料免除開始、10月1日時点で1歳未満の子がいる場合も対象に。電気・ガス料金支援は10月検針分(=9月使用分)に支援単価(低圧3.5円/kWh等)が反映、「10月の使用分」ではない点に注意。特定業種=医療機関は診療報酬改定の一部経過措置が9月30日で終了し新基準の届出が必要か確認(10月14日必着等)、製造・化学等は個人ばく露測定ルールの変更10月1日、外部委託先の確保等を確認

会社員以外の家庭にも関係する大きな変更です。2026年10月から、子を養育している国民年金第1号被保険者について、新しい育児期間中の保険料免除制度が始まります。対象になるのは、自営業者、フリーランス、農業者、学生など、国民年金第1号被保険者です。

日本年金機構では、制度施行前から子を養育しており、2026年10月1日時点で1歳未満の場合についても、条件に応じて10月以降の月分が育児免除の対象になることを案内しています。

大きなポイント:育児免除期間についても、老齢基礎年金額の計算上、保険料を納付した期間として扱われます。会社員の育児休業制度だけを見ていた家庭でも、「夫婦のどちらかが自営業・フリーランス」という場合は確認しておきましょう。

6|最低賃金が各地で改定|全国一律10月1日ではない

人事アップデート③:最低賃金は「全国一律10月1日」ではない。10月1日(例:東京1,280円/神奈川1,279円/千葉1,195円)から12月2日までに地域ごとに順次発効。本社ではなく従業員が実際に働く地域の最低賃金を確認する。時給社員だけでなく月給社員の給与も時間額へ換算して確認する。労働局の正式公表日を必ず確認し、発効日に合わせた給与マスタのアップデートが必要です

2026年度の地域別最低賃金は、10月以降、全国各地で順次発効します。厚生労働省によると、各地方最低賃金審議会の答申上の発効予定日は、2026年10月1日から12月2日までと地域によって異なります。つまり「2026年10月1日から全国一斉に最低賃金が変わる」という説明は正確ではありません。

例えば、東京都は10月1日から1,280円、神奈川県は10月1日から1,279円、千葉県は10月1日から1,195円と、それぞれ労働局が正式に公表しています。

月給制でも確認が必要

最低賃金は時給制のアルバイトだけの制度ではありません。月給社員についても、最低賃金の対象になる月給額を時間額へ換算して、最低賃金を下回っていないか確認する必要があります。労働局も月給額を年間総所定労働時間で換算する計算例を公開しています。

複数地域で働く会社は注意

本社の所在地だけを見るのではなく、実際に従業員が働いている地域の最低賃金を確認しましょう。支店、店舗、在宅勤務者の居住地などが本社と異なる場合は、地域ごとに確認が必要です。

7|化学物質の個人ばく露測定ルールが10月1日に変更

2026年10月1日から、一定の個人ばく露測定について新しいルールが施行されます。法改正により個人ばく露測定が作業環境測定の一つとして位置付けられ、対象となる測定については、必要な講習等を修了した作業環境測定士等による実施が求められます。

関係しやすいのは、製造、塗装、洗浄、化学、金属加工、溶接、研究開発などです。ただし、化学物質を使用する会社すべてが10月1日から同じ測定をしなければならない、という意味ではありません。

自社の作業場・測定が対象か → 現在の測定者が要件を満たすか → 必要なら外部委託先を確保する

8|インボイス制度は10月1日から「80%→70%」へ

経理アップデート:インボイス控除割合が「70%」へダウン。過去80%→2026年10月1日〜70%→2028年10月〜50%→2030年10月〜30%。インボイス未登録事業者等からの仕入れに係る控除割合が10月1日以後の取引から70%へ縮小します。混同注意:免税事業者等からの仕入れに経過措置を使える年間上限額(1億円)のルールは課税期間に基づくため、10月1日の一律変更とは分けて考える必要があります

インボイス発行事業者ではない免税事業者等からの課税仕入れについては、仕入税額控除の経過措置が見直されます。2026年度税制改正では、2026年10月から70%、2028年10月から50%、2030年10月から2031年9月まで30%、その後は経過措置終了という段階的な縮小が示されています。

つまり、従来80%だった控除可能割合は、2026年10月1日以後の対象となる仕入れから70%へ変わります。国税庁も、2026年10月1日前後にまたがる取引について、80%と70%のどちらを使うのかを判断するためのQ&Aを設けています。

「課税期間から変わる」と混同しない

一方で別の変更として、1つの免税事業者等からの仕入れに経過措置を使える年間上限額については、1億円への見直しがあります。こちらは課税期間との関係を確認する必要があるため、控除割合の変更と年間上限額の変更を同じルールとして扱わないことが大切です。

経理担当者が確認すること

仕入先を仕分ける

インボイス未登録の仕入先を抽出し、10月1日前後の取引がどちらの割合になるかを確認します。

会計ソフトを設定する

税区分・控除割合の設定を確認し、仕入税額控除への影響を試算します。

取引価格への影響を見る

控除できない部分が増えるため、価格交渉や発注先の見直しが必要かを検討します。

🐤

「全部10月から70%」とだけ覚えるより、いつの仕入れなのか・相手が登録事業者なのかを分けて確認しよう。

控除額試算インボイス未登録先からの仕入れ|80%?70%?

仕入れの日付と税込金額を入れると、適用される控除割合と、仕入税額控除の目安額を表示します(標準税率10%の取引を前提とした概算です)。

9|医療機関は9月30日までの経過措置終了に注意

2026年度診療報酬改定では、一部の施設基準について2026年9月30日まで経過措置が設けられていました。10月1日以降も対象となる診療報酬を引き続き算定する場合は、新しい基準を満たしたうえで必要な届出を行う必要があります。

地方厚生局では、対象となる届出について2026年10月14日必着と案内しています。すでに新基準で届出済みの場合は、改めて提出する必要はありません。

「診療報酬改定はすでに終わった」と考えず、9月30日で終了する経過措置が自院に残っていないかを確認しましょう。

10|佐川急便「セーフティサービス」が有料化予定

EC・物流アップデート:システム変更不要=影響なし、ではない。重要な変更点は10月1日注文分〜(予定)佐川急便「セーフティサービス」有料化、10月21日〜Amazon×ヤマト配送ラベル料金改定(Amazon側で新料金を自動適用)。配送費の上昇→商品別粗利の圧迫→送料無料ラインの変動→販売価格・配送会社の見直し。システム上の自動適用に安心せず、自社の利益構造への影響を即座に再計算し、販売戦略をアップデートしてください

佐川急便では、高額品や大切な荷物を手渡しで管理する「セーフティサービス」について、2026年10月1日注文分から有料化を予定しています。

重要なのは、2026年9月20日時点の佐川急便公式ページでも「有料化を予定」という表現になっていることです。そのため、本記事でも「確定」ではなく予定として扱います。高額商品・精密機器などを発送するEC事業者は、商品別の送料、利益率、顧客への送料設定、配送オプションを確認しておきましょう。

11|Amazon×ヤマトの配送ラベル料金が10月21日に改定

Amazonでは2026年10月21日から、マーケットプレイス配送サービスで利用するヤマト運輸の配送ラベル料金が引き上げられます。Amazon公式では、10月21日以降にマーケットプレイス配送サービスを通じて購入する配送ラベルへ、新料金を自動適用すると案内しています。出品者側でシステム変更をする必要は原則ありません。

ただし、システム操作が不要=事業への影響がない、ではありません。

配送費上昇 → 商品別粗利益 → 送料無料ライン → 販売価格 → 配送会社の使い分け

12|補助金の締切は10月に2つ|16日17時と30日18時

経営・投資アップデート:補助金を「時間と賃金」に変換する。設備投資→労働時間削減→付加価値・売上UP→賃金引上げの循環。10月16日締切は中小企業省力化投資補助金〈一般型〉、10月30日締切は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金。「何か補助金で買えないか」と探すのはNG。現在どの工程に時間がかかっているか、何を導入すれば時間が減るのか、賃金アップの達成要件をどうクリアするかを逆算した計画が必要です

中小企業省力化投資補助金〈一般型〉は10月16日17時締切

中小企業省力化投資補助金〈一般型〉第8回は、2026年9月18日から10月16日17時まで応募申請を受け付けています。一般型は、企業ごとの現場や事業内容に合わせた設備導入、システム構築、自動化、省力化などを支援する制度です。

締切直前に「何か補助金で買えないか」と探すより、現在どの工程に時間がかかっているか → 何を導入すると何時間減るか → 生産性・売上がどう変わるかを整理してから申請を考える方が、本来の制度目的にも合っています。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は10月30日18時締切

「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」第1回は、2026年9月30日受付開始 → 10月30日18時締切です。公式では、補助事業終了後の事業計画について、付加価値、給与支給総額、事業場内最低賃金などの達成要件も設定されています。

投資 → 新しい事業・市場 → 売上・付加価値 → 賃金

13|10月の電気・ガス請求に支援が反映される理由

政府の夏季の電気・ガス料金支援では、2026年9月使用分=10月検針分についても支援が行われます。支援単価は次のとおりです。

対象9月使用分・10月検針分
低圧電気3.5円/kWh
高圧電気1.8円/kWh
都市ガス14円/㎥

ここで注意したいのは、10月に値引きがある=10月使用分にも支援がある、ではないことです。今回確認されている夏季支援は9月使用分・10月検針分までです。家計簿や店舗の光熱費を見る場合は、使用月と検針・請求月を分けて考える必要があります。

14|Siri AIが10月から日本語対応予定

Appleは2026年9月14日の公式発表で、Siri AIについて2026年10月から日本語でもベータ版を提供開始すると発表しています。一方、9月20日時点では具体的な提供日は明示されていません。したがって「10月◯日から開始」とはせず、「10月予定」として扱うのが正確です。

また、iOS 27などAppleのソフトウェア自体は9月から提供が始まっているため、「iOS 27が10月から始まる」という説明も不正確です。

業種・部署別|2026年10月の影響

対象主な変更まず確認すること
人事・労務カスハラ、求職者セクハラ、パート有期、社会保険規程・契約書・対象者リスト
小売・飲食・サービスカスハラ、最低賃金クレーム対応基準・時給
採用担当求職者セクハラ面接・採用活動のルール
製造・化学・溶接個人ばく露測定対象作業場・測定者
経理・税務インボイス70%控除仕入先・会計設定
医療診療報酬経過措置対象施設基準・届出
EC・通販佐川・Amazon×ヤマト送料・粗利益
設備投資企業各種補助金GビズID・投資計画
自営業・フリーランス家庭国民年金育児免除対象期間・届出
一般家庭電気・ガス支援10月検針明細

2026年10月|今すぐ確認したいチェックリスト

アクション・チェックリスト【中小企業・人事労務編】カスハラ対策方針の作成・相談窓口のエスカレーションルート設定、求職者へのセクハラ防止ルールの採用担当者への共有、パート・有期雇用の労働条件通知書の更新と待遇差理由の整理、8.8万円要件撤廃に伴う社会保険加入の対象候補者の抽出と加入判定、従業員の実際の勤務地別における最低賃金の確認と給与マスタ反映

クリックするとチェックが付きます(ブラウザに保存され、次に開いたときも残ります)。

0 / 26 項目

個人・家庭

パート勤務なら社会保険の加入対象が変わらないか確認する
自営業・フリーランス等で1歳未満の子がいる場合は国民年金育児免除を確認する
10月の電気・ガス明細が「9月使用分・10月検針分」か確認する
Siri AIはApple公式の日本語提供開始日を確認する

中小企業(経営者・総務)

カスハラ対策方針を作成する
相談窓口・報告ルートを設定する
求職者へのセクハラ防止ルールを確認する
パート・有期雇用の書式を更新する
待遇差の理由を整理する
社会保険の対象候補者を抽出する
勤務地別の最低賃金を確認する
補助金の締切を確認する

人事・労務

カスハラ対応フローを作成する
採用担当者へルールを共有する
労働条件通知書を改定する
社会保険の8.8万円要件撤廃を反映する
最低賃金を給与マスタへ反映する

経理

アクション・チェックリスト【経理・EC・個人編】経理=インボイス未登録仕入先の抽出と10月1日前後の取引確認、会計ソフトの控除率設定(70%)の変更と税額影響の試算、補助金申請に向けた「時間削減」と「賃金アップ」の計画策定。EC事業者=Amazon×ヤマト・佐川料金改定を反映した商品別粗利益の再計算、送料無料ラインの再設定。個人・自営業=国民年金第1号被保険者の「育児免除」対象かどうかの確認と届出
インボイス未登録の仕入先を抽出する
10月1日前後の仕入れを確認する
会計ソフトの控除率設定を確認する
仕入税額控除への影響を試算する
物流費・人件費の増加を予算へ反映する

EC事業者

佐川セーフティサービスの最新料金を確認する
Amazon×ヤマトの10月21日改定を反映する
商品別の粗利益を再計算する
送料無料ラインを確認する

10月の変更で間違えやすい5つのポイント

10月変更で間違えやすい5つの誤解と真実。社会保険=誤解「パート全員が社会保険に加入する」真実「月額8.8万円要件が消えるだけで51人以上の企業規模要件等は残る」。最低賃金=誤解「10月1日から全国一律で時給が上がる」真実「都道府県ごとに10月1日〜12月2日で発効日が異なる」。インボイス=誤解「10月からインボイスのルールが全部変わる」真実「70%への控除割合変更と年間上限額(課税期間)の話は別物」。光熱費=誤解「10月に使った電気代が安くなる」真実「10月検針分(=9月使用分)に支援が反映される」。スケジュール=誤解「Siri AIや佐川の新料金は10月1日確定」真実「公式発表は『予定』。具体的な日付がずれる可能性も考慮する」
誤解① 「106万円の壁がなくなる」=パート全員が社会保険に加入する正しくは:撤廃されるのは月額8.8万円以上という賃金要件だけ

2026年10月時点では、厚生年金被保険者51人以上という企業規模要件など、他の加入条件が残っています。

誤解② 最低賃金は全国一律10月1日に変わる正しくは:地域によって発効日が異なる

厚生労働省の答申段階では、2026年度は10月1日から12月2日にかけて順次発効予定とされています。

誤解③ インボイスの70%化と「課税期間」の話は同じルール正しくは:控除割合と年間上限額は別の話

免税事業者等からの仕入れに係る控除割合は2026年10月から70%へ。一方、年間適用上限の見直しには課税期間が関係します。

誤解④ 10月の電気・ガス値引き=10月使用分が安くなる正しくは:9月使用分=10月検針分への支援

使用月と請求月がずれるため、家計簿や店舗の経費では分けて考える必要があります。

誤解⑤ 「予定」と「施行」を同じものとして扱う正しくは:予定は日付がずれる可能性がある

佐川急便のセーフティサービスは9月20日時点の公式案内で10月1日注文分から有料化予定。Siri AI日本語版も10月提供予定で、具体的な日付はまだ公表されていません。

理解度チェック|3択クイズ

Q. 2026年10月の最低賃金について、最も正確な説明はどれでしょう?

よくある質問

Q. 2026年10月1日から何が変わりますか?+

主なものとして、カスタマーハラスメント対策・求職者等へのセクハラ対策の義務化、改正パートタイム・有期雇用労働法、一定の個人ばく露測定ルール、インボイス経過措置の控除割合変更などがあります。ただし、社会保険・最低賃金などはすべてが全国一律10月1日というわけではありません。

Q. 106万円の壁は2026年10月になくなりますか?+

短時間労働者の社会保険加入要件のうち、月額8.8万円以上という賃金要件は2026年10月に撤廃されます。ただし、企業規模、週所定労働時間、学生かどうかなど、その他の条件があります。

Q. 2026年10月からインボイスは何が変わりますか?+

インボイス発行事業者ではない免税事業者等からの課税仕入れについて、仕入税額控除の経過措置の割合が80%から70%へ変更されます。

Q. 2026年10月から最低賃金はいくらになりますか?+

都道府県によって異なります。例えば東京都は1,280円、神奈川県は1,279円、千葉県は1,195円で、いずれも2026年10月1日発効です。その他の地域は所管する労働局の最新情報を確認してください。

Q. 自営業者にも育児中の年金免除はありますか?+

あります。2026年10月から、国民年金第1号被保険者を対象とする育児期間中の保険料免除制度が始まります。制度施行時点ですでに1歳未満の子を養育している場合も対象になるケースがあります。

まとめ|2026年10月は「設定を実際に切り替える月」

まとめ:ニュースを「現場のタスク」に変換する方程式。知る(制度の変更点を把握する)→抽出する(自社に関係する対象者・対象取引を洗い出す)→変える(書式、システム設定、料金マスターを変更する)→説明する(従業員や関係部署へルールを共有する)→残す(記録や議事録を確実に保管する)。「2026年10月は何が変わるのか?」という問いへの答えは、「現場の運用を変える」です

2026年10月は、カスハラ、パート・有期雇用、社会保険、国民年金、最低賃金、インボイス、労働安全、医療、EC・物流と、かなり幅広い変更が重なります。しかし、ニュースを一つずつ覚える必要はありません。

制度を知る → 自分・自社に関係するか確認する → 対象者・対象取引を洗い出す → 書式・システム・料金を変更する → 関係者へ説明する → 記録を残す
カスハラ対策なら

義務化されたと知るだけではなく、相談窓口 → 判断基準 → 記録方法 → 上司への報告 → 外部相談まで作る。

社会保険なら

8.8万円要件撤廃 → 対象候補者抽出 → 勤務条件確認 → 加入判定 → 本人説明 → 手続きまで進める。

インボイスなら

70%へ変更 → 仕入先確認 → 10月1日前後の取引確認 → 会計設定 → 税額試算まで行う。

2026年10月は、「何が変わるかを知る月」ではなく、「現場の運用を変える月」と考えると整理しやすいでしょう。

🐤

制度変更は「知った」で終わりじゃないピヨ。誰が・何を・いつまでに変えるのかまで決めたら対応完了!

制度を知って、終わりにしない。「誰が・何を・いつまでに変えるのか」これを決めたら、あなたの会社のアップデートは完了です。実務に役立つ詳しい解説や対応テンプレートは、解決ドットコムで確認!
制度を知って、終わりにしない。

「誰が・何を・いつまでに変えるのか」まで決めたら、あなたの会社のアップデートは完了です。

解決ドットコムで他の記事を見る

参考にした一次情報について

  • 厚生労働省(カスタマーハラスメント・求職者等へのセクハラ防止指針、改正パートタイム・有期雇用労働法、地域別最低賃金の答申、個人ばく露測定に関する改正)
  • 日本年金機構(短時間労働者の適用拡大・月額8.8万円要件の撤廃、国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料免除)
  • 国税庁・財務省(インボイス経過措置の控除割合、2026年度税制改正関係)
  • 各都道府県労働局(地域別最低賃金の発効日・月給の時間額換算例)
  • 地方厚生局(2026年度診療報酬改定の経過措置・施設基準の届出)
  • 経済産業省・中小企業庁ほか(中小企業省力化投資補助金、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領)
  • 資源エネルギー庁(電気・ガス料金支援の対象月と支援単価)
  • 佐川急便、Amazon、Apple(各社公式発表)

本記事は2026年9月20日時点で確認できる公式発表等の一次情報をもとに整理しています。「予定」と記載した項目は変更される可能性があります。申請・届出・契約・税務処理等を実際に行う際は、手続時点の公式情報もあわせて確認してください。

\ 最新情報をチェック /