クレジットカードを不正利用されたら?今すぐ行う初動対応を解説<
クレジットカードを不正利用されたら?今すぐ行う初動対応を解説
🎧 音声で聞く|カード不正利用の最初の5分間
通勤中や作業の合間にも「ながら理解」できます(再生でXP+10)
「カードの利用通知が来たけれど、使った覚えがない」「明細に知らない海外利用が載っている」「フィッシングサイトにカード番号を入力してしまった」——このような場合、最初に行うべきことは、利用先を長時間調べ続けることではありません。カードの利用を止め、カード発行会社へ連絡することです。
消費者庁は、身に覚えのない請求があった場合、すぐにカード会社へ連絡するよう呼びかけています。警察庁も、偽サイトやフィッシングサイトへカード番号を入力した場合は、カード会社へ連絡し、支払い停止などを相談するよう案内しています。
日本クレジット協会によると、2025年の国内クレジットカード不正利用被害額は510.5億円でした。前年より減少したものの、依然として高い水準が続いています。2024年の被害では、インターネット取引におけるカード番号盗用が全体の92.5%を占めました。カードそのものが手元にあっても、カード番号、有効期限、セキュリティコード、認証情報などが盗まれれば、不正利用される可能性があります。
📌 この記事で分かること
- 不正利用に気づいた直後の行動、カードを止める方法
- カード会社へ伝える内容、本当に不正利用か確認するポイント
- 補償を受けるための注意点、フィッシングサイトへ入力した場合の対応
- カードの紛失・盗難、警察へ相談する場面
- 再発行後に必要な手続き、再発防止の設定
まず結論|今すぐ行う7つの対応
身に覚えのない利用を確認したら、次の順番で対応します。
- 不審なSMSやメールのリンクを開かない
- 公式アプリなどからカードを一時停止する
- カード発行会社の公式窓口へ連絡する
- 身に覚えのない利用を申告する
- 不正利用に関係する証拠を保存する
- 関連するアカウントのパスワードを変更する
- ほかの利用明細や決済サービスも確認する
カード会社によっては、公式アプリや会員サイトからカードを一時停止できる場合があります。ただし、一時停止だけで調査や補償申請が完了するわけではありません。カード会社への不正利用申告も行ってください。
カイピヨくんのひとこと
「本当に不正利用かな」と何時間も調べる前に、まず被害が増えない状態を作ろう。
発覚から5分以内|カードを止める
公式アプリから一時停止する
カード会社の公式アプリに、カード利用を一時的に制限する機能がある場合は、すぐに設定します。制限できる項目はカード会社によって異なりますが、カード全体の一時停止、インターネット利用の停止、海外利用の停止、タッチ決済の停止、キャッシングの停止、利用金額の制限といった機能があります。一時停止は、カード会社へ連絡するまでの被害拡大を防ぐための応急処置です。
不審な通知のリンクから操作しない
「カードが不正利用されました」「本人確認が必要です」というSMSやメール自体が、カード情報を盗むためのフィッシングである可能性があります。通知内のURLや電話番号は使わず、カード会社の公式アプリ、自分で登録した公式サイト、カード裏面の連絡先、正式な請求書に記載された窓口のいずれかからアクセスしてください。消費者庁は、カード会社や公的機関が、SMSやメールで突然カード番号の入力を求めることはないとして注意を呼びかけています。
次に行うこと|カード発行会社へ連絡する
カードを一時停止したら、カード発行会社へ連絡します。Visa、Mastercard、JCBなどのブランド名だけを見るのではなく、実際にカードを発行している会社へ連絡してください。例えば、同じVisaカードでも、発行会社は銀行、信販会社、流通系カード会社などによって異なります。
連絡時に伝える内容:契約者本人の氏名、カード番号の下4桁、不審な利用日、利用先名、金額、通貨、利用通知を受け取った日時、カードが手元にあるか、カードを紛失していないか、フィッシングサイトへ入力した可能性、家族が利用した可能性、ほかにも不審な明細があるか。カード会社は申告内容を基に調査し、不正利用の可能性が高い場合は、カードの停止・無効化・再発行や、請求の取消・返金などを案内します。調査期間や連絡方法はカード会社によって異なります。
カード会社へ連絡する前に確認すること
身に覚えのない表示が、必ずしも第三者による不正利用とは限りません。ただし、確認に時間をかけすぎて連絡が遅れないようにしてください。次の項目を短時間で確認し、解決しなければカード会社へ申告します。
1.利用先名が店舗名と違っていないか
カード明細には、実際に利用した店舗名ではなく、店舗の運営会社、商業施設名、決済代行会社、モバイル決済の名称、海外の決済処理会社、フランチャイズ本部といった名称が表示されることがあります。スーパー、ガソリンスタンド、商業施設内の店舗などでは、店頭の名前とカード明細の名前が異なることがあります。
2.利用日と購入日が違っていないか
インターネット通販では、注文日ではなく発送日が利用日として記録される場合があります。ホテル、航空券などは、実際の利用日ではなく予約日が表示される場合があります。
3.自動更新のサービスではないか
動画、音楽、クラウドサービス、セキュリティソフト、アプリ、保険、スポーツクラブなどの無料期間が終了し、自動継続されている可能性があります。以前登録した定期購入や年会費も確認してください。
4.家族カードや家族の利用ではないか
家族カードの利用分や、家族で共有している通販アカウントに登録されたカードで購入されている場合があります。家族による利用は、第三者による不正利用として補償されないことがあります。
5.モバイル決済経由ではないか
Apple Pay、Google Pay、コード決済などへカードを登録している場合、実際の店舗名ではなく、決済サービスに関連する名称が表示される場合があります。
6.利用通知だけで明細に確定していないか
通販サイトなどへカード情報を登録した際、カードが利用可能か確認するための照会が行われ、その後取り消される場合があります。通知だけでは確定請求でない可能性もありますが、利用した覚えがなく不安な場合は、カードを一時停止し、カード会社へ確認してください。
下の診断リストで、思い当たる項目をチェックしてみよう
6つの確認ポイントのうち、当てはまるものにチェックを入れると、そのまま様子を見てよいか、カード会社へすぐ連絡すべきかの目安を表示します。
思い当たる項目にチェックを入れてください(利用でXP+10、バッジ獲得)。
不正利用の証拠を保存する
カードを止めた後は、状況を確認できる資料を保存します。保存するものは、利用通知のスクリーンショット、利用明細、不審なSMS・メール、メールの送信元、フィッシングサイトのURL、サイトの画面、注文履歴、ログイン履歴、カード会社とのやり取り、受付番号、連絡した日時、担当者から案内された内容です。警察庁は、偽サイト被害や不正アクセス被害について、サイトのURL、画像、メール、取引情報、ログイン履歴などを保存するよう案内しています。証拠を保存する前に、不審なメールやアカウントを削除しないようにしてください。
フィッシングサイトへ入力した場合
不正利用がまだ明細に出ていなくても、カード番号、有効期限、セキュリティコード、暗証番号、本人認証用パスワード、SMSで届いた認証コード、カード会社の会員ID・パスワードを入力した場合はカード会社へ連絡します。警察庁は、フィッシングサイトへカード情報を入力した場合、カード会社へ相談し、同じID・パスワードを利用しているすべてのサービスで、パスワードを速やかに変更するよう案内しています。
パスワードを変更する順番:1.メールアカウント 2.カード会社の会員サイト 3.通販サイト 4.モバイル決済 5.銀行・証券などの金融サービス 6.同じパスワードを使用しているサービス。メールアカウントを乗っ取られると、パスワード再設定メールを第三者に読まれる可能性があります。そのため、メールのパスワード変更を優先します。
利用できるサービスでは、パスワードだけでなく、認証アプリや端末確認などの多要素認証を設定します。ログイン中の端末一覧が確認できる場合は、知らない端末をログアウトさせてください。
カードを紛失・盗難された場合
カードそのものを紛失した場合は、不正利用の有無にかかわらず、すぐに利用停止と再発行の手続きを行います。Visaは、紛失・盗難時には直ちにカード発行会社へ連絡し、カード停止と再発行を行うよう案内しています。JCBも、直ちに利用停止を行い、警察へ紛失届を提出するよう案内しています。
一体型カードにも注意する:クレジットカードにキャッシュカード、デビットカード、電子マネー、交通系IC、ポイントカード、社員証、入館証といった機能が付いている場合は、発行元の金融機関やサービス事業者にも連絡が必要になることがあります。カードを停止しただけで、すべての機能が止まるとは限りません。
補償を受けられるとは限らない
第三者による不正利用と認められ、カード会員規約の条件を満たせば、請求の取消や返金を受けられる場合があります。ただし、カード会社へ連絡すれば自動的に全額補償されるわけではありません。カード会社による調査が行われます。
補償されない可能性がある例:カード会社やカードの種類によって異なりますが、届け出が遅れた、カードを他人へ貸した、家族や同居人が利用した、カード情報を他人へ使用させた、調査に必要な書類を提出しない、虚偽の申告をした、暗証番号や認証情報が使用された、管理上の重大な問題があった、カード会社が不正利用と認めなかった場合は、補償の対象外になる可能性があります。JCBでは、対象カードについて、利用明細の通知後60日以内の届け出を補償条件の一つとし、家族等の利用、カード情報を適切に管理していない場合、暗証番号・パスワードなどが使われた場合などを補償対象外の例として挙げています。三井住友カードにも、申告日からさかのぼって60日前までを補償対象とする案内があります。期限や条件はカード会社ごとに異なるため、発見後すぐに自分のカード会社へ連絡してください。
下の計算機で、60日の期限日を確認してみよう
利用明細の通知日や不正利用に気づいた日を入力すると、60日後の目安日と、今日までの残り日数を計算します。
利用明細の通知日、または不正利用に気づいた日を入力すると、60日後の目安日と残り日数を計算します(利用でXP+10、バッジ獲得)。
調査中の引き落としはどうなる?
カード会社の調査中に、請求日や口座引き落とし日が来る場合があります。請求を一時的に保留するのか、いったん引き落として後から返金するのかは、カード会社や申告時期、調査状況によって異なります。自己判断で、引き落とし口座を空にする、銀行口座を解約する、すべてのカード代金を支払わない、カード会社からの連絡を無視するといった対応をすると、不正利用ではない正常な利用分まで未払いになる可能性があります。カード会社へ、今回の請求は引き落とされるのか、支払い停止の手続きが必要か、いったん支払った場合はいつ返金されるか、正常な利用分はどう支払うかを確認してください。
警察へ相談するべきケース
カード会社への連絡を優先したうえで、カードを盗まれた、フィッシングサイトへ情報を入力した、偽通販サイトで決済した、アカウントへ不正ログインされた、犯人と思われる相手と連絡を取っている、高額な不正利用がある、カード会社から届け出を求められた、不正利用以外の詐欺被害も発生しているといったケースでは、警察への相談も検討します。警察庁は、フィッシング、偽通販サイト、不正アクセスなどの被害について、資料を保存したうえで、最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口へ相談するよう案内しています。カード会社によっては、補償手続きで警察への届け出番号や書類を求めることがあります。申告時に必要書類を確認してください。
カード再発行後に行うこと
不正利用が疑われるカードは、番号を変更して再発行されることがあります。新しいカードが届いたら、古いカード番号を登録していたサービスを更新します。
更新が必要になりやすいもの:電気・ガス・水道、携帯電話、インターネット回線、保険料、サブスクリプション、通販サイト、アプリストア、電子マネー、Apple Pay・Google Pay、デリバリーサービス、交通・旅行サービス、税金や公共料金の継続払い。カード再発行後は、継続課金サービスの登録番号を自分で変更する必要がある場合があります。
古いカードは処分する:カード会社の案内に従い、ICチップ、磁気部分、カード番号、氏名部分を分けて切断して処分します。カード会社へ返却を求められた場合は、その指示に従ってください。
ほかのカードや口座も確認する
1枚のカードだけが被害に遭ったとは限りません。同じ通販サイトや端末へ複数のカードを登録している場合は、ほかのカードも確認します。
確認するもの:ほかのクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、銀行口座、電子マネー、コード決済、通販サイトの注文履歴、携帯電話会社の決済、ポイント利用履歴、キャッシング利用。少額の不審な利用が複数回行われていないか、過去数か月の利用明細まで確認してください。日本クレジット協会は、請求総額だけでなく、利用日、利用先、金額、支払方法など、明細の内容までこまめに確認するよう案内しています。
不正利用を防ぐために設定すること
1.利用通知を有効にする
カードを利用するたびに、アプリやメールで通知を受け取れるようにします。利用通知は、不正利用へ早く気づくために有効です。
2.本人認証サービスを設定する
インターネット決済で追加の本人確認を行う仕組みを設定します。カード情報だけを盗まれた場合の不正利用を防ぎやすくなります。
3.利用上限を見直す
普段の支出より大幅に高い利用限度額が設定されている場合は、必要な範囲へ下げることも検討します。
4.使わない機能を止める
カード会社のアプリで設定できる場合は、海外利用、キャッシング、磁気取引、インターネット決済など、普段使わない機能を制限します。
5.カード情報を保存しすぎない
利用頻度の低い通販サイトやアプリに、カード情報を登録したままにしないようにします。
6.同じパスワードを使い回さない
通販サイトからIDとパスワードが漏れた場合、ほかのサービスへ不正ログインされる可能性があります。サービスごとに異なるパスワードを設定し、パスワード管理ツールの利用も検討します。
7.明細を月1回以上確認する
カードを使っていない月でも、明細を確認します。不正利用の届け出期限を過ぎないためにも、利用通知と定期確認を組み合わせましょう。
今すぐ行う初動対応チェックリスト
気になる項目をタップするとチェックが付きます。ブラウザに保存されるので、後で見直すこともできます(タップでXP+1、全項目完了でバッジ獲得)。
最初の5分
カード会社への連絡
アカウント対策
証拠保存
再発行後
よくある質問
第三者による利用が疑われる場合は、公式アプリなどから一時停止し、カード会社へ確認してください。通知だけで請求が確定していない場合もありますが、調査中に追加利用される可能性を考え、早めに行動することが重要です。
カード番号などの情報が盗まれれば、カードそのものが手元にあっても、インターネット上で不正利用される可能性があります。2024年の国内不正利用被害では、カード番号盗用が被害額の92.5%を占めました。
SMS内のリンクからカード番号やパスワードを入力しないでください。カード会社へ連絡するときは、公式アプリ、公式サイト、カード裏面の窓口を使用します。
連絡が必要です。一時停止は追加利用を防ぐための応急処置であり、不正利用の調査や補償申請とは別です。
必ずではありません。カード会社の調査で第三者による不正利用と認められ、会員規約の補償条件を満たした場合に、請求取消や返金が行われます。
カード会社やカードの種類によって異なります。JCBや三井住友カードには60日を基準とする案内がありますが、起算日や対象取引などの条件が異なります。発見後すぐにカード会社へ連絡してください。
家族や同居人による利用は、一般に第三者による不正利用として扱われない可能性があります。申告前に家族カードや共有アカウントの利用を確認してください。
第三者による不正利用が疑われる場合は、カード会社への連絡を優先します。店舗名の違い、自動更新、キャンセル未反映などが疑われる場合は、カード会社の案内に従い、利用先へ確認することがあります。
すべてのケースで同じではありません。盗難、フィッシング、偽通販、不正アクセスなどの犯罪被害が疑われる場合や、カード会社から求められた場合は、警察への相談・届け出を行います。
カード会社や申告時期によって異なります。自己判断で口座を空にせず、カード会社へ請求保留・引き落とし・返金の流れを確認してください。
自動的に引き継がれるサービスもありますが、自分でカード番号を変更しなければならない場合があります。新しいカードが届いたら、継続払いの一覧を確認してください。
必要です。フィッシングサイトや偽通販サイトへカード番号を入力した場合は、不正利用が発生する前でもカード会社へ連絡してください。
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まとめ
クレジットカードの不正利用に気づいた場合、最も重要なのは対応の速さです。最初に行うことは、次の7つです。
- 不審なSMS・メールのリンクを使わない
- 公式アプリなどからカードを一時停止する
- カード発行会社へ連絡する
- 身に覚えのない利用を申告する
- 通知・明細・URLなどの証拠を保存する
- 関係するパスワードを変更する
- ほかのカード・口座・決済サービスも確認する
❌ やってはいけないこと
- 不審なSMS・メールのリンクをタップする
- 確認に何時間もかけて連絡が遅れる
- 自己判断で銀行口座を空にする
- 証拠を保存せずにメールを削除する
✅ まず行うこと
- 公式アプリ・裏面の窓口からカードを止める
- 短時間で確認して解決しなければすぐ申告
- 証拠を保存してから対応する
- 関連パスワードと二段階認証を整える
身に覚えのない明細には、店舗名と運営会社名の違い、利用日と購入日の違い、自動更新、家族カード、モバイル決済、カード有効性の確認など、不正利用ではないケースもあります。しかし、確認に時間をかけすぎて、カード会社への届け出が遅れてはいけません。補償の条件と申告期限はカード会社やカードの種類によって異なります。「来月の明細まで様子を見る」のではなく、不正利用の可能性がある時点でカード会社へ相談してください。
解決ドットコムからひとこと
クレジットカードの不正利用に気づくと、「どこから漏れたのだろう」「本当に詐欺なのだろうか」「自分の勘違いではないか」と原因を探したくなります。しかし、最初に原因を特定する必要はありません。まず行うのは、止める→連絡する→証拠を残す→アカウントを守る→原因を整理する、という順番です。
カードを止める前に利用先を何時間も検索している間に、別の決済が行われる可能性があります。問題を解く前に、まず整理する。「どこから漏れたか」より先に、「これ以上使われない状態」を作ることが、被害を最小限に抑える第一歩です。
カイピヨくんのひとこと
焦らなくて大丈夫。正しい順番で1つずつ進めれば、被害は最小限に抑えられるよ。まずはカードを止めるところから始めよう。
※本記事は、2026年7月31日時点の消費者庁、警察庁、日本クレジット協会およびカード会社の公表情報を基にした一般的な解説です。補償範囲、届け出期限、調査方法、請求の保留、必要書類は、カード発行会社やカードの種類によって異なります。実際の対応は、必ずカード発行会社の最新案内をご確認ください。
執筆:横田 和也/解決ドットコム

