【2026年8月1日施行】産業医の辞任・解任・退任報告が義務化|対象事業場と企業が行う手続きを解説

【2026年8月1日施行】産業医の辞任・解任・退任報告が義務化|対象事業場と企業が行う手続きを解説
🎧 音声で聞く|産業医の辞任報告義務化の落とし穴
通勤中や作業の合間にも「ながら学習」できます(再生でXP+10)
- 産業医が辞めたときも労基署への報告が必要になります
- 📅 まず結論|2026年8月1日から何が変わる?
- なぜ報告義務が追加されたの?
- 対象になるのは「会社全体」ではなく「事業場」
- 辞任・解任・退任の違い
- 企業が報告する内容と期限
- 報告方法は原則として電子申請
- 🔀 実務フロー診断|後任は決まっている?
- ⚖️ 労基署への報告と衛生委員会への報告は別手続き
- 同じ医療機関内で担当医が交代した場合も対象
- 🚨 報告しなかった場合はどうなる?
- 🛠️ 企業が2026年8月1日までに準備すること
- 産業医交代時の実務フロー|STEP1〜6
- ✅ 施行前チェックリスト
- 🧠 理解度クイズ|制度を正しく理解できているか診断
- 🏆 獲得バッジ
- よくある質問
- まとめ|まずは現状の整理から始めましょう
産業医が辞めたときも労基署への報告が必要になります
「産業医との契約が終了した」
「担当の産業医が交代することになった」
「後任の産業医はまだ決まっていない」
このような場合、会社は何を報告すればよいのでしょうか。
これまでも、産業医を新しく選任した場合には、所轄労働基準監督署へ選任報告を行う必要がありました。
一方で、産業医が辞任・解任・退任したものの、後任が決まっていない場合には、労働基準監督署が産業医の不在をすぐに把握できないという問題がありました。
そこで労働安全衛生規則が改正され、2026年8月1日から、産業医の辞任・解任・退任があった場合にも、事業者による報告が義務付けられます。
報告先は、事業場を管轄する労働基準監督署です。原則として電子申請を行い、当分の間は書面による報告も認められます。
📌 この記事で分かること
- 2026年8月1日から何が変わるのか
- どの会社・事業場が対象になるのか
- 「辞任・解任・退任」の違い
- 後任が決まっている場合/決まっていない場合の手続き
- 衛生委員会への報告との違い
- 企業が施行前に準備すること
📅 まず結論|2026年8月1日から何が変わる?
黄色の日付をタップすると詳細が表示されます(タップでXP+2)。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1報告義務化・施行 | ||||||
| 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
| 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15選任期限の例(後述) |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 |
改正前と改正後の違い
| 改正前(2026年7月まで) | 改正後(2026年8月1日から) |
|---|---|
| 産業医を新しく選任した場合に、所轄労働基準監督署へ選任報告を行う | 産業医が辞任・解任・退任した事実自体を、遅滞なく所轄労働基準監督署へ報告する義務が生じる |
| 前任者が辞めても、後任者の選任報告が提出されるまで、労基署が把握できない場合がある | 後任者が決まっていなくても、辞任等の事実を先に報告する |
ただし、後任の産業医を選任し、その選任報告の中で前任者の氏名と辞任等の年月日を報告する場合は、別途「辞任等の報告」を行う必要はありません。
つまり、今回の改正で特に注意が必要なのは、
——後任者が決まるまで何も報告しなくてよいわけではありません。先に、前任の産業医が辞任・解任・退任したことを報告する必要があります。
なぜ報告義務が追加されたの?
従来の産業医選任報告には、前任者がいる場合、前任者の氏名・辞任等の年月日を記載する項目がありました。そのため、後任者の選任報告が提出されれば、労働基準監督署は前任者が辞めたことも把握できます。
しかし、後任者がすぐに決まらない場合や、会社が選任手続きを進めていない場合には、産業医が不在になっている事実を把握できませんでした。
厚生労働省の労働政策審議会でも、「選任報告が出されなければ、解任等の状況を把握できない」という課題が説明されています。
産業医は、健康診断後の措置、長時間労働者への面接指導、ストレスチェック後の面接指導、職場巡視、作業環境管理など、労働者の健康管理に重要な役割を持っています。産業医の不在状態を行政が把握し、必要な確認や指導を行えるようにすることが、今回の改正の目的と考えられます。
対象になるのは「会社全体」ではなく「事業場」
今回の報告義務の対象となるのは、産業医の選任義務がある事業場です。労働安全衛生法では、原則として常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに、産業医を選任しなければなりません。
ここで重要なのが、「会社単位」ではなく「事業場単位」で判断するという点です。
例1|本社に80人、支店に20人いる会社
本社:80人/支店:20人/会社全体:100人
この場合、本社は常時50人以上なので、原則として産業医の選任義務があります。一方、支店が独立した事業場として扱われ、常時使用する労働者が20人であれば、原則としてその支店には法定の産業医選任義務はありません。「会社全体で50人を超えたから、すべての拠点に産業医が必要」という意味ではありません。
例2|3つの拠点にそれぞれ60人いる会社
東京事業場:60人/千葉事業場:60人/大阪事業場:60人
それぞれが独立した事業場として扱われる場合は、各事業場で産業医を選任する必要があります。産業医が交代した場合の報告も、原則として各事業場の所在地を管轄する労働基準監督署へ行います。
解決ドットコム ワンポイント
「従業員数は会社全体で数える」と思い込むと、必要な事業場で選任・報告が漏れることがあります。まず、拠点ごとの人数と指揮命令・労務管理の単位を整理しましょう。
労働者50人未満の事業場は対象外?
事業場の労働者数が50人未満となり、産業医の選任義務そのものがなくなったことに伴って産業医が退任する場合、今回の辞任等報告は法令上の義務とはされていません。ただし、厚生労働省は、労働基準監督署が産業医の選任状況を適切に把握できるよう、報告を行うことが望ましいとしています。
例えば、事業縮小で60人から45人になった、拠点統合により対象事業場の人数が減った、事業場を廃止した、常時50人以上という要件を満たさなくなった、というケースです。「50人未満だから何もしなくてよい」と即断せず、事業場の状況と産業医との契約関係を整理し、必要に応じて所轄労働基準監督署へ確認しましょう。
辞任・解任・退任の違い
労働安全衛生規則では、「辞任、解任又は退任」をまとめて「辞任等」としています。企業の実務では、次のように整理すると分かりやすくなります。
| 区分 | 主導 | 具体例 |
|---|---|---|
| 辞任 | 産業医本人の意思 | 一身上の都合、健康上の理由、勤務先や開業状況の変化、産業医側からの申し出 |
| 解任 | 会社側の判断 | 契約の途中終了、職務遂行上の問題を理由とした交代 |
| 退任 | 契約満了など | 契約期間・任期の満了 |
個別の事情が辞任・解任・退任のどれに該当するか判断しにくい場合は、契約書や退任経緯を確認したうえで、所轄労働基準監督署へ相談する方法があります。
企業が報告する内容と期限
2026年8月1日以降、産業医の辞任等があった場合は、次の情報を報告します。
- 労働保険番号
- 事業の種類
- 事業場の名称
- 事業場の所在地
- 事業場の電話番号
- 常時使用する労働者数
- 報告年月日
- 事業者の職名・氏名
- 辞任・解任・退任した産業医の氏名
- 辞任・解任・退任の年月日
これは、改正後の労働安全衛生規則第13条第5項が、同規則第2条第2項第1号から第3号までと第8号の情報、および退任した産業医の氏名・年月日の報告を求めているためです。
辞任や解任の「理由」も労基署へ報告するの?
今回の労働基準監督署への辞任等報告について、改正規則で明記された項目は、産業医の氏名や辞任等の年月日などです。一方、衛生委員会・安全衛生委員会への報告では、「辞任・解任した旨」に加えて、その理由も報告する必要があります。この2つは混同しないようにしましょう。
報告期限はいつまで?
改正後の規則では、産業医の辞任・解任・退任があった場合、遅滞なく報告することとされています。「退任から何日以内」といった一律の具体的日数は、改正規則・施行通知には示されていません。だからといって、後任者が決まるまで待ってよいという意味ではありません。
Day 3以内:報告情報を確認
Day 5以内:電子申請を実施
Day 14以内:後任の産業医を選任
次回の衛生委員会等:辞任・解任の事実と理由を報告
なお、産業医は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任する必要があります。前任者が退任した場合は、後任者選任の手続きも同時に進めなければなりません。
報告方法は原則として電子申請
2026年8月1日以降の辞任等報告は、原則として電子申請で行います。厚生労働省の施行通知では、電子申請を原則としながら、申請環境が整っていない場合を考慮し、当分の間は書面での報告も可能としています。
電子申請の基本的な流れ
- 厚生労働省の「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」を開く
- 産業医に関する報告手続きを選ぶ
- 事業場情報を入力する
- 辞任等をした産業医の氏名と年月日を入力する
- 入力内容を確認する
- e-Govを介して電子申請する
- 申請データや到達通知を社内で保存する
実際の画面名や操作手順は、2026年8月1日の施行に合わせて更新される可能性があります。申請時には厚生労働省の最新案内を確認してください。
書面で報告する場合
当分の間は、必要事項を記録した書面で報告することもできます。施行通知では、2024年の省令改正により削除される前の「様式第3号」を使用できると説明されています。書面で提出する場合は、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署へ提出します。使用する様式や記入方法に迷う場合は、提出前に所轄労働基準監督署へ確認しましょう。
🔀 実務フロー診断|後任は決まっている?
あなたの状況に近いボタンを押すと、取るべき手続きが表示されます。
後任者が決まっている場合
前任の産業医が退任すると同時に後任者を選任し、産業医選任報告を行う場合は、その選任報告の中で、前任者の氏名・前任者の辞任・解任・退任年月日を報告できます。この場合、別途「辞任等報告」を提出する必要はありません。
ただし、後任者の選任報告が遅れると、辞任等報告まで遅れることになります。後任者の調整に時間がかかる場合は、先に辞任等報告を行う方が安全です。
後任者が決まっていない場合(最も重要)
今回の法改正で、最も重要なのがこのケースです。後任者が決まっていない場合でも、前任産業医の辞任・解任・退任については、先に報告しなければなりません。
産業医を選任すべき事由が発生してから14日以内に選任することは、今回新しく追加されたルールではなく、従来から存在する義務です。「辞任等報告を提出したから、しばらく産業医が不在でもよい」という意味ではありません。
⚖️ 労基署への報告と衛生委員会への報告は別手続き
産業医が辞任・解任した場合、会社には以前から、衛生委員会または安全衛生委員会へ報告する義務があります。労働安全衛生規則第13条第4項では、産業医が辞任したとき、または事業者が産業医を解任したときは、遅滞なく、辞任・解任した旨と辞任・解任の理由を衛生委員会または安全衛生委員会へ報告しなければならないと定めています。
2026年8月1日から追加されるのは、これとは別に行う労働基準監督署への報告です。
| 項目 | 労働基準監督署への報告 | 衛生委員会等への報告 |
|---|---|---|
| 対象 | 辞任・解任・退任 | 辞任・解任 |
| 報告先 | 所轄労働基準監督署長 | 衛生委員会または安全衛生委員会 |
| 主な内容 | 産業医の氏名、辞任等年月日、事業場情報 | 辞任・解任した旨と理由 |
| 方法 | 原則電子申請 | 委員会で報告 |
| 施行 | 2026年8月1日から新たに義務化 | 以前から義務 |
産業医が辞任または解任した場合は、労基署だけに報告して終わりではありません。衛生委員会等への報告も必要です。
個人的・機微な理由はどこまで説明する?
産業医の健康状態など、本人にとって機微な事情がある場合、詳細をすべて衛生委員会で説明する必要があるとは限りません。厚生労働省のQ&Aでは、産業医本人の意向を確認したうえで、「一身上の都合により」「契約期間満了により」などと報告しても差し支えないとされています。必要以上に個人情報を開示しないよう、本人の意向を確認して報告内容を整理しましょう。
同じ医療機関内で担当医が交代した場合も対象
会社が医療機関や産業保健サービス会社と契約していても、法令上選任しているのは、基本的には個人の医師です。そのため、契約先の医療機関は変わらない、産業医サービス会社も変わらない、料金や契約内容も同じ、という場合でも、選任している産業医本人がA医師からB医師へ交代するなら、産業医の退任と新たな選任に関する手続きが必要になると考えられます。
契約先の法人名だけで管理していると、個人医師の交代を人事・総務が把握できないことがあります。施行前に、現在届け出ている産業医の氏名と、実際に担当している医師が一致しているか確認しましょう。
複数の産業医を選任している場合
常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任する必要があります。また、事業場の規模や有害業務の内容によっては、専属産業医の選任が必要です。複数名のうち1名が退任した場合でも、その産業医について辞任等報告の対象になります。「もう1人いるから報告しなくてよい」とは考えないようにしましょう。同時に、法令上必要な産業医数を下回っていないかも確認する必要があります。
🚨 報告しなかった場合はどうなる?
産業医の選任報告などの安全衛生関係の報告は、労働安全衛生法第100条に基づく手続きです。同法第120条では、第100条第1項または第3項による報告をせず、虚偽の報告をした場合などについて、50万円以下の罰金を定めています。
また、報告漏れだけでなく、産業医が不在のままになれば、産業医選任義務そのものに抵触する可能性があります。罰則を避けるためだけではなく、労働者の健康管理体制を止めないための手続きとして考えましょう。
🛠️ 企業が2026年8月1日までに準備すること
事業場ごとに次の情報を一覧化します。
- 事業場名
- 所在地
- 常時使用する労働者数
- 産業医の氏名
- 選任年月日
- 専属・嘱託の区分
- 契約開始日
- 契約終了日
- 契約更新時期
- 所轄労働基準監督署
- 社内担当者
本社だけでなく、支店、店舗、工場、倉庫、コールセンターなども確認しましょう。
産業医との契約書に、契約期間、自動更新の有無、解約予告期間、産業医が交代する場合の連絡期限、後任者の紹介、引き継ぎ方法が記載されているか確認します。産業医が突然退任すると、14日以内の後任選任が難しくなることがあります。可能であれば、退任予定を早めに把握できる契約・連絡体制を作りましょう。
退任情報を最初に受け取る担当者、労基署への電子申請担当者、後任者を探す担当者、契約手続きの担当者、衛生委員会へ報告する担当者、申請控えを保存する担当者を決めます。外部の産業保健サービス会社へ手続きを任せる場合でも、最終的な報告状況を会社側で確認できるようにしておきます。
電子申請後は、申請日、申請内容、e-Govの到達通知、受付結果、提出データ、後任者の選任日、衛生委員会の議事録などを保存しましょう。担当者が異動・退職しても確認できるよう、個人のパソコンやメールだけで管理しないことが大切です。
辞任・解任が発生した場合に備え、次のような議題を用意しておくとスムーズです。
議題:産業医の辞任・解任について
- 対象産業医
- 辞任・解任年月日
- 辞任・解任理由
- 後任産業医の選任状況
- 健康管理業務の引き継ぎ
- 労基署への報告状況
- 産業医不在期間中の対応
委員会で報告した内容は、議事録に残しておきましょう。
産業医交代時の実務フロー|STEP1〜6
STEP2|対象事業場か確認する(常時50人以上か、拠点をどの事業場単位で管理しているか)
STEP3|後任者の有無を確認する
STEP4|労基署へ電子申請する(入力内容と申請結果を保存)
STEP5|衛生委員会等へ報告する(理由も含め、本人の意向に配慮)
STEP6|健康管理業務を引き継ぐ(健診後の意見聴取・面接指導・職場巡視など)
健康情報を引き継ぐ場合は、個人情報・健康情報の取り扱いにも注意が必要です。
カイピヨくんの一言
報告書の提出はゴールじゃないよ。産業医不在の期間中、健康診断後の意見聴取や面接指導を誰が引き継ぐのかを先に決めておくことが本当に大切なんだ。
✅ 施行前チェックリスト
タップしてチェックを付けながら準備状況を確認しましょう(チェック1つでXP+1/全部チェックでバッジ獲得)。チェック状態はこの端末に保存されます。
🧠 理解度クイズ|制度を正しく理解できているか診断
全4問。正解でXP+5。全問正解でバッジ「🏆 産業医報告制度マスター」を獲得!
🏆 獲得バッジ
音声を再生
カレンダーを確認
両パターン診断を実施
チェックリスト全完了
クイズ全問正解
よくある質問
改正省令は2026年8月1日から施行されます。原則として、新しい義務は施行日以降に発生する辞任・解任・退任が対象になると考えられます。ただし、施行日前後に退任・選任手続きがまたがる場合は、所轄労働基準監督署へ確認すると確実です。
後任者の産業医選任報告の中で、前任者の氏名と辞任等年月日を報告すれば、別の辞任等報告は不要です。
辞任等報告は先に行います。ただし、報告したことによって後任者の選任期限が延長されるわけではありません。産業医は、選任すべき事由の発生から14日以内に選任する必要があります。やむを得ない事情がある場合は、早めに所轄労働基準監督署へ相談しましょう。
対象事業場で法令に基づいて選任した産業医であれば、専属か嘱託かにかかわらず対象になります。
産業医としての職を離れるのであれば、退任等に該当する可能性があります。契約終了日と産業医としての退任日を整理して報告しましょう。
産業医の選任義務がなくなったことに伴う退任について、辞任等報告は義務ではありません。ただし、厚生労働省は報告することが望ましいとしています。
いいえ。2026年8月1日以降、対象事業場では、労働基準監督署への報告も必要です。辞任・解任の場合は、労基署への報告と衛生委員会等への報告の両方を確認してください。
本人の健康上の事情など機微な情報がある場合は、本人の意向を確認し、「一身上の都合」「契約期間満了」などの表現で報告することも認められています。
当分の間、書面による報告も可能です。使用する書面や提出方法は、所轄労働基準監督署へ確認してください。
今回の義務は事業場単位で考える必要があります。報告先も原則として各事業場の所在地を管轄する労働基準監督署です。本社で手続きを集約する場合でも、事業場ごとの情報と提出先を混同しないようにしましょう。
まとめ|まずは現状の整理から始めましょう
2026年8月1日から、産業医の辞任・解任・退任があった場合、対象事業場の事業者は、その事実を所轄労働基準監督署へ遅滞なく報告する必要があります。対象となるのは、原則として常時50人以上の労働者を使用し、産業医の選任義務がある事業場です。
重要なポイントは次のとおりです。
- 会社単位ではなく事業場単位で判断する
- 辞任・解任・退任が報告対象になる
- 報告先は所轄労働基準監督署
- 原則として電子申請を行う
- 当分の間は書面報告も可能
- 後任者の選任報告に前任者情報を記載すれば、別途報告は不要
- 後任者が未定でも辞任等報告は先に行う
- 後任産業医は選任事由発生から14日以内に選任する
- 辞任・解任の場合は衛生委員会等への報告も必要
- 50人未満になった場合の退任は義務対象外だが、報告が望ましい
解決ドットコムからひとこと
今回の改正は、報告書が一つ増えるだけの話ではありません。本当に確認すべきなのは、
という点です。産業医が退任してから人事・総務が初めて事実を知る運用では、14日以内の後任選任や健康管理業務の引き継ぎが間に合わない可能性があります。
まず、現在の産業医、契約終了日、担当事業場、所轄労働基準監督署を一覧にしてください。手続きを始める前に、まず現状を整理する。それが、報告漏れと産業医不在を防ぐ第一歩です。


