地震が起きたら最初に何をする?発生直後10分間の行動を時系列で解説

地震が起きたら最初に何をする?発生直後10分間の行動を時系列で解説
🎧 音声で聞く|巨大地震後10分間の生存戦略
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地震直後は、火を消すことより先に「自分がけがをしない状態」を作ろう——解決ドットコム(となりの解決屋さん)
「揺れたら、すぐ玄関へ走る?」
「コンロの火を消しに行くべき?」
「机が近くにない場合はどうする?」
「揺れが止まったら、家の外へ出た方がよい?」
大きな地震が発生すると、短い時間に多くの判断を迫られます。しかし、発生直後に行うことは、それほど多くありません。最初の目的は、火を消すこと、家族へ電話すること、地震の大きさを調べることではなく、自分が落下物・転倒物・割れたガラスでけがをしないことです。気象庁は、地震の揺れを感じた場合、頭を保護し、大きな家具から離れ、物が落ちたり倒れたりしない安全な空間や丈夫な机の下で身を守るよう案内しています。火の始末は、揺れが収まってから行うことが基本です。
この記事では、地震発生から最初の10分間を、0〜10秒/10秒〜1分/1〜3分/3〜5分/5〜10分に分けて、行動する順番を解説します。なお、「10分」は全員が同じ秒数で動くための決まりではありません。強い揺れが続く時間は地震の規模や場所によって異なり、数十秒で収まる場合もあれば、数分間続く場合もあります。ここで示す時間は、揺れが収まったことを確認しながら行動するための目安です。
📌 この記事で分かること
- 発生直後10分間を5段階に分けた行動の順番
- 揺れの最中にやってはいけないこと
- 靴・けが・火・ガス・出口を確認する順序
- 避難するかどうかの3つの判断基準
- 寝室・職場・エレベーター・車など場所別の行動
- 地震直後にやってはいけない8つの行動
- 発生直後10分チェックリスト
まず結論|最初の10分間に行うこと
| 時間の目安 | 最優先の行動 |
|---|---|
| 0~10秒 | 頭を守り、安全な空間へ入る |
| 10秒~1分 | 動き回らず、揺れが収まるまで身を守る |
| 1~3分 | 靴を履き、けが・火・ガス・出口を確認する |
| 3~5分 | 津波・火災・建物被害から避難するか判断する |
| 5~10分 | 公式情報を確認し、必要最小限で避難を始める |
カイピヨくんのひとこと
最初から全部やろうとしなくて大丈夫。まず、自分が動ける状態を残そう。
0~10秒|頭を守り、安全な空間へ移動する
緊急地震速報を聞いたときや、突然揺れを感じたときは、数秒から数十秒の間に身を守る必要があります。震源に近い場合は、緊急地震速報が強い揺れに間に合わないこともあります。
机が近くにある場合
丈夫な机やテーブルの下へ入り、脚を握ります。守る場所は、特に頭、首、胸・腹部の3か所です。机の下へ入っても、机自体が動くことがあります。可能であれば、机の脚をつかみ、揺れで外へ押し出されないようにします。
机が近くにない場合
無理に部屋を横切って机まで走る必要はありません。背の高い家具、テレビ、冷蔵庫、本棚、食器棚、窓ガラス、吊り下げ照明、コピー機、自動販売機から離れます。物が「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」空間で低い姿勢を取り、バッグ、クッション、座布団などで頭を守ります。
キッチンにいる場合
強い揺れの最中に、コンロまで移動してはいけません。熱湯、油、鍋、食器棚などが転倒・落下する可能性があるためです。まずコンロや食器棚から距離を取り、揺れが収まってから火を止めます。東京消防庁も、激しい揺れの中で火を消そうとすると、転倒したり、鍋の湯や油をかぶったりする危険があると注意しています。
10秒~1分|揺れている間は動き回らない
強い揺れが続いている間に、コンロの火を消す、玄関まで走る、子ども部屋へ走る、スマートフォンを探す、外へ飛び出す、家具を押さえる、荷物をまとめるといった行動を同時に行おうとしてはいけません。揺れている間は、移動するほど転倒物や割れたガラスに近づく可能性があります。消防庁と気象庁は、慌てて外へ飛び出さず、まず安全な場所で揺れが収まるのを待つよう案内しています。
玄関の扉はいつ開ける?
地震で建物がゆがむと、扉が開きにくくなる場合があります。ただし、扉を開けるために危険な場所を横切ってはいけません。玄関や扉がすぐ近くにあり、安全に手が届く場合は出口を確保します。離れている場合は、身を守ることを優先し、大きな揺れが収まってから扉や窓を開けます。
家族へ声をかける
無理に移動せず、その場から声を出します。
家族全員が廊下や階段へ集まると、落下物や転倒によるけがが増える可能性があります。まず、それぞれがいる場所で安全を確保します。
1~3分|靴・けが・火・ガス・出口を確認する
大きな揺れが収まっても、すぐ通常どおり歩き回ってはいけません。床には、ガラス、食器、照明器具、家電製品、画びょう、家具の破片、液体などが落ちている可能性があります。
1.靴や厚手の履物を履く
裸足や薄い靴下のまま歩かず、靴、厚底のスリッパなどを履きます。内閣府も、地震後に割れたガラスなどの上を歩けるよう、寝室へ靴を置いておく工夫を案内しています。靴を取りに行く経路が危険な場合は、無理に移動しません。手元にある厚手の布や雑誌などで、足元を一時的に保護します。
2.自分と家族のけがを確認する
最初に確認するのは、立って移動できるか、出血していないか、家具などに挟まれていないか、意識があるか、子ども・高齢者が動けるかです。全員が同時に別の場所へ動かず、一人ずつ声をかけて確認します。
3.火を止める
揺れが収まり、安全に近づける場合に限り、コンロ、ストーブなどを止めます。小さな火災が発生している場合は、大声で周囲へ知らせ、消火器などで初期消火します。ただし、炎が天井付近まで達した場合や、煙が急速に広がっている場合は、消火を続けず避難します。
4.ガスの臭いを確認する
ガス臭い場合は、ライターやマッチを使う、照明のスイッチを入れる・切る、換気扇を回す、電気製品の電源を操作する、コンセントを抜き差しするといったことをしてはいけません。電気スイッチなどから生じる火花が、漏れたガスへ引火する可能性があります。火気や電気スイッチに触れず、その場から離れてガス事業者へ連絡します。
5.出口を確保する
玄関扉や避難に使う窓が開くか確認します。余震で再び扉が開かなくなる可能性もあるため、安全に確認できる場合は開けておきます。ただし、玄関の外に、割れたガラス、落下物、ブロック塀、外壁、看板、電線などの危険がないかも確認してください。
3~5分|避難するかを3つに分けて判断する
揺れが止まったからといって、全員がすぐ避難所へ行く必要はありません。一方で、荷物をまとめてからでは遅い状況もあります。次の3つに分けて判断します。
A|すぐ避難する
海岸や川の河口付近で強い揺れを感じた、弱くても長くゆっくりした揺れを感じた、津波警報・注意報が出た、火災や大量の煙が発生している、建物が大きく傾いている、柱や壁に重大な損傷が見える、崖や斜面の近くで落石・崩落の危険がある、施設や自治体から避難の指示が出たといったいずれかに該当する場合は、荷物の準備より避難を優先します。海岸付近では、津波警報を待たずに高い場所へ避難します。気象庁は、強い揺れや弱くても長い揺れを感じた場合、すぐ海岸から離れ、より高い安全な場所へ避難するよう案内しています。津波警報・注意報が解除されるまで戻ってはいけません。
B|外へ出て安全な場所から確認する
余震のたびに建物が大きくきしむ、天井材や壁材が落ち続けている、玄関や窓が大きく変形している、周囲で火災が発生している、ガス臭が強い、ブロック塀・崖・倒壊建物が近いといった場合は、建物内へとどまることが危険な可能性があります。ただし、外へ出た直後も安全とは限りません。外壁、窓ガラス、看板、電柱、自動販売機、ブロック塀などから離れます。強い地震の後は建物や地盤が弱くなり、余震で倒壊や崩落が起きる可能性があります。
C|その場にとどまり確認を続ける
火災がない、津波・土砂災害の切迫した危険がない、建物に明らかな重大損傷が見当たらない、安全に過ごせる空間がある、自治体や施設から避難指示が出ていないという条件を満たしている場合は、すぐ外へ出ず、安全な場所で情報を確認します。外へ出ると、ガラス、看板、外壁、塀などの落下・倒壊に巻き込まれる場合があります。「大きく揺れたから全員すぐ外へ出る」ではなく、屋内と屋外のどちらが危険かを比較します。
下のツールで、避難するかどうかを診断してみよう
今の状況に当てはまる項目にチェックを入れると、A(すぐ避難)/B(外へ出て確認)/C(その場にとどまる)のどれに近いかを表示します。
今の状況に当てはまる項目をすべてチェックしてください(利用でXP+10、バッジ獲得)。
5~10分|必要な情報だけ確認し、次の行動を決める
この段階で初めて、スマートフォンやラジオなどで情報を確認します。最初からSNSを開き、投稿を何十件も見る必要はありません。
確認する情報は4つ
①津波警報・注意報 ②現在地の震度・地震情報 ③自治体や施設からの避難情報 ④周辺の火災・危険情報。気象庁、自治体、防災行政無線、テレビ、ラジオ、施設の放送などを優先します。消防庁も、噂や不確かな情報に惑わされず、テレビ、ラジオ、自治体などから正しい状況を確認するよう案内しています。
電話を一斉にかけない
家族へ何度も電話をかけ続けると、通信回線が混雑する場合があります。通話がつながらなければ、短いメッセージを送ります。
この10分間では、詳しい被害報告より、無事か、どこにいるか、これからどうするかを伝えれば十分です。
避難する場合は荷物を最小限にする
避難が必要な場合は、探し物で時間を使わないでください。すぐ手に取れる範囲で、スマートフォン、靴、鍵、常用薬、非常用持ち出し袋、子ども・高齢者に必要なものを持ちます。避難時は、両手を使える状態にし、原則として徒歩で移動します。
避難前にブレーカーを落とす
安全に操作でき、時間的な余裕がある場合は、避難前にブレーカーを落とします。地震による停電から電気が復旧した際、損傷した配線や転倒した電気機器から火災が発生することがあります。消防庁は、避難のため自宅を離れる場合、ブレーカーを落とすことが有効だと案内しています。ただし、津波や火災が迫っている場合は、ブレーカー操作のために避難を遅らせてはいけません。
場所別|地震発生直後の行動
寝室にいるとき
布団や枕で頭を守る、背の高い家具から離れる、揺れが収まるまで立ち上がらない、枕元のライトを使う、靴や厚底スリッパを履いてから移動する。暗闇の中で急に立ち上がると、倒れた家具や割れたガラスでけがをする可能性があります。消防庁は、寝ているときは寝具にもぐり、枕元へ靴や懐中電灯などを用意するよう案内しています。
トイレ・浴室にいるとき
頭を守る、鏡や窓ガラスから離れる、裸のまま慌てて飛び出さない、揺れが収まってから扉を開ける、足元のガラスやタイルに注意する。浴室では、シャンプー容器、鏡、照明などが落下する可能性があります。扉が変形する前に開けられる場合もありますが、強い揺れの中で無理に移動せず、まず身を守ります。
職場にいるとき
キャビネットやロッカーから離れる、窓際から離れる、机の下で頭を守る、コピー機など大型機器から離れる、揺れが収まった後、館内放送を確認する、エレベーターで避難しない。職場では、キャビネット、棚、コピー機、OA機器などの転倒・移動に注意が必要です。
スーパー・商業施設にいるとき
買い物かごやバッグで頭を守る、陳列棚やガラス製品から離れる、出口へ殺到しない、係員の指示を聞く、エレベーターを使わない。多数の人が一度に出口へ向かうと、転倒や圧迫が起こる可能性があります。消防庁は、慌てて出口へ殺到せず、係員の指示に従うよう案内しています。
エレベーターにいるとき
すべての階のボタンを押す、最初に停止した階で、周囲の安全を確認して降りる、閉じ込められたら非常用呼出しボタンを使う、扉を無理にこじ開けない、自力で天井から脱出しようとしない。地震時は救助要請が集中し、すぐ救出されない可能性があります。焦らず、非常用呼出しボタンなどで外部との連絡を試みます。
屋外にいるとき
バッグなどで頭を守る、建物の外壁から離れる、窓ガラスの下を避ける、看板・電柱・自動販売機から離れる、ブロック塀へ近づかない、広場など落下物の少ない場所へ移動する。道路へ飛び出すのではなく、車と落下物の両方を確認します。
車を運転しているとき
急ブレーキをかけない、ハンドルをしっかり握る、徐々に速度を落とす、安全を確認して道路左側へ停止する、揺れが収まるまで車内で待つ、ラジオなどで情報を確認する。警察庁は、大地震時には急な操作を避け、安全な方法で左側へ停止するよう案内しています。避難のため車を道路上へ残す場合は、緊急車両などが移動できるようにする必要があります。
海岸・川の河口付近にいるとき
ここでは、10分の手順を最後まで行う必要はありません。強い揺れ、または弱くても長い揺れを感じたら、揺れが収まる、すぐ高い場所へ避難することを優先します。荷物を取りに戻る、車へ戻る、津波警報を検索し続けるといった行動で避難を遅らせないでください。
下のツールで、今いる場所に合わせた行動を確認してみよう
ボタンをタップすると、その場所での優先行動が表示されます。
今いる場所、または心配な場所を選んでください(利用でXP+10、バッジ獲得)。
地震直後にやってはいけない8つの行動
発生直後10分チェックリスト
気になる項目をタップするとチェックが付きます(タップでXP+1、全項目完了でバッジ獲得)。
0~1分
1~3分
3~5分
5~10分
よくある質問
強い揺れの最中は、身の安全を優先します。火の始末は、揺れが収まり、安全に近づけることを確認してから行います。
家具、窓、照明などから離れ、物が落ちてこない・倒れてこない・移動してこない空間で頭を守ります。バッグ、クッション、座布団なども利用できます。
扉が近く、安全に操作できる場合は出口を確保します。危険な場所を横切る必要がある場合は、身を守ることを優先し、大きな揺れが収まってから開けます。
火災、津波、建物の重大な損傷などがなければ、屋内の安全な場所へとどまる方がよい場合があります。屋外には、ガラス、外壁、瓦、看板、塀などの危険があります。
まず、ガス臭がないか、機器や配管に異常がないかを確認します。ガス臭い場合は復帰操作を行わず、火気や電気スイッチに触れず、ガス事業者へ連絡してください。
自分の安全が確保でき、炎が小さい場合は、周囲へ知らせて消火器などで初期消火します。炎が天井付近まで達した場合や煙が広がった場合は、消火を続けず避難してください。
強い揺れや弱くても長い揺れを感じた場合は、警報を待たずに避難します。海岸や河口から離れ、より高い安全な場所を目指してください。
発生直後は、自分がいる場所で安全を確保します。学校、保育園、職場などの引渡し・待機方針を確認せずに移動すると、道路の混雑や行き違いが起こる可能性があります。
大きな地震の後は、引き続く地震活動によって、弱くなった建物の倒壊や落石、崖崩れなどが起こる可能性があります。傾いた建物、塀、崖などへ近づかないでください。
補助的には使えますが、最初は気象庁、自治体、施設、交通事業者などの公式情報を優先します。投稿日時・地域・情報源が確認できない内容を、そのまま拡散しないようにしましょう。
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まとめ
地震が起きた直後は、多くのことをする必要はありません。最初の10分間は、頭を守る、家具・窓・落下物から離れる、揺れが収まるまで動き回らない、靴を履く、自分と家族のけがを確認する、安全に確認できる範囲で火を止める、ガス・煙・出口を確認する、津波・火災・建物被害から避難を判断する、公式情報を確認する、必要なら荷物を最小限にして避難するという順番で行動します。
解決ドットコムからひとこと
地震が起きたとき、「火を消さなければ」「子どものところへ行かなければ」「早く外へ出なければ」と、すぐ動きたくなるかもしれません。しかし、強い揺れの中で動けば、自分がけがをして、その後の避難や家族の支援ができなくなる可能性があります。問題を解く前に、まず整理する。地震発生直後は、「何かをしに行く」のではなく、「今いる場所で安全な姿勢を取る」ことが、最初の一歩です。
※本記事は、2026年8月3日時点の気象庁、内閣府、総務省消防庁、東京消防庁、警察庁および日本ガス協会の公表情報を基にした一般的な解説です。実際の災害時は、現場の状況、自治体、消防、警察、施設管理者などの最新の指示に従ってください。
執筆:横田 和也/解決ドットコム


