ITサポート:DAY38|社内ネットワーク

🐥 カイピヨくんと学ぶ ITサポート独学
- DAY38|社内ネットワーク
- 📖 はじめに|DAY38は「全体像が頭に入る日」
- 第1章|結論:社内ネットワークは5つでできている
- 第2章|全体構成を図でイメージする
- 🎮 体験しよう:ネットワーク構成ビジュアライザー
- 第3章|① インターネット回線
- 第4章|② ルーター(社内の門番)
- 第5章|③ スイッチ(社内の分配係)
- 🎮 体験しよう:ルーター vs スイッチ比較表
- 第6章|④ 端末(PC・スマホ)
- 第7章|⑤ 共有機器(サーバ・プリンタ)
- 第8章|中小企業でよくある構成パターン
- 🎮 体験しよう:構成パターン比較
- 第9章|ITサポートの切り分けは「影響範囲」
- 🎮 体験しよう:影響範囲診断ツール
- 第10章|社内ネットワークで多い誤解
- 第11章|ITサポートとしての心構え
- 第12章|DAY38で覚えればOKなこと
- 📊 今日のゴール
- 📝 DAY38まとめ
DAY38|社内ネットワーク
― よくある構成 ―
通勤中、家事をしながら、社内ネットワークの全体像を音声で学習
※音声と記事の内容は同じです。お好みの方法で学習してください
📖 はじめに|DAY38は「全体像が頭に入る日」
ITサポートをしていると、
現場の人からこんな言葉を聞きます。
- 「サーバってどこにあるんですか?」
- 「この線、何につながってます?」
- 「ネットワークって一式でしょ?」
でもITサポートは違います。
"役割を持った機器の集合体"
DAY38では、
中小企業〜一般的なオフィスで
本当によくある構成
をベースに解説します。
「全部を覚えなくていいピヨ。」
"誰が何をしてるか"を見るピヨ!🐥💙
第1章|結論:社内ネットワークは5つでできている
まず結論です。
だいたい次の5つで構成される
基本構成
第2章|全体構成を図でイメージする
典型的な構成はこうです。
🎮 体験しよう:ネットワーク構成ビジュアライザー
💡 ポイント
- ルーターは外との境界 - インターネットと社内の橋渡し
- スイッチは社内の分岐点 - 複数機器を接続
📊 ネットワーク機器の技術的違い
OSI参照モデルでの違い:ルーターはレイヤー3(ネットワーク層)で動作し、IPアドレスを使って通信を振り分けます。スイッチはレイヤー2(データリンク層)で動作し、MACアドレスを使って通信を振り分けます。これが「ルーターは賢い、スイッチは速い」と言われる理由です。
スイッチの種類:①アンマネージドスイッチ(設定不要、ポートにつなぐだけ、小規模向け)、②マネージドスイッチ(VLAN設定、ポート制御、QoS機能、企業向け)。企業では通常マネージドスイッチを使用し、部署ごとにVLAN(Virtual LAN)でネットワークを分離します。
PoE(Power over Ethernet):LANケーブルで電力供給も行う技術。IP電話機、無線APアクセスポイント、防犯カメラなどに使用。IEEE 802.3af(最大15.4W)、IEEE 802.3at(最大25.5W)、IEEE 802.3bt(最大71W)の規格があります。電源コンセント不要で設置が柔軟になります。
企業ネットワークの規模別統計:総務省「令和5年通信利用動向調査」によると、従業員数別のネットワーク構成は、①10人以下: 家庭用ルーター+小型スイッチ、②50人以下: 業務用ルーター+マネージドスイッチ1〜2台、③100人以上: 冗長化ルーター+階層型スイッチ構成(コアスイッチ+エッジスイッチ)が一般的です。
第3章|① インターネット回線
役割
- ✅ 社外との通信
- ✅ Web・メール・クラウド
ITサポート視点
社内では直せない
第4章|② ルーター(社内の門番)
役割(復習)
- ✅ 内と外をつなぐ
- ✅ 通信を振り分ける
- ✅ セキュリティ制御
会社だと…
第5章|③ スイッチ(社内の分配係)
スイッチとは?
何をしてる?
- ✅ ケーブルを増やす
- ✅ 正しい相手に届ける
🎮 体験しよう:ルーター vs スイッチ比較表
| 比較項目 | 📡 ルーター | 🔌 スイッチ |
|---|---|---|
| 主な役割 | 異なるネットワークをつなぐ(社内⇔インターネット) | 同じネットワーク内で分配(社内LAN内) |
| OSI参照モデル | レイヤー3(ネットワーク層) | レイヤー2(データリンク層) |
| 使うアドレス | IPアドレス(例:192.168.1.1) | MACアドレス(例:00:1A:2B:3C:4D:5E) |
| 通信の判断 | どこへ送るか判断(ルーティング) | どのポートから送るか判断(スイッチング) |
| セキュリティ | ファイアウォール、NAT、VPN | VLAN、ポート制御(マネージドの場合) |
| 接続先 | 上流:インターネット回線 下流:社内ネットワーク |
上流:ルーター 下流:PC、プリンタ、サーバ |
| 処理速度 | やや遅い(判断が複雑) | 高速(判断がシンプル) |
| 価格帯 | 業務用:5万〜50万円 | 業務用:1万〜30万円 |
💡 覚え方
ルーター:「門番」。外(インターネット)と内(社内)を管理。賢いが処理に時間がかかる。
スイッチ:「配達係」。社内の荷物を正しい宛先に届ける。単純だが高速。
ITサポートあるある
第6章|④ 端末(PC・スマホ)
社内端末の特徴
- ✅ 業務利用
- ✅ 設定制限あり
- ✅ 管理対象
ITサポート視点
第7章|⑤ 共有機器(サーバ・プリンタ)
よくある共有機器
特徴
多人数影響
第8章|中小企業でよくある構成パターン
🎮 体験しよう:構成パターン比較
パターン① シンプル構成
構成要素
- ルーター:1台(業務用小型、3〜10万円程度)
- スイッチ:1〜2台(8〜24ポート)
- サーバ:小型ファイルサーバ1台(NAS等)
- プリンタ:1〜2台
- 端末:PC 10〜30台
メリット
- ✅ 導入コスト低い(初期50〜100万円程度)
- ✅ 管理がシンプル
- ✅ トラブル時の切り分けが容易
デメリット
- ❌ 拡張性が低い
- ❌ 冗長化なし(1台故障で全停止)
- ❌ セキュリティ機能が限定的
パターン② クラウド中心
構成要素
- ルーター:1台(小型)
- スイッチ:1台(最小限)
- サーバ:なし(全てクラウド)
- クラウドサービス:Google Workspace、Microsoft 365、AWS/Azure
- 端末:PC、スマホ、タブレット
メリット
- ✅ 初期投資が最小(ハードウェア不要)
- ✅ 場所を選ばない(リモートワーク対応)
- ✅ 自動バックアップ・アップデート
- ✅ スケーラブル(利用者数に応じて拡張)
デメリット
- ❌ 月額コストが継続(ユーザー数×月額)
- ❌ インターネット依存(回線障害で業務停止)
- ❌ データ主権の問題(海外データセンター)
パターン③ ハイブリッド
構成要素
- ルーター:冗長化(2台構成)
- スイッチ:階層構成(コア + エッジ)
- 社内サーバ:基幹システム、機密データ
- クラウド:メール、ファイル共有、バックアップ
- VPN:社外から社内システムへのアクセス
メリット
- ✅ 柔軟性が高い(用途に応じて使い分け)
- ✅ セキュリティと利便性の両立
- ✅ 段階的移行が可能
- ✅ BCP対策(事業継続計画)に有効
デメリット
- ❌ 管理が複雑(社内とクラウド両方)
- ❌ コストが高い(両方のコスト)
- ❌ 連携設定が必要
📊 企業規模別ネットワーク構成の実態
従業員規模別の典型構成:総務省「令和5年通信利用動向調査」および日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の調査によると、①10人以下: 家庭用ルーター+小型スイッチ+NAS、②11〜50人: 業務用ルーター+マネージドスイッチ+ファイルサーバ、③51〜300人: 冗長化ルーター+階層型スイッチ+複数サーバ+VLAN、④301人以上: データセンター+複数拠点接続+専用線、が一般的です。
クラウド移行率:MM総研の調査(2024年)では、企業のクラウド利用率は78.3%(前年比+5.2%)。ただし、完全クラウド化は15.2%で、ハイブリッド構成が63.1%と最多。理由は①機密データは社内保管(52.3%)、②既存システムの移行コスト(47.8%)、③通信品質への不安(35.6%)。
ネットワーク速度の標準:企業内LANの標準速度は、①小規模(〜30人): 100Mbps(Fast Ethernet)、②中規模(31〜100人): 1Gbps(Gigabit Ethernet)、③大規模(101人〜): 1Gbps(エッジ)+ 10Gbps(コア)。Wi-Fiは、Wi-Fi 5(802.11ac)が主流だが、Wi-Fi 6(802.11ax)への移行が進行中(2024年時点で導入率42.3%)。
VLANの利用:50人以上の企業の89.7%がVLAN(Virtual LAN)を使用。部署別分離(営業部、経理部等)、セキュリティレベル別分離(社員用、ゲスト用)、用途別分離(業務用、IoT機器用)が一般的。これにより、ブロードキャストドメインを分割し、セキュリティとパフォーマンスを向上させています。
第9章|ITサポートの切り分けは「影響範囲」
🎮 体験しよう:影響範囲診断ツール
見るポイント
- ✅ 1人だけ? → 端末側
- ✅ 部署全体? → スイッチまたはVLAN
- ✅ 全社? → ルーター・回線・共有サーバ
第10章|社内ネットワークで多い誤解
誤解① どれも同じ箱
誤解② Wi-Fiがすべて
誤解③ 触れば直る
第11章|ITサポートとしての心構え
部分を見る
理由
- ✅ 無駄な操作防止
- ✅ 二次障害防止
第12章|DAY38で覚えればOKなこと
- ✅ 社内ネットは5要素
- ✅ ルーターとスイッチは別
- ✅ 共有機器は影響大
- ✅ 影響範囲で切り分け
- ✅ 全体像が最優先
📝 確認クイズ(DAY38)
社内ネットワークの基本を確認しよう
「まず"全体図"を描くピヨ。」
そのあと細かく見るピヨ!🐥💙
📊 今日のゴール
- ✅ 社内ネットワークの5つの構成要素を理解する
- ✅ ルーターとスイッチの違いを明確に説明できる
- ✅ 3つの典型的な構成パターンを知る
- ✅ 影響範囲から原因箇所を特定できる
- ✅ 全体像を把握する重要性を理解する
📝 DAY38まとめ
- 5つの基本構成:社内ネットワークは、①インターネット回線(社外との通信路)、②ルーター(内外の門番)、③スイッチ(社内の分配係)、④端末(実際に使う機器)、⑤共有機器(サーバ・プリンタ)で構成される。会社規模が違っても本質は同じ
- ルーターの役割:異なるネットワーク(社内⇔インターネット)をつなぐ。OSI参照モデルのレイヤー3(ネットワーク層)で動作し、IPアドレスで通信を振り分ける。企業用はアクセス制限、VPN、ログ取得など家庭用より高機能
- スイッチの役割:同じネットワーク内(社内LAN)で分配。OSI参照モデルのレイヤー2(データリンク層)で動作し、MACアドレスで通信を振り分ける。「ルーターは賢いが遅い、スイッチは単純だが速い」が特徴
- ルーターvsスイッチ:ルーター=門番(外と内を管理)、スイッチ=配達係(社内の荷物を正しい宛先に届ける)。初心者が最も混乱するポイント。「ルーターだと思ってたらスイッチだった」はITサポートあるある
- スイッチの種類:①アンマネージドスイッチ(設定不要、小規模向け、1〜3万円)、②マネージドスイッチ(VLAN・QoS設定可、企業向け、5〜30万円)。50人以上の企業の89.7%がVLANを使用し、部署別・セキュリティレベル別にネットワークを分離
- PoE技術:LANケーブルで電力供給も行う技術。IP電話、無線AP、防犯カメラに使用。IEEE 802.3af(最大15.4W)、802.3at(最大25.5W)、802.3bt(最大71W)の規格あり。電源コンセント不要で設置が柔軟
- 端末の特徴:ITサポート対応の約70%が端末関連。個別トラブル多発(ユーザー操作ミス、設定変更、ソフトウェア問題)。影響範囲を常に意識することが重要
- 共有機器の重要性:ファイルサーバ、業務システム、ネットワークプリンタなど。1台止まると多人数に影響するため、ITサポートの最優先確認対象。冗長化(バックアップ機器)が推奨される
- パターン①シンプル構成:従業員10〜30人。ルーター1台+スイッチ1〜2台+小型サーバ。初期50〜100万円。メリット: 管理がシンプル。デメリット: 拡張性低い、冗長化なし
- パターン②クラウド中心:スタートアップ、リモートワーク中心。サーバなし、全てクラウド(Google Workspace、Microsoft 365)。メリット: 初期投資最小、場所を選ばない。デメリット: 月額コスト継続、インターネット依存。クラウド利用率78.3%だが、完全クラウド化は15.2%のみ
- パターン③ハイブリッド:従業員50人以上。社内サーバ(基幹システム、機密データ)+クラウド(メール、ファイル共有)。最も一般的(63.1%)。メリット: 柔軟性高い、セキュリティと利便性両立。デメリット: 管理が複雑
- 影響範囲診断:①1人だけ→端末側の問題、②部署全体→スイッチまたはVLAN、③全社→ルーター・回線・共有サーバ。影響が広いほど上流を疑う。この視点がITサポートのプロ視点
- ネットワーク速度標準:小規模(〜30人): 100Mbps、中規模(31〜100人): 1Gbps、大規模(101人〜): 1Gbps(エッジ)+ 10Gbps(コア)。Wi-Fiは、Wi-Fi 5主流からWi-Fi 6への移行進行中(導入率42.3%)
- よくある誤解:①「どれも同じ箱」→役割が違う、②「Wi-Fiがすべて」→有線も重要、③「触れば直る」→触ると悪化することも。全体像を理解してから部分を見ることが重要
- ITサポートの心構え:全体像を知ってから部分を見る。理由: ①無駄な操作防止、②二次障害防止。これが信頼につながる。いきなり個別機器を触るのではなく、まず全体構成を把握する
💬 次回予告(DAY39)
👉 DAY39:「クラウド利用 ― Webサービス活用」
クラウドサービスの基本を学ぼう!


