何個売れば黒字になる?ECの損益分岐点・CAC・LTVを分かりやすく解説 DAY13

【DAY13】何個売れば黒字になる?損益分岐点・CAC・LTVの基本
「あと何個売れば赤字を抜けられるか」「1人のお客さんにいくらまで集客費をかけられるか」を整理する
DAY10では、売上・原価・利益の違いを整理しました。DAY11では、商品が1個売れたときに、送料や手数料を差し引いていくら残るのかを計算しました。DAY12では、赤字を防ぎながら購入者にも選ばれる価格の決め方を学びました。DAY13では、視点を「商品1個」から事業全体と顧客1人へ広げます。確認するのは、次の3つです。
- 月に何個売れば固定費を回収できるのか
- 新しい顧客1人を獲得するためにいくら使っているのか
- その顧客が将来を含めていくらの価値を生むのか
商品1個では利益が出ていても、販売数量が少なければ月全体では赤字になることがあります。反対に、初回注文では広告費を回収できなくても、その顧客が繰り返し購入してくれれば、長期的には利益が残る場合があります。
「1回の注文だけでなく、“何個売るか”と“何回買ってもらえるか”まで見よう!」
この記事で分かること
- 損益分岐点とは何か/黒字になるための販売数量
- 目標利益を得るために必要な販売数量
- CACの意味と計算方法/広告費とCACの違い
- LTVの意味と簡易的な計算方法
- 売上ベースLTVと利益ベースLTVの違い
- CACとLTVを組み合わせた判断方法
- 初回購入で赤字でも成立する条件
- 売上を増やす前に改善すべき数字
- 先に結論|ECの採算は3つの質問で見る
- 身近な例で考えると「月謝を払う教室」と同じ
- 今回使用するECショップの例
- 1.損益分岐点とは|利益がちょうど0円になる境目
- 2.何個売れば黒字になるか計算する
- 3.目標利益を得るには何個必要?
- 4.損益分岐点を下げる4つの方法
- 5.CACとは|新規顧客1人を獲得するためにかかった費用
- 6.広告費とCACは同じではない
- 7.チャネルごとにCACを見る
- 8.LTVとは|顧客1人が取引期間中にもたらす価値
- 10.CACとLTVを一緒に見る
- 11.初回購入だけでは赤字になる場合
- 13.損益分岐点・CAC・LTVを一つの表で見る
- 14.数字が悪いとき、どこを直す?
- 15.4つの改善を比べる
- 売上を増やす前に確認する順番
- よくある勘違い
- 実際のケースで考えてみよう|広告を増やしたのに赤字が拡大した
- やってみよう|採算3点セットシミュレーター
- アウトプットワーク|自分のECを3つの数字で整理しよう
- 理解度チェッククイズ
- よくある質問
- 今回のまとめ
- 獲得バッジ
先に結論|ECの採算は3つの質問で見る
損益分岐点は、売上高と総費用が同じになり、利益がゼロになる販売量や売上規模を指します。費用を変動費と固定費に分けて計算し、実際の売上が損益分岐点を上回ると利益、下回ると損失になるという考え方です。EC事業の採算は、次の3つの質問に置き換えると分かりやすくなります。
| 指標 | 確認する質問 |
|---|---|
| 損益分岐点 | 月に何個売れば赤字を抜けられるか |
| CAC | 新規顧客1人を獲得するためにいくら使ったか |
| LTV | その顧客が継続期間中にいくらの価値を生むか |
CAC = 新規顧客獲得に使った費用 ÷ 新規顧客数
簡易LTV = 平均購入単価 × 平均購入回数 × 利益率
ただし、LTVの計算方法は事業によって異なります。売上額で計算する方法もあれば、粗利益や限界利益を基準に計算する方法もあります。DAY13では、広告費をどこまでかけられるか判断しやすいように、利益を基準にしたLTVを中心に使います。
身近な例で考えると「月謝を払う教室」と同じ
月謝制の教室を想像してください。生徒が1人入ると、月謝が入ります。しかし、教室には生徒が0人でも発生する費用があります。
- 教室の家賃
- 講師の固定給
- 予約システム代
- 電気代/通信費
生徒1人から得られる利益だけでは、教室全体が黒字かどうかは分かりません。固定費を回収するために、必要な生徒数を確認する必要があります。さらに、新しい生徒を集めるために広告費を使っている場合は、「1人獲得するのにいくらかかったか」「その生徒が何か月通ってくれるか」も重要です。ECでも同じです。商品1個の利益・必要な販売数・顧客との継続取引を分けて考えます。
今回使用するECショップの例
今回は、コーヒー豆を販売するECショップを例にします。
商品1注文当たりの数字
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 平均注文金額 | 4,000円 |
| 商品原価 | 1,500円 |
| 送料の自社負担 | 500円 |
| 梱包費 | 150円 |
| 決済・販売手数料 | 250円 |
| 変動費合計 | 2,400円 |
1か月の固定費
| 固定費 | 月額 |
|---|---|
| ECシステム費 | 20,000円 |
| 固定の人件費 | 80,000円 |
| 倉庫・作業場所 | 30,000円 |
| 通信・業務システム | 10,000円 |
| 固定の制作・運営費 | 20,000円 |
| 固定費合計 | 160,000円 |
この数字を使い、損益分岐点、CAC、LTVを順番に計算します。
1.損益分岐点とは|利益がちょうど0円になる境目
損益分岐点は、売上と費用が同じになり、利益が0円になる地点です。この地点より多く売れば黒字になり、少なければ赤字になります。
J-Net21では、商品1個当たりの売上と変動費の差を限界利益とし、その限界利益の合計が固定費と同じになった販売数量を、損益分岐点販売量として説明しています。
固定費と変動費を分ける
損益分岐点を計算するには、費用を2つに分けます。
- 商品原価
- 決済手数料
- 販売手数料
- 梱包費
- 注文ごとの送料
- 注文ごとの発送作業料
- ECシステムの月額料金
- 固定給
- 家賃
- 定額の倉庫費
- 通信費
- 定額の業務システム費
2.何個売れば黒字になるか計算する
今回の例では、次の数字を使います。1注文当たりの限界利益:1,600円/月の固定費:160,000円
つまり、このECショップは、月100件の注文で利益が0円になります。100件は、やっと赤字を抜ける数量です。
| 月間注文数 | 限界利益合計 | 固定費 | 利益 |
|---|---|---|---|
| 50件 | 80,000円 | 160,000円 | ▲80,000円 |
| 80件 | 128,000円 | 160,000円 | ▲32,000円 |
| 100件 | 160,000円 | 160,000円 | 0円 |
| 120件 | 192,000円 | 160,000円 | 32,000円 |
| 150件 | 240,000円 | 160,000円 | 80,000円 |
「あと何個必要か」を出す
現在の月間注文数が70件だったとします。損益分岐点は100件なので、黒字になるためにはあと30件必要です。
このようにすると、「売上を増やしたい」という曖昧な目標を、具体的な行動へ変えられます。
「“もっと売りたい”ではなく、“あと30件必要”まで分かるんだね!」
3.目標利益を得るには何個必要?
損益分岐点は、利益0円の地点です。月10万円の利益を残したい場合は、固定費に目標利益を加えます。
260,000円÷1,600円=162.5件
端数の注文はないため、切り上げて163件必要です。J-Net21でも、固定費に目標利益を加え、それを商品1個当たりの限界利益で割ることで、目標利益に必要な販売数量を求める方法が示されています。
| 目標 | 必要注文数 |
|---|---|
| 赤字を止める(最低目標) | 100件 |
| 月5万円の利益(標準目標) | 132件 |
| 月10万円の利益(成長目標) | 163件 |
このように分けると、目標が現実的になります。
4.損益分岐点を下げる4つの方法
黒字になる方法は、注文数を増やすことだけではありません。損益分岐点は、次の方法でも下げられます。
販売価格が上がり、変動費が大きく変わらなければ、1注文当たりの限界利益が増えます。
送料、梱包費、販売手数料などを見直します。
使っていないシステムや定額契約を見直します。
セット販売やまとめ買いによって、1注文当たりの売上を増やします。
販売価格を上げる、単位当たり変動費を下げる、固定費を削減することは、損益分岐点を下げる基本的な改善方法です。
送料を200円下げた場合
売上4,000円-変動費2,200円=限界利益1,800円
固定費160,000円÷限界利益1,800円=88.9件(切り上げ89件)
| 改善前 | 改善後 |
|---|---|
| 限界利益1,600円/損益分岐点100件 | 限界利益1,800円/損益分岐点89件 |
送料を200円改善しただけで、黒字に必要な注文数が11件減りました。
5.CACとは|新規顧客1人を獲得するためにかかった費用
CACは、Customer Acquisition Costの略で、日本語では顧客獲得単価や顧客獲得コストと呼ばれます。CACは、広告費だけでなく、新規顧客を獲得するために使った販促費、制作費、人件費、営業活動費などを含めて計算する考え方です。
CACを実際に計算する
| 顧客獲得に使った費用 | 金額 |
|---|---|
| 広告費 | 120,000円 |
| 広告画像・動画制作 | 20,000円 |
| LP改善費 | 10,000円 |
| 販促担当者の人件費配分 | 20,000円 |
| 合計 | 170,000円 |
170,000円÷新規顧客85人=CAC 2,000円
新しい顧客1人を獲得するために、平均2,000円使ったことになります。CACは、新規顧客獲得に使った総費用を新規顧客数で割って算出します。購入ではなく、資料請求や無料登録だけを数える指標とは区別して管理する必要があります。
6.広告費とCACは同じではない
広告費だけを注文数で割った数字は、広告経由の獲得単価として参考になります。しかし、CACでは広告費以外も含める場合があります。
| 費用 | 広告費だけの計算 | CAC |
|---|---|---|
| 広告出稿費 | 含む | 含む |
| 制作費 | 含めない場合がある | 含める |
| LP改善費 | 含めない場合がある | 含める |
| マーケティング人件費 | 含めない場合がある | 含める |
| 営業活動費 | 含めない場合がある | 含める |
広告管理画面で「獲得単価1,500円」と表示されていても、制作費や人件費を含めるとCACは2,000円になる可能性があります。
CACは「注文数」ではなく「新規顧客数」で割る
同じ顧客が1か月に3回注文した場合を考えます。注文数は3件ですが、新規顧客数は1人です。CACを計算するときに3件で割ると、顧客獲得費用が実際より低く見えます。
7.チャネルごとにCACを見る
全体の平均CACだけでは、どの集客方法が優れているか分からないことがあります。たとえば、次の結果だったとします。
| 集客経路 | 費用 | 新規顧客 | CAC |
|---|---|---|---|
| 検索広告 | 80,000円 | 20人 | 4,000円 |
| SNS広告 | 60,000円 | 30人 | 2,000円 |
| 紹介施策 | 20,000円 | 20人 | 1,000円 |
| 記事・自然検索 | 10,000円相当 | 15人 | 約667円 |
全体平均だけを見ると、改善すべき場所が分かりません。チャネル別に分けると、検索広告のCACが高いことが見えてきます。チャネルごとのCACを比較すると、どの集客方法へ予算を配分すべきか判断しやすくなります。
8.LTVとは|顧客1人が取引期間中にもたらす価値
LTVはLife Time Valueの略で、日本語では顧客生涯価値と呼ばれます。ECでは、顧客が初回購入してから取引が終わるまでに、何回購入し、合計でどれだけの売上や利益を生むかを見る指標です。LTVには複数の計算方法があり、平均購入額、購入回数、継続期間、利益率などを使って算出します。LTVとCACを比較することで、顧客獲得に使った費用を長期的に回収できるかを判断できます。
9.売上LTVと利益LTVを分ける
LTVは、何を基準に計算したかを明確にする必要があります。今回のコーヒーショップでは、平均購入額が4,000円、平均購入回数が4回とします。
限界利益ベースのLTV:限界利益1,600円×平均購入回数4回=限界利益LTV 6,400円
| LTVの種類 | 金額 |
|---|---|
| 売上LTV | 16,000円 |
| 限界利益LTV | 6,400円 |
売上LTVだけを見ると、その顧客から16,000円が利益として残るように感じてしまいます。しかし、原価や送料などを引いたあとに残る限界利益は6,400円です。広告費の上限を判断するときは、売上だけでなく、利益を基準にしたLTVを見る必要があります。
「1万6,000円買ってくれても、1万6,000円全部が利益ではないよ!」
10.CACとLTVを一緒に見る
今回の数字を並べます。CAC:2,000円/限界利益LTV:6,400円。顧客1人を獲得するのに2,000円使い、その顧客が取引期間中に6,400円の限界利益を生むとします。
CACを引いたあと、固定費や事業利益へ回せる金額は4,400円です。LTVがCACを上回っているかを見ることで、顧客獲得費用を長期的に回収できる可能性があるかを確認できます。
この例では、限界利益LTVはCACの3.2倍です。ただし、「何倍なら必ず安全」という一律の基準はありません。必要な比率は、業種、事業規模、成長段階、資金力、返品率、顧客の継続期間などによって異なります。
11.初回購入だけでは赤字になる場合
1注文当たりの限界利益は1,600円です。しかし、CACは2,000円です。初回購入だけを見ると次のようになります。
初回購入では400円のマイナスです。この数字だけを見ると、広告を止めたほうがよいように見えます。しかし、同じ顧客が2回目の購入をすると、状況が変わります。
3,200円-CAC 2,000円=1,200円
2回目の購入まで含めると、CACを回収できます。
1.25回という注文はないため、実際には2回目の購入で回収します。このように、顧客獲得費用を回収するまでに必要な期間や回数を見る考え方を、CAC回収期間やペイバック期間と呼びます。
12.リピートされなければ計画は崩れる
「平均4回購入してもらえる」という前提でLTVを計算しても、実際に1回しか購入されなければ意味がありません。
| 平均購入回数 | 限界利益LTV | CAC差引後 |
|---|---|---|
| 1回 | 1,600円 | ▲400円 |
| 2回 | 3,200円 | 1,200円 |
| 3回 | 4,800円 | 2,800円 |
| 4回 | 6,400円 | 4,400円 |
| 5回 | 8,000円 | 6,000円 |
この事業では、少なくとも2回購入してもらわないとCACを回収できません。つまり、広告を出すだけでなく、購入後の仕組みが重要です。
- 商品が期待どおり届く
- 同じ商品を再注文しやすい
- 飲み終わる時期に案内する
- 関連商品を提案する
- 問い合わせへ丁寧に対応する
- メールや会員機能を活用する
13.損益分岐点・CAC・LTVを一つの表で見る
| 指標 | 数字 | 意味 |
|---|---|---|
| 平均注文額 | 4,000円 | 1回の注文で受け取る平均額 |
| 1注文の限界利益 | 1,600円 | 固定費回収へ回せる金額 |
| 月の固定費 | 160,000円 | 注文が少なくても発生する費用 |
| 損益分岐点 | 100件 | 月全体が利益0円になる注文数 |
| 現在の注文数 | 70件 | 黒字まであと30件 |
| CAC | 2,000円 | 新規顧客1人の獲得費用 |
| 平均購入回数 | 4回 | 顧客1人の平均注文回数 |
| 限界利益LTV | 6,400円 | 顧客1人が生む限界利益 |
| LTV-CAC | 4,400円 | 獲得費用を引いた残り |
| CAC回収 | 2回目 | 初回だけでは回収できない |
この表から、次のことが分かります。月全体ではあと30件の注文が必要。新規顧客は2回以上購入しないとCACを回収できません。4回購入してもらえれば、顧客1人から4,400円が残ります。広告だけでなく、リピート施策が重要です。
14.数字が悪いとき、どこを直す?
見直す場所:
- 固定費
- 商品価格
- 送料
- 梱包費
- 販売手数料
- 平均注文金額
見直す場所:
- 広告の対象
- 広告画像や文章
- 商品ページ/購入画面
- チャネル別CAC
- 紹介・自然検索
- 新規顧客数の計測方法
見直す場所:
- 商品満足度
- リピートしやすさ
- 購入後の案内
- 関連商品の提案
- 定期購入
- 問い合わせ対応/返品・配送品質
15.4つの改善を比べる
現在70件から100件へ増やします。損益分岐点へ到達しますが、CACが高いまま広告を増やすと赤字が拡大する可能性があります。
送料を見直し、限界利益を1,600円から1,800円へ増やします。損益分岐点が100件から89件へ下がります。
CACを2,000円から1,500円へ下げます。LTV6,400円-CAC1,500円=4,900円。顧客1人当たりの残りが500円増えます。
平均購入回数を4回から5回へ増やします。限界利益1,600円×5回=LTV8,000円。8,000円-CAC2,000円=6,000円。残りが1,600円増えます。
売上を増やす前に確認する順番
「赤字だから広告を増やそう」と考える前に、次の順番で確認します。
- 商品1個の限界利益はプラスか 売れるほど赤字になる商品ではないか確認します。
- 損益分岐点は現実的か 月に必要な販売数を運営できるか確認します。
- CACはLTVの範囲内か 顧客獲得費用を回収できるか確認します。
- 何回目の購入でCACを回収するか 資金が戻るまでの期間を確認します。
- 実際にリピートされているか 希望や予想ではなく、購入履歴で確認します。
よくある勘違い
実際のケースで考えてみよう|広告を増やしたのに赤字が拡大した
ある食品ECでは、月の注文数を増やすため、広告費を増やしました。
- 広告費:100,000円
- 新規顧客:50人
- CAC:2,000円
- 限界利益LTV:6,000円
- 広告費:300,000円
- 新規顧客:75人
- CAC:4,000円
- 限界利益LTV:6,000円
改善後:LTV6,000円-CAC4,000円=2,000円
新規顧客は50人から75人へ増えました。しかし、CACは2,000円から4,000円へ上昇しています。売上や顧客数は増えていても、顧客1人当たりに残る金額は半分になりました。
やってみよう|採算3点セットシミュレーター
1個売れるごとの費用と月の固定費を入力すると「損益分岐点」が分かります。さらに顧客獲得にかかった費用と平均購入回数を入力すると「CAC」「LTV」を自動計算し、CACを回収できるか・何回目の購入で回収できるかを一度に確認できます。入力内容はこのブラウザにのみ保存され、外部へは送信されません。
① 1個売れるごとの費用と固定費
② CAC(顧客獲得単価)
③ LTV(顧客生涯価値)
④ CACとLTVを比べる
これは仕組みを理解するための簡易ツールです。実際の事業判断では、返品率、資金繰り、季節変動なども合わせて検討してください。
アウトプットワーク|自分のECを3つの数字で整理しよう
上のシミュレーターに、自分のEC事業または想定している商品の数字を入力してみてください。分からない数字は0で埋めず、下の欄に「未計測」と書いてください。
現在は月「件」なので、あと「件」必要です。
新規顧客1人のCACは「円」です。
顧客1人の限界利益LTVは「円」で、CACは「回目」の購入で回収できます。
記入できたら完了にする
理解度チェッククイズ
第1問 損益分岐点とは、どのような状態でしょうか?
第2問 固定費160,000円、1商品当たりの限界利益2,000円の場合、損益分岐点販売数量はいくつでしょうか?
第3問 現在の販売数が60個、損益分岐点が80個の場合、黒字まであと何個必要でしょうか?
第4問 CACの説明として最も近いものはどれでしょうか?
第5問 顧客獲得費用が120,000円、新規顧客が40人の場合、CACはいくらでしょうか?
第6問 平均注文金額5,000円、平均購入回数3回の場合、売上LTVはいくらでしょうか?
第7問 1注文当たりの限界利益2,000円、平均購入回数3回の場合、限界利益LTVはいくらでしょうか?
第8問 限界利益LTVが6,000円、CACが2,500円の場合、CACを引いたあとに残る金額はいくらでしょうか?
第9問|実務判断問題 初回注文の限界利益は1,500円、CACは2,400円です。顧客は平均3回購入し、各注文の限界利益は同じとします。この顧客獲得は、初回購入と3回購入後でそれぞれどのように見えますか?
回答を見る
初回購入:限界利益1,500円-CAC2,400円=▲900円。初回購入だけを見ると900円のマイナスです。
3回購入後:限界利益1,500円×3回=LTV4,500円。LTV4,500円-CAC2,400円=2,100円。3回購入してもらえれば、CACを回収したあとに2,100円が残ります。ただし、実際に平均3回購入されているかを、購入履歴で確認する必要があります。
よくある質問
一つの商品だけを販売する場合は、商品1個当たりの限界利益を使って計算できます。複数の商品を販売する場合は、平均注文額や平均限界利益を使う方法があります。商品構成が大きく変わる場合は、商品別にも確認します。
売上や注文数に合わせて増減する広告費は、変動費として管理する方法があります。毎月一定額で契約している広告・制作費は、固定費に近い場合があります。社内で計算ルールを統一してください。
広告費だけでなく、販促制作費、マーケティング人件費、営業活動費など、新規顧客獲得に使った費用を含める考え方があります。
CPAは、購入、申込み、会員登録など特定の行動1件にかかった費用を指すことがあります。CACは、新規の有料顧客1人を獲得するために使った総費用を対象にします。
どちらの方法もあります。重要なのは、売上ベースか利益ベースかを明記することです。広告費の上限を判断する場合は、原価や送料を引いた利益ベースのLTVも確認します。
長期的には回収できる可能性がありますが、回収までの期間や資金繰りも重要です。初回購入で大きな赤字が出て、回収に長期間かかる場合は、先に支払う広告費が資金を圧迫する可能性があります。
業種、事業規模、成長段階、利益率、資金力によって異なります。一つの目安だけで判断せず、CAC回収期間、返品率、固定費、実際の継続購入も合わせて確認します。
使えます。1回だけ購入される商品では、関連商品、付属品、修理、買い替え、紹介などを含めて顧客価値を考える場合があります。継続取引がなければ、LTVは初回購入の利益に近くなります。
今回のまとめ
DAY13では、商品1個の利益から一歩進み、事業全体と顧客1人の採算を整理しました。今回覚えておきたいポイントは、次の5つです。
- 損益分岐点は、利益が0円になる販売数量や売上規模
- 損益分岐点販売数量は、固定費を1個当たりの限界利益で割る
- CACは、新規顧客1人を獲得するためにかかった費用
- LTVは、顧客が取引期間中にもたらす売上や利益の合計
- CACと利益ベースLTVを比較し、獲得費用を回収できるか確認する
重要なのは、「売上が増えたか」だけを見ることではありません。あと何件必要か、顧客1人の獲得にいくら使い、その顧客から最終的にいくら残るのかまで確認します。初回購入で赤字でも、継続購入で回収できる場合があります。しかし、実際にリピートされなければ計画は成立しません。予想だけでなく、注文履歴、顧客数、広告費、購入回数を記録し、毎月数字を更新することが大切です。
「“何個売る?”“いくらで集める?”“何回買ってもらう?”の3つをセットで考えよう!」
DAY13の実践課題
現在のEC事業、または販売を想定している商品について、損益分岐点(平均注文金額・変動費・限界利益・固定費・現在の注文数・あと何件)、CAC(広告費・制作費・人件費・新規顧客数・全体CAC・チャネル別CAC)、LTV(平均購入回数・売上LTV・限界利益LTV・CACを引いた残り・回収する購入回数)を1枚にまとめてください。分からない数字は0で埋めず、「未計測」と書いてください。数字がないことを確認できた時点で、次に記録すべき項目が見えてきます。


