景品表示法とEC広告|優良誤認・有利誤認・キャンペーン表示を解説 DAY37

【DAY37】景品表示法とEC広告
誇大広告・優良誤認・有利誤認・キャンペーン表示の注意点を整理する
DAY36では、ECで取得する氏名、住所、電話番号、購入履歴、決済情報を安全に管理する方法を整理しました。DAY37では、購入者へ商品を知らせるための広告と表示を扱います。
ECでは、最高品質、絶対に壊れない、満足度No.1、通常価格10,000円、今だけ半額、本日限定、残りわずか、購入者全員にプレゼント、抽選で10万円分が当たる、といった表現がよく使われます。こうした表現は購入者の目を引きますが、実際の商品、販売実績、価格、在庫、キャンペーン条件と一致していなければ、景品表示法上の問題になる可能性があります。
景品表示法は、商品・サービスの品質や内容、価格などを実際より著しく良く見せる表示を禁止するとともに、過大な景品類の提供を制限する法律です。購入者が広告に惑わされず、自主的かつ合理的に商品を選べる環境を守ることが目的です。
「広告を目立たせることと、実際より良く見せることは別だよ。強い言葉を使う前に、根拠と条件を確認しよう!」
DAY36との違い
DAY36は、購入者から受け取った情報をどう安全に扱うかを整理しました。DAY37は、購入者へ見せる商品・価格・広告をどう正確に表示するかを整理します。DAY36は情報の管理、DAY37は広告表示の管理です。
この記事で分かること
- 景品表示法がEC広告に関係する理由、誇大広告と魅力的な広告の違い
- 優良誤認と有利誤認の違い、商品説明に必要な根拠資料
- No.1表示・満足度表示の注意点、通常価格・セール価格の二重価格表示
- 「今だけ」「本日限定」の注意点、小さい注意書きによる打消し表示
- 一般懸賞・総付景品の基本、クーポン・ポイントと景品の違い
- AIで作った広告文章やメーカー提供情報を転載する場合の確認
- 先に結論|広告は「強調表示・根拠・条件」をセットで確認する
- 景品表示法が規制する「2つの柱」
- 誇大広告の2つの罠|優良誤認と有利誤認
- 効果・実績・口コミの表示|根拠資料とNo.1表示
- 価格表示の罠|二重価格表示と「今だけ」「本日限定」
- 送料無料・実質無料の表示
- 打消し表示とスマートフォンでの確認
- AIで作った広告文章の確認
- 景品類の基本|総付景品と一般懸賞
- キャンペーン条件の表示と違反時の対応
- 実際のケースで考えてみよう|存在しない通常価格から50%引きと表示した
- よくある失敗
- EC広告を設計する12の質問
- やってみよう|景品規制 上限額計算機&NG表現チェッカー
- アウトプットワーク|EC広告・キャンペーン確認表を作ろう
- 理解度チェッククイズ
- よくある質問
- 今回のまとめ
- 獲得バッジ
先に結論|広告は「強調表示・根拠・条件」をセットで確認する
EC広告を公開する前に、①何を強く伝えているか、②その内容を証明できるか、③適用条件が分かりやすいか、という最低限3つを確認します。例えば「初回500円」と大きく表示していても、実際には6回の継続購入が必要で総支払額20,500円なら、初回価格だけでは取引条件を正確に判断できません。「購入者満足度98%」と表示するなら、誰を、何人、どのような質問で、いつ調査したか、回答者を恣意的に選んでいないかを説明できる必要があります。
景品表示法では、広告の一部分だけではなく、文字の大きさ、配置、画像、動画、注意書きなどを含め、一般消費者が表示全体から受ける印象を踏まえて判断されます。小さな注意書きを付ければ、強調表示による誤認が必ず解消されるわけではありません。
景品表示法が規制する「2つの柱」
景品表示法は、大きく2つを規制します。表示規制は、商品内容、品質、性能、価格、割引、販売条件を、実際より著しく良く・安く・有利に見せる表示を禁止します。景品規制は、購入特典、抽選賞品、プレゼント、金券、ポイント等について、景品類に該当する場合の最高額や総額を制限します。「景品表示法」という名前ですが、プレゼント企画だけの法律ではありません。EC事業者にとっては、商品ページ、広告バナー、セール表示、比較表、口コミ掲載などにも関係します。
景品表示法上の「表示」は、商品ページの文章だけではありません。商品名、キャッチコピー、商品画像、バナー、動画、SNS投稿、メール広告、検索広告、比較表、購入画面、パッケージなど、購入者へ商品・サービスの内容や取引条件を知らせるものが対象になります。特定商取引法上の通信販売広告も、ウェブサイトだけでなく、メール、カタログ、SNS等を含む幅広い媒体が対象となり得ます。景品表示法についても、媒体を変えれば不正確な表示が許されるわけではありません。
誇大広告の2つの罠|優良誤認と有利誤認
一般的に誇大広告とは、商品やサービスを実際以上に良く見せる広告を指します。ただし、広告では一定の印象的な表現が使用されることもあります。重要なのは、購入判断に影響する具体的な内容か、事実として受け取られる表現か、合理的な根拠があるかです。例えば「毎日をもっと快適に」という抽象的な表現と、「使用すれば必ず体重が10kg減る」という具体的な効果表示では、求められる根拠が異なります。
優良誤認は、商品・サービスの品質、規格、性能、内容などについて、実際より著しく優良であると一般消費者に誤認させる表示です。事実と異なるのに、競合商品より著しく優れているように見せる表示も含まれます。実際は綿80%なのに「オーガニックコットン100%」、海外製造なのに「完全日本製」、通常使用で防水できないのに「完全防水」、一部の商品だけ検査済みなのに「全商品検査済み」、根拠がないのに「業界最高品質」といった表示が例です。商品の原材料、製造国、性能、試験結果、耐久性などは、事実と資料を確認して表示します。
有利誤認は、価格、送料、数量、契約期間などの取引条件について、実際より著しく有利であると誤認させる表示です。競合商品より著しく安い・多い・有利であるように見せる表示も対象になります。全員が利用できる価格なのに「当選者だけの特別価格」、送料が別途必要なのに「完全無料」、継続購入が必要なのに「初回500円」だけを強調、実際は他社と同量なのに「他社の2倍入り」、常に行っている値引きなのに「今だけ特別価格」といった表示が例です。商品そのものを良く見せるのが優良誤認、買う条件を有利に見せるのが有利誤認と整理でき、一つの広告が両方に関係する場合もあります。
効果・実績・口コミの表示|根拠資料とNo.1表示
汚れが99%落ちる、3日で変化を実感、通常品の2倍長持ち、睡眠の質が改善する、電気代を30%削減、といった表示は根拠確認が特に重要です。根拠資料には、商品と試験対象が一致していることや、表示している効果と試験結果が対応していることが必要です。似た商品で行った試験や、限られた条件でしか出ない結果を、すべての利用者・環境で実現するように表示しないようにします。
商品・サービスの効果や性能について優良誤認の疑いがある場合、消費者庁は事業者へ、表示の裏付けとなる合理的な根拠資料の提出を求めることができます(不実証広告規制)。期限内に資料を提出しない場合や、資料が合理的な根拠と認められない場合、措置命令との関係では不当表示とみなされ、課徴金納付命令との関係では不当表示と推定されます。問題を指摘されたら後から資料を探すのではなく、表示を公開する前に根拠資料を確認・保存する必要があります。表示前には、試験を行った商品は同じか、使用条件は実際の利用環境と同じか、対象人数は十分か、比較対象は適切か、都合の良い結果だけを抜き出していないか、第三者が確認できる資料かを確認します。
商品利用者の体験談へ「個人の感想です」「効果を保証するものではありません」と書いても、広告全体から特定の効果が得られるように受け取られる場合、注意書きだけで誤認が解消されるとは限りません。特に、利用前・利用後の画像、大幅な数値変化、成功者だけを集めた体験談と組み合わせる場合は、広告全体の印象を確認します。口コミを掲載するときも、良い口コミだけ掲載する、低評価を削除する、重要な条件を省略する、文章の意味を変えて編集する、代表的ではない結果を強調するといった編集で印象が変わるため、どのように収集したか、掲載基準は何か、編集したか、利用者全体を代表する内容かを確認します。事業者が関与した口コミやインフルエンサー投稿について、広告であることを隠す問題は、次回DAY38で詳しく扱います。
売上No.1、顧客満足度No.1、人気No.1、おすすめNo.1、医師の90%が推奨といった表示は、商品内容の優良性や取引条件の有利性を示すため、合理的な根拠がなく事実と異なる場合は不当表示となる可能性があります。調査対象の商品、比較した競合商品、調査地域、調査期間、回答者数、回答者の条件、質問内容、調査方法、調査実施者を確認します。自社の商品を利用した人だけに質問する、商品名を見せて好みを聞く、比較対象が一部の会社だけといった調査結果を、業界全体の客観的なNo.1として表示することは適切とは限りません。「第三者機関調べ」と書くだけでは、調査の合理性が保証されるわけではありません。他社商品と比較して「価格が30%安い」「容量が2倍」「配送が3日早い」と表示する場合も、客観的に実証された内容を正確かつ適正に引用する必要があり、同じ条件の商品か、調査日時が古くないか、送料を含めた価格か、容量・品質が同じか、一部の競合だけを選んでいないかを確認します。
価格表示の罠|二重価格表示と「今だけ」「本日限定」
二重価格表示は、現在の販売価格と、別の比較対象価格を並べて表示する方法です(通常価格10,000円→セール価格5,000円)。比較対象価格が実際に使われていない場合や、あいまいな価格である場合、不当な価格表示となる可能性があります。過去の販売価格を使う場合は、同一商品について、最近相当期間にわたって販売されていた価格かを確認します。架空の通常価格、存在しないメーカー希望価格、調査していない市価などを使用しないようにします。販売開始時から4,000円でしか販売していないのに「通常価格8,000円」と表示するような場合は、8,000円を通常価格とする根拠がありません。価格変更履歴、過去の注文実績、販売期間、商品ページの保存記録、モールの販売データで確認します。「メーカー希望小売価格10,000円 当店価格6,000円」と表示する場合は、メーカーがその価格を実際に設定・公表しているか確認し、販売者が自ら作った架空の「メーカー希望小売価格」を比較対象にしてはいけません。オープン価格の商品を、根拠なく希望小売価格付きで表示しないようにします。
「本日限定」「あと1時間」「今だけ半額」「期間限定」といった表示は緊急性を高めますが、期限が終わった後も同じ価格で販売したり、カウントダウンが毎日リセットされたりすると、実際より有利な限定条件に見せる可能性があります。開始日時、終了日時、終了後の価格、延長条件、表示の自動停止を確認します。キャンペーンを延長する可能性がある場合でも、最初から恒常的に続ける前提の「本日限定」表示は避けます。「先着100名」「残り3個」「在庫限り」と表示する場合は、実際の在庫や受付数と一致させます。在庫が十分あるのに常に「残り3個」と表示するような仕組みは、購入を不当に急がせる可能性があります。また、商品を供給する準備がない、供給量が著しく限定されているのにその内容を明確に表示しないなど、実際には購入できない商品を購入できるように表示する行為は、おとり広告として問題となり得ます。
送料無料・実質無料の表示
「送料無料」と表示していても、実際には北海道・沖縄は追加料金、冷凍便は別料金、一定金額以上のみ無料といった条件がある場合は、条件を分かりやすく表示します。注意書きが小さく、対象地域や追加額が分からなければ、購入者は支払条件を判断できません。「無料」は非常に強い表示です。商品代金は無料でも送料は3,000円、初月無料でも翌月から自動課金、無料体験でも解約しないと有料へ移行、という場合は、何が無料で何が有料なのかを明確にします。無料の対象、有料になる時期、支払総額、解約期限、送料・手数料を、近接した位置で確認できるようにします。
打消し表示とスマートフォンでの確認
広告では、大きく表示した内容に対して、小さな文字で条件を付けることがあります(「誰でも5万円分プレゼント」※対象プラン加入者に限る)。強調表示と注意書きが矛盾していたり、注意書きを読まなければ本当の条件が分からなかったりする場合、注意書きだけで誤認が解消されない可能性があります。消費者庁は、打消し表示について、文字の大きさ、表示時間、配置、強調表示との距離、内容の理解しやすさなどを確認する必要があると示しています。
パソコンでは表示されても、スマートフォンでは注意書きが画面外になる、文字が小さすぎる、横スクロールが必要、「もっと見る」の中へ隠れている、購入ボタンに隠れるといった状態になることがあります。広告確認は、作成画面だけでなく、実際のスマートフォン表示で行います。特に、価格条件、定期購入、対象者、期間、送料、返品条件は、強調表示と近い位置で確認できるようにします。ECの商品画像へ「売上No.1」「永久保証」「100%天然」「医師推奨」「完全無料」と文字を埋め込む場合も広告表示です。画像は文章より更新漏れが起きやすいため、商品仕様が変更された、キャンペーンが終了した、価格が変わった、認証の有効期限が切れた場合に、古い画像がモールやSNSへ残っていないか確認します。メーカーから提供された広告素材をそのまま掲載しても、販売者側の確認が不要になるわけではありません。現在の商品仕様と一致するか、自社が販売する型番と同じか、旧商品の画像ではないか、根拠資料を確認できるか、使用期限・掲載範囲があるかを確認し、メーカーと販売者の間で表示根拠、変更通知、問題発生時の対応を決めます。
AIで作った広告文章の確認
AIへ「売れる広告文を作って」と依頼すると、「絶対」「最高」「完全」「No.1」「誰でも」「必ず」など、根拠確認が必要な言葉が生成されることがあります。AIが作った文章でも、公開した事業者の表示になります。AIが広告案を生成→商品資料と照合→根拠のない表現を削除→価格・条件を確認→担当者が承認、という手順で、AIの出力をそのまま商品ページへ自動掲載しないようにします。
キャンペーン条件の表示と違反時の対応
キャンペーンでは、最低限、対象商品、対象者、購入期間、応募期間、応募方法、当選人数、景品内容、抽選方法、発表方法、発送時期、除外条件を表示します。条件変更がある場合は、変更日と理由を記録します。「応募者の中から抽選」と書きながら、実際には先着順で決めるなど、表示と運用を異ならせないようにします。
景品表示法違反が認められた場合、誤認の排除、再発防止、同様の違反を行わないことなどを命じる措置命令が行われることがあります。一定の不当表示については、要件を満たす場合に課徴金納付命令の対象となります。2025年度には、消費者庁が13件の措置命令、10件の課徴金納付命令、388件の指導を行ったと公表しており、インターネット広告に特化した監視でも324件の指導が行われました。EC事業者にとって、広告表示の確認は実務上の継続課題です。
表示に誤りが見つかった場合は、①広告の掲載を止める→②掲載場所を一覧化する→③正しい内容へ修正する→④対象期間・注文を特定する→⑤購入者への影響を確認する→⑥必要な告知・返金等を検討する→⑦原因と再発防止を記録する、という流れで対応します。自社ECだけでなく、ECモール、SNS、広告管理画面、メール、アフィリエイト素材、商品画像、動画に同じ表現が残っていないか確認します。
実際のケースで考えてみよう|存在しない通常価格から50%引きと表示した
あるEC事業者が、新商品を5,000円で販売しました。商品ページには「通常価格10,000円 50%OFF 今だけ5,000円」と表示しましたが、この商品を10,000円で販売した実績はありませんでした。
Step1〜2|表示の内容と根拠資料を確認する
購入者は「普段は10,000円の商品が今だけ5,000円で買える」と受け取る可能性があり、価格条件が実際より著しく有利に見えるため、有利誤認や不当な二重価格表示の問題が生じる可能性があります。10,000円での販売履歴、メーカー希望小売価格、他店舗の販売価格、価格設定の根拠を確認しましたが、10,000円の根拠はなく、担当者が割引率を大きく見せるために設定した価格でした。
Step3〜5|表示を停止し、他の掲載場所も確認・再発防止する
「通常価格10,000円」「50%OFF」の表示を削除し、「販売価格5,000円(税込)」と表示しました。自社EC、ECモール、Instagram、広告バナー、メールマガジン、商品画像にも同じ二重価格表示があったため、すべて修正しました。再発防止として、価格を公開する前に比較元価格、販売期間、販売実績、根拠資料、確認担当者、承認日を確認するルールを作り、商品画像へ価格を直接埋め込む場合は価格変更時の画像差替えも確認項目に追加しました。
よくある失敗
EC広告を設計する12の質問
- 広告で最も強く伝えている内容は何ですか?品質、価格、実績、限定性に分けます。
- その表示を証明する資料はありますか?表示前に確認・保存します。
- 資料と販売商品は同じですか?型番、仕様、使用条件を確認します。
- 比較対象は適切ですか?競合商品、過去価格、調査期間を確認します。
- No.1の調査方法を説明できますか?調査対象、人数、質問内容を残します。
- 重要な条件を小さく表示していませんか?強調表示と近い位置で示します。
- セールの期限は本当ですか?終了後の価格も決めます。
- 在庫表示は実数と合っていますか?自動表示の仕組みも確認します。
- 送料・継続条件を含めても「無料」ですか?購入者の総負担額を確認します。
- 景品類に該当しますか?値引き、景品、金券等を分けます。
- 景品の最高額・総額を計算しましたか?総付景品と一般懸賞を分けます。
- 広告を誰が承認しますか?作成者と確認者を分けます。
やってみよう|景品規制 上限額計算機&NG表現チェッカー
取引価額と売上予定総額を入力すると、総付景品と一般懸賞の上限額を自動計算できます。また、よく使われがちな広告表現がどのようなリスクを持つかも確認できます。入力内容はこのブラウザにのみ保存され、外部へは送信されません。
① 景品規制 上限額計算機
一般懸賞は、1個当たりの最高額と景品総額の両方を満たす必要があります。これは一般的な限度額の簡易計算です。業種別規制がある場合は別途確認してください。
② NG表現チェッカー
アウトプットワーク|EC広告・キャンペーン確認表を作ろう
公開中または想定するEC広告を一つ選び、表示を確認してください。分からない内容は推測せず、商品仕様書、試験資料、価格履歴、販売実績、調査報告書、キャンペーン規約、消費者庁の景品表示法資料を確認してください。
① 広告基本情報
② 根拠と条件
③ 景品と承認
記入できたら完了にする
理解度チェッククイズ
第1問 優良誤認が主に関係するものはどれでしょうか?
第2問 有利誤認が主に関係するものはどれでしょうか?
第3問 効果・性能を広告へ表示する前に必要なことは何でしょうか?
第4問 「個人の感想です」と記載すれば、体験談の表示は必ず問題ないでしょうか?
第5問 二重価格表示で比較対象価格に使用できるか確認が必要なものはどれでしょうか?
第6問 「本日限定」と表示するときに必要なものはどれでしょうか?
第7問 小さな注意書きがあれば、強調表示の問題は必ず解消するでしょうか?
第8問 3,000円の商品購入者全員に提供する総付景品の一般的な最高額はいくらでしょうか?
第9問 3,000円の商品購入者を対象とする一般懸賞で、景品1個の一般的な最高額はいくらでしょうか?
第10問 一般懸賞で景品1個の最高額だけ確認すればよいでしょうか?
第11問|実務判断問題 商品ページに「通常価格12,000円 本日限定6,000円 50%OFF」と表示されています。しかし、販売開始から毎日6,000円で販売し、12,000円での販売実績はありません。この表示には、どのような問題があるでしょうか?
回答例を見る
12,000円での販売実績がない、毎日6,000円で販売している、「本日限定」が実態と一致しないという問題があります。購入者に「普段は12,000円、今日だけ6,000円」と誤認させる可能性があり、有利誤認や不当な二重価格表示に該当するおそれがあります。比較対象価格を削除し、実際の販売価格を正確に表示します。
第12問|キャンペーン計算問題 2,000円の商品購入者を対象に抽選キャンペーンを実施します。キャンペーン期間中の売上予定総額は500,000円です。一般懸賞として、景品1個の最高額と景品総額の上限を計算してください。
計算例を見る
景品1個の最高額:取引価額2,000円は5,000円未満のため、2,000円×20=40,000円。
景品総額:500,000円×2%=10,000円。景品1個を40,000円にすると総額上限10,000円を超えるため、実際には提供できません。最高額と総額の両方を満たす必要があります。
よくある質問
事業規模にかかわらず、商品・サービスを供給し広告表示を行う事業者は、表示の正確性や景品規制を確認する必要があります。個人事業主にも、規模・業態に応じた表示管理措置が求められます。
必要です。自社が販売する商品と内容が一致しているか、表示根拠を確認します。
他社の使用状況ではなく、自社の表示が事実と根拠に合っているかで確認します。
一律に禁止されている言葉ではありませんが、事実として受け取られる表現なら合理的な根拠が必要です。
調査対象、比較対象、質問、回答者の選び方などが合理的か確認します。自社顧客だけを対象とした調査を、業界全体のNo.1のように表示することは適切とは限りません。
個別の販売状況により判断されます。「最近相当期間にわたって販売されていた価格」に当たるか、価格表示ガイドラインと販売履歴を確認します。
必要です。画像、動画、バナー内の文字も購入判断に影響する表示です。
事情により延長すること自体ではなく、最初から恒常的に販売する予定なのに限定表示を続けるなど、表示と実態が一致しないことが問題になります。
値引きとして扱われるものと、景品類に該当するものがあります。利用先、提供条件、経済上の利益の内容を確認します。
一般的な総付景品では、取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の20%が最高額です。業種別規制も確認します。
一般懸賞では、取引価額5,000円未満なら20倍、5,000円以上なら10万円が1個当たりの最高額で、景品総額は売上予定総額の2%以内です。
消費者庁の景品表示法資料やQ&A、公正競争規約を確認し、個別の広告・キャンペーンについて判断が難しい場合は、弁護士等の専門家へ相談します。
今回のまとめ
EC広告では、商品を魅力的に見せることだけでなく、その内容を正しく伝える必要があります。今回覚えておきたいポイントは、次の5つです。
- 品質や性能を実際より良く見せると優良誤認の問題になる
- 価格や割引条件を実際より有利に見せると有利誤認の問題になる
- 効果・No.1・比較表示は、公開前に根拠資料を確認する
- 重要な条件を小さな注意書きだけで補わない
- プレゼント企画は、総付景品・一般懸賞を分けて上限を計算する
広告確認の基本的な流れは、広告案を作成→強調表示を抽出→商品・価格・実績と照合→根拠資料を確認→条件・注意書きを確認→景品額を計算→承認者が確認→パソコン・スマホで表示確認→掲載開始→期限終了後に停止→変更履歴と資料を保存、という順です。大切なのは、表現を弱くすることではありません。購入者へ強く伝える内容ほど、根拠と条件を明確にし、広告から受ける印象と実際の商品・価格・キャンペーンを一致させることが重要です。
「“売れる言葉”を禁止する必要はないよ。ただし、強い言葉ほど、強い根拠と分かりやすい条件が必要なんだ!」
DAY37の実践課題
公開中または想定するEC広告を一つ選び、表示を確認してください。商品名、掲載場所、最も目立つ言葉、購入者に与える印象を書き出し、品質・性能の根拠、価格の根拠、No.1・満足度の根拠、比較対象を確認します。送料、キャンペーン期間、対象者、除外条件、注意書きの位置を整理し、景品がある場合は取引価額、提供方法、景品価額、景品総額、規制上限を計算します。表示の根拠資料をどこで確認したか、比較対象価格をどの販売履歴から確認したか、キャンペーン終了後は誰が広告を停止するか、問題が見つかった場合は誰が修正・購入者対応を判断するかを決めてください。分からない内容は推測せず、商品仕様書、試験資料、価格履歴、販売実績、調査報告書、キャンペーン規約、消費者庁の景品表示法資料を確認してください。

