予約販売・受注生産とは?通常販売との違い、納期・在庫・キャンセル対応を解説 DAY17

🛒 Lv.2 国内ECの運用を学習中 XP 170

【DAY17】予約販売・受注生産の基本

通常販売・入荷前の予約販売・注文後に作る受注生産の違いを整理する

通常販売・予約販売・受注生産の基本。ECバックエンド業務を視覚的に整理する「オペレーションの設計図」。これから新しい販売手法を取り入れるEC運営者のための実践プレイブック
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🔊 音声で聞く「ネット通販が売る届くまでの約束」

ECでは、商品を倉庫へ置いてから販売する方法だけでなく、商品がまだ届いていない段階で注文を受けたり、注文後に商品を作ったりする方法があります。代表的な販売方法は、通常販売、予約販売、受注生産の3つです。見た目はどれも、商品ページから注文するECです。しかし、販売する側の準備と、購入者が商品を受け取るまでの流れは大きく異なります。

通常販売は、原則として販売できる商品をすでに用意しています。予約販売は、入荷・発売する予定の商品について、受け取る前に注文を集めます。受注生産は、注文を受けてから製造や加工を始めます。この違いを曖昧にすると、次のような問題が起こります。

  • 購入者がすぐ届くと思って注文する
  • 入荷数を超えて予約を受ける/製造できる件数を超えて注文を受ける
  • 発送予定日を説明できない/遅延時の連絡が遅れる
  • キャンセルや返金の判断でもめる
  • 通常商品と予約商品を一緒に注文した場合の発送方法が分からない

「“今ある商品”なのか、“これから届く商品”なのか、“注文後に作る商品”なのかを分けよう!」

この記事で分かること

  • 通常販売・予約販売・受注生産の違い
  • 在庫数と受注上限の考え方/予約上限と製造可能数の決め方
  • 発売日・入荷日・発送日・到着日の違い/リードタイムの考え方
  • 注文から出荷までの状態管理/決済を行うタイミング
  • 通常商品と予約商品を一緒に購入した場合の扱い
  • 変更・キャンセル・返品条件の整理
  • 入荷・製造が遅れた場合の対応
  • 商品ページと最終確認画面に表示する内容

この記事は、一般的なEC運用を整理するものです。契約の成立時期、キャンセル、返品、返金などの具体的な法的判断は、商品、表示内容、利用規約、取引経緯によって異なります。判断が難しい場合は、弁護士などへ確認してください。

Contents
  1. 先に結論|違いは「注文時点で商品がどこまで用意されているか」
  2. 身近な例で考えると「お弁当・ゲーム・オーダースーツ」
  3. 1.通常販売とは|販売できる商品を用意してから注文を受ける
  4. 2.予約販売とは|入荷・発売前の商品について先に注文を受ける
    1. 予約販売で重要なのは「予定に根拠があること」
    2. 「入荷次第発送」だけでは不十分
  5. 3.予約在庫・予約枠とは|将来用意できる予定数を管理する
    1. 4.入荷予定数は確定している?
  6. 5.受注生産とは|注文を受けてから商品を製造・加工する
  7. 6.受注生産は「在庫がいらない」とは限らない
    1. 7.受注可能数は「材料」と「生産能力」の両方で決まる
  8. 8.通常在庫・予約枠・生産枠を混同しない
  9. 9.発売日・入荷日・発送日・到着日の違い
    1. 10.リードタイムとは|注文から発送・到着までに必要な時間
    2. 11.受注日ではなく「仕様確定日」から数える場合
  10. 12.受付期間と受注上限を決める
    1. 13.注文から発送までの状態を分ける
    2. 14.決済はいつ行う?
    3. 15.前払いで長期間待ってもらう場合
  11. 16.キャンセルはいつまで受け付ける?
  12. 17.通常商品と予約商品を一緒に注文したらどうする?
    1. 18.異なる発送予定の予約商品を一緒に注文した場合
  13. 19.入荷・製造が遅れたらどうする?
  14. 20.入荷数が予約数を下回った場合
    1. 21.受注生産が予定数を超えた場合
  15. 22.予約販売・受注生産の商品ページに必要な情報
    1. 23.最終確認画面でも条件を確認できるようにする
  16. 通常販売・予約販売・受注生産を比較する
  17. 予約販売と受注生産のよくある失敗
  18. 実際のケースで考えてみよう|職人が作る手作りバッグ
  19. 販売方法を決める12の質問
  20. やってみよう|販売方法診断&予約上限・受注上限計算機
  21. アウトプットワーク|販売方法を設計しよう
  22. 理解度チェッククイズ
  23. よくある質問
  24. 今回のまとめ
  25. 獲得バッジ

先に結論|違いは「注文時点で商品がどこまで用意されているか」

注文時点で商品はどこにあるか?通常販売は「今ある商品」(商品はすでに完成し、倉庫にある)、予約販売は「これから届く商品」(商品はまだ手元になく、入荷待ち)、受注生産は「注文後に作る商品」(完成品はなく、これから製造する)。最大の違いは注文時点で商品がどこまで用意されているか

3つの販売方法は、注文時点の状態で分けると理解しやすくなります。

販売方法注文時点の商品注文後の主な作業
通常販売原則として販売可能な商品がある引当、検品、梱包、発送
予約販売まだ販売者の手元にない、または発売前入荷・発売を待ち、検品、発送
受注生産完成品がまだ作られていない材料確保、製造・加工、検品、発送

予約販売は「届く前に売る方法」です。受注生産は「売れてから作る方法」です。

「予約販売は“入荷待ち”、受注生産は“完成待ち”と考えると分かりやすいよ!」

身近な例で考えると「お弁当・ゲーム・オーダースーツ」

通常販売|店頭のお弁当

お店に完成したお弁当が並んでいます。購入者が選び、代金を支払えば、すぐ受け取れます。商品はすでに完成しています。

予約販売|発売前のゲーム

発売日は決まっていますが、まだ店頭には並んでいません。購入者は発売前に注文し、販売者は発売後に商品を発送します。仕入れる予定数をもとに予約上限を決める場合があります。

受注生産|オーダースーツ

購入者のサイズや希望を確認してから、生地を裁断し、縫製します。注文時点では完成品がありません。完成までに時間がかかり、注文後の仕様変更が難しい場合があります。

ECでも、同じように「商品を用意する順番」が異なります。

1.通常販売とは|販売できる商品を用意してから注文を受ける

通常販売のフロー:仕入れ・製造→倉庫入荷→販売可能在庫へ登録→注文受付→在庫引当→発送。通常販売で管理する数量はドーナツグラフで実在庫の内訳(販売可能在庫・引当在庫・安全在庫・販売不可在庫)を表示。販売可能在庫が10個なら、受けられる注文は原則10個まで

通常販売では、購入者が注文する時点で、原則として販売可能在庫があります。

商品を仕入れる・製造する
倉庫へ入荷する
販売可能在庫へ登録する
商品ページを公開する
注文を受ける
在庫を引き当てる
発送する
通常販売の特徴
  • 注文後、比較的早く発送しやすい
  • 実際の在庫数を確認して販売できる
  • 購入者へ発送予定を伝えやすい
  • 売れ残り在庫が発生する可能性がある
  • 保管場所や仕入資金が必要になる
  • 商品の劣化や流行変化のリスクがある
通常販売で管理する数量

DAY16で学んだ、実在庫、販売可能在庫、引当在庫、安全在庫、販売不可在庫を管理します。販売可能在庫が10個なら、原則として新しく10個まで注文を受けられます。ただし、複数サイトで同じ在庫を販売している場合は、在庫連携や販売枠の設定が必要です。

2.予約販売とは|入荷・発売前の商品について先に注文を受ける

予約販売では、注文時点で商品が販売者の倉庫へ入っていない場合があります。ただし、メーカーから100個入荷する予定、発売日が決まっている、生産が完了し輸送中である、次回製造分の数量が決まっているなど、予定や根拠があります。

入荷・発売予定を確認する
予約受付を開始する
注文を受ける
商品が入荷する
数量・品質を確認する
予約注文へ引き当てる
発送する

予約販売で重要なのは「予定に根拠があること」

予約販売は、まだ手元にない商品を販売します。本当に入荷するか、入荷予定数はいくつか、発売日・入荷予定日はいつか、輸送や製造が遅れる可能性はあるか、不良品を差し引いても予約数を用意できるか、予約受付をいつ終了するかを確認せずに受付を始めると危険です。「たぶん入荷する」「日程は未定だが先に売る」という運用では、購入者へ約束できる内容がありません。

「入荷次第発送」だけでは不十分

通信販売では、商品の引渡時期を期間または期限として明確に表示する必要があります。消費者庁のQ&Aでは、「予約は入荷次第」という表示だけでは、いつ受け取れるか分からないため、引渡時期を示したことにならないと説明されています。「○日以内」「○月○日まで」など、具体的な期間・期限の表示が必要です。

曖昧な例

予約商品は入荷次第発送します。

より具体的な例

2026年10月上旬入荷予定。入荷・検品後、10月15日までに発送予定です。2026年9月30日までにご注文いただいた商品は、11月1日から11月10日までの間に発送します。

ただし、実際にどの表示が適切かは、取引条件や入荷予定の確度に応じて確認します。

3.予約在庫・予約枠とは|将来用意できる予定数を管理する

入荷予定数100個-不良・不足への予備5個=予約受付上限95個。「入荷予定数=全数売っていい数」ではない。ルール:「入荷次第発送」はNG。「○月○日までに発送」など具体的な期間・期限の表示が必須(消費者庁ガイドライン)

予約販売では、現在の実在庫とは別に、予約受付可能数を管理します。メーカーから100個入荷する予定でも、100個すべてを予約販売すると、数量不足や破損があった場合に商品を用意できません。そこで、予備を5個確保します。

入荷予定数100個-不良・不足への予備5個=予約受付上限95個

予約が60個入った場合、予約受付上限95個-予約済み60個=残り予約枠35個となります。入荷予定数100個に対して予約を150個受けると、少なくとも50個を用意できません。追加生産や追加仕入れが確実でない限り、予約上限を超えて受付しない設定が必要です。

数量意味
入荷予定数将来受け取る予定の数量
予約受付上限購入者から受け付けてよい最大数量
予約済み数すでに注文された数量
残り予約枠これから予約できる数量
予備数不良・不足などに備える数量

4.入荷予定数は確定している?

入荷予定数にも、確度の違いがあります。確定数(メーカーや仕入先から納品数量が確定している)、仮予定数(製造中で数量が変わる可能性がある)、希望数(販売者が希望しているだけで仕入先が確約していない)を、同じ「入荷予定100個」として扱うと危険です。予約販売を開始する前に、発注済みか、発注を仕入先が承諾しているか、数量が確定しているか、入荷日が確定しているか、分納される可能性があるか、不良率・数量不足の可能性があるかを確認します。

5.受注生産とは|注文を受けてから商品を製造・加工する

受注生産では、購入者の注文後に商品を作ります。

商品仕様を掲載する
注文を受ける
仕様・支払いを確認する
材料を確保する
製造・加工する
検品する
梱包・発送する

代表的な商品は、オーダー家具、名入れ商品、オーダー衣類、手作り工芸品、印刷物、記念品、特注部品、注文後に焙煎するコーヒー、注文後に制作する作品などです。

仕様固定型

商品仕様は決まっていて、注文後に製造します。例:注文後に製作する同一デザインの木製トレー。

選択型

決められた選択肢から購入者が選びます。例:色、サイズ、木材、金具、文字書体。

個別設計型

購入者ごとに打ち合わせや設計が必要です。例:オーダー家具、法人用の特注製品、オリジナル什器。見積もり、仕様確認、承認などの工程を設ける場合があります。

6.受注生産は「在庫がいらない」とは限らない

受注生産では、完成品の在庫を減らせます。しかし、何も保管しなくてよいとは限りません。原材料、部品、包装資材、加工用資材、専用工具、交換用部品、制作途中の商品が必要になる可能性があります。たとえば、木製トレーを受注生産する場合、完成品はなくても、木材、塗料、金具、箱が必要です。箱が20個しかなければ、製品を30個作れても、すぐ発送できるのは20個までです。

7.受注可能数は「材料」と「生産能力」の両方で決まる

材料上限:木板30枚+金具50個(2個/製品)=25個分製造可能。生産能力上限:職人が1週間に10個×納期2週間=20個製造可能。受注上限は少ない方に合わせて20個。受注生産でも完成品在庫がゼロなだけで、原材料や専用資材の在庫管理は必要

受注生産では、完成品の在庫数ではなく、材料・部品がいくつあるか、一定期間に何個作れるかの両方を見ます。木製トレー1個に木板1枚と金具2個を使用するとします。

材料から見た上限:木板30枚→30個分/金具50個÷2個=25個分 → 材料から見た製造上限は25個
生産能力から見た上限:職人が1週間に10個×2週間=20個

材料は25個分あっても、納期内に作れるのは20個です。そのため、受注上限は少ないほうに合わせます(材料上限25個・生産上限20個・受注上限20個)。

8.通常在庫・予約枠・生産枠を混同しない

同じ商品ページで複数の販売方法を使う場合があります。たとえば、すぐ発送できる在庫5個、次回入荷分の予約20個、それ以降は受注生産で毎月10個、といった構成です。

販売区分注文可能数発送予定
通常在庫5個3営業日以内
次回入荷予約20個10月15日まで
受注生産月10個注文から約30日

同じ「購入する」ボタンだけで扱うと、すぐ届くと思った購入者が、受注生産枠へ入る可能性があります。

9.発売日・入荷日・発送日・到着日の違い

発売日(商品の販売・提供が始まる日)→入荷日(倉庫が商品を受け取る日)→検品完了日(数量・状態の確認が終わる日)→発送日(倉庫から送り出す日)→到着予定日(購入者へ届く見込みの日)のタイムライン。10月1日発売=10月1日に届く、という誤解を防ごう

予約販売では、日付の言葉を正しく使い分けます。発売日が10月1日でも、10月1日に購入者へ届くとは限りません(10月1日発売・入荷→10月2日検品→10月3日発送→10月4日以降到着、という例)。「10月1日発売」とだけ表示すると、購入者が10月1日に届くと考える可能性があります。何を約束している日付なのかを明確にします。

10.リードタイムとは|注文から発送・到着までに必要な時間

「納期」という曖昧な言葉を避け、「仕様確定後、15営業日以内に製造+2営業日以内に発送」と具体的に書く。受注生産の木製トレー例:仕様確定日を起点に、注文・仕様確認2日、材料準備3日、加工5日、塗装・乾燥5日、検品・梱包2日、配送2日で合計19日

リードタイムとは、商品を用意するために必要な期間です。受注生産では、注文確認+材料手配+製造+乾燥・加工待ち+検品+梱包+配送を足して考えます。木製トレーの例では、注文・仕様確認2日、材料準備3日、加工5日、塗装・乾燥5日、検品・梱包2日、配送2日で合計19日です。「約2週間でお届け」と表示すると、工程が少し遅れただけで間に合わなくなります。休日、注文集中、材料不足、不良品の作り直しも考慮して、現実的な期間を設定します。

分かりにくい表示

納期は20日です。

より具体的な表示

ご注文と仕様確定後、15営業日以内に製造し、その後2営業日以内に発送します。

「納期」が製造完了なのか、発送なのか、購入者への到着なのかを明確にします。

11.受注日ではなく「仕様確定日」から数える場合

名入れ商品やオーダー商品では、注文後に名前のスペル、文字の位置、サイズ、色、デザインデータ、校正・仕上がりイメージの確認が必要な場合があります。注文日から製造期間を数えると、購入者の返答待ちでも納期が進んでしまいます。そこで、注文日→仕様確認→購入者の承認→仕様確定日→製造開始と定義し、「発送予定は、ご注文日ではなく、デザイン確認と仕様確定が完了した日から数えて15営業日以内です」のように表示します。

12.受付期間と受注上限を決める

予約販売や期間限定の受注生産では、受付開始・受付終了の期間を設定します。ただし、期間中でも上限数へ達したら終了する場合があります(例:受付期間は9月1日から9月15日までです。ただし、予定数50個に達した時点で受付を終了します)。通信販売では、申込み期間を定める場合、その内容を表示する事項に含まれます。最終確認画面では、商品の数量、価格、支払時期・方法、引渡時期、申込み期間、キャンセル・返品に関する事項などを、購入者が確認できるようにする必要があります。

13.注文から発送までの状態を分ける

予約販売・受注生産では、注文状態を「未発送」の一つだけにすると、現在地が分かりません。

予約販売の状態例

予約受付→支払い確認済み→入荷待ち→入荷済み→検品中→出荷準備→発送済み

受注生産の状態例

注文受付→仕様確認中→仕様確定→材料手配→製造中→検品中→出荷準備→発送済み

社内では細かく管理しても、購入者へすべての工程を見せる必要はありません(例:社内状態「材料手配中」「木材加工中」→購入者向け表示「制作準備中」「制作中」)。購入者が知りたいのは、現在の状態と、いつ発送されるかです。

14.決済はいつ行う?

予約販売や受注生産では、商品が届く前に代金を受け取ることがあります。

注文時に決済する

未払いによるキャンセルを減らしやすく、材料費や仕入資金へ充てやすい一方、遅延・中止時の返金管理が必要です。

出荷前に決済する

商品を用意できてから請求できますが、出荷直前に支払われない可能性や、決済情報の確保方法の確認が必要です。

申込金を先に受け取る

個別設計型では、申込金・着手金と残金を分ける場合があります。金額、支払い時期、製作開始の時点、キャンセル時の扱いを明確にします。

15.前払いで長期間待ってもらう場合

通信販売で、商品の引渡し前に代金の全部または一部を受け取り、その後、引渡しに時間がかかる場合には、申込みを承諾するか、受領額、商品・数量、具体的な引渡時期などを通知する制度があります。具体的な適用関係は取引内容によるため、予約販売や長期の受注生産では確認が必要です。少なくとも実務上は、注文番号、商品名・仕様、数量、支払金額、支払状況、注文の受付・承諾状況、発送予定、遅延時の連絡方法、キャンセル・変更の条件、問い合わせ先を、注文後に購入者へ伝えます。

16.キャンセルはいつまで受け付ける?

注文ライフサイクルとキャンセル不可の境界線。予約販売の境界線:入荷前(変更・キャンセル可)からメーカー確定発注を経て発送準備開始(キャンセル不可)。受注生産の境界線:仕様確定前(変更可)から材料発注(キャンセル不可・変更要相談)を経て製造開始、名入れ加工(一切の変更不可)。「原則変更不可」と書くだけでは不十分。どの時点で製造開始となるかを購入者が確認できる仕組みが必要(通信販売にクーリング・オフはないため、特約の明示が必須)
予約販売の例

入荷前まで変更・キャンセル可能。メーカーへの確定発注後は変更不可。発送準備開始後はキャンセル不可。

受注生産の例

仕様確定前まで変更可能。材料発注前までキャンセル可能。製造開始後は原則として変更不可。名入れ加工後は文字変更不可。

ただし、「原則として変更不可」と決めただけでは足りません。どの時点で製造開始となるか、購入者がその時点を確認できるか、一部変更が可能か、追加費用が発生するか、販売者側の遅延・製造不能時はどうするか、商品の不具合がある場合の対応を明確にします。

通信販売には、訪問販売などと同じクーリング・オフ制度はありません。一方、返品特約を設ける場合は、返品の可否、期間、条件、送料負担などを明確に表示する必要があります。返品特約の表示がない場合には、商品受領後8日以内の返品に関する法定ルールが問題となります。受注生産品だから自動的にあらゆる返品・解除を拒めると考えず、商品ページ、利用規約、最終確認画面の表示と、個別の状況を確認してください。

17.通常商品と予約商品を一緒に注文したらどうする?

通常商品(3日後発送)と予約商品(2ヶ月後発送)をカートに入れた場合の分岐。一括発送:2ヶ月待つ→まとめて発送(配送1回、送料負担小/通常商品も2ヶ月待たせる)。分割発送:通常商品を今すぐ発送→予約商品を2ヶ月後に発送(通常商品を早く届けられる/送料が2回分発生し誰が負担するか決める必要あり)。ルール:カートや確認画面で事前にルールを明記し、追加送料を明確に示す

カートに通常商品(3日以内に発送)と予約商品(2か月後に発送)が入っている場合、対応方法は主に2つあります。

まとめて発送する

予約商品がそろってから、すべて一緒に発送します。配送回数を減らせる、送料を抑えやすい、梱包作業が1回で済むというメリットがある一方、通常商品も2か月待つことになり、購入者が見落とす可能性があります。

分けて発送する

通常商品を先に送り、予約商品を後から発送します。通常商品を早く届けられますが、送料が2回分発生し、購入者負担か販売者負担かを決める必要があります。

注文前に「すべての商品がそろってから一括発送」「通常商品を先に発送し、予約商品は後日発送」を選べるようにします。追加送料がかかる場合は、その金額を表示します。通信販売では、送料や購入者が負担する追加費用について、内容と金額を明確に示す必要があります。

18.異なる発送予定の予約商品を一緒に注文した場合

予約商品Aは10月発送、予約商品Bは12月発送とします。一括発送なら、商品Aも12月まで待つことになります。購入者が見落とさないよう、最も遅い商品に合わせて発送するか、商品ごとに分けて発送するか、注文を自動分割するか、追加送料を誰が負担するか、途中で発売日が変わった場合はどうするかを決めます。商品ページだけでなく、カートと最終確認画面でも発送条件を確認できるようにします。

19.入荷・製造が遅れたらどうする?

遅延連絡のBefore/After。Beforeは「発送が遅れています。しばらくお待ちください」でいつ届くか不明で不信感を招く。Afterは「メーカー遅延により、11/1〜11/10の発送へ変更となります。お待ちいただくか、キャンセル希望か10/20までにお知らせください」と具体的な日程と選択肢を提示。対応の4ステップ:1対象注文の特定→2新しい発送見込みの確認→3選択肢(待つ・キャンセル)の提示→4商品ページ納期表示の即時修正

予約販売や受注生産では、メーカーの生産遅延、輸送の遅れ、材料不足、職人の体調不良、不良品の作り直し、災害、注文集中、通関遅延、仕様確認の遅れなど、予定どおり進まないことがあります。重要なのは、「遅れたこと」だけでなく、購入者へいつ、何を伝えるかです。

遅延対応の基本は、遅延が判明した日を記録する、対象注文を特定する、新しい発送見込みを確認する、購入者へ早めに連絡する、待つ・変更・キャンセル等の選択肢を整理する、必要な返金を処理する、商品ページの納期表示を修正する、新規受付を続けてよいか判断する、という順序です。

避けたい連絡

発送が遅れています。しばらくお待ちください。「しばらく」がどの程度か分かりません。

整理された連絡例

10月15日までの発送を予定していましたが、メーカーの生産遅延により、11月1日から11月10日までの発送へ変更となる見込みです。このままお待ちいただくか、注文のキャンセル・返金を希望されるか、10月20日までにお知らせください。

20.入荷数が予約数を下回った場合

100個入荷する予定で95個予約を受けたところ、実際に入荷したのは90個で、そのうち2個が破損していたとします。正常品88個に対し予約済み95個なので、7件分の商品を用意できません。対応前に、どの注文へ優先して割り当てるか、注文順か決済順か、次回入荷を待ってもらうか、代替商品を提案するか、キャンセル・返金を行うか、分割発送するか、追加送料を誰が負担するかを決めておきます。予約販売では、仕入先の予定数をそのまま全数販売せず、数量不足や不良に備える予備枠を検討します。

21.受注生産が予定数を超えた場合

職人が月20個まで作れるのに、50個の注文を受けたとします。すべて30日以内発送と表示している場合、約束を守れない可能性があります。対応方法として、受注枠を設定する(8月製作分20個、9月製作分20個、10月製作分10個)、発送予定別の商品を作る(9月発送分、10月発送分、11月発送分)、上限に達したら受付を止めて「次回受付通知」へ切り替える、外注や担当者追加で製造能力を増やす(ただし品質低下、教育期間、材料調達への影響も確認)といった方法があります。

22.予約販売・受注生産の商品ページに必要な情報

特商法・電子消費者契約法に対応する適切なUIデザイン。商品ページ(例:木製トレー)には受注生産品であること・受付期間・受注上限・仕様確定日からの製造期間・キャンセル条件・遅延時の連絡方法を表示。最終確認画面には商品名・数量・追加送料の有無・発送予定(仕様確定後20営業日以内)・決済時期(前払い等)を表示。最終確認画面で契約条件を容易に確認できる設計は電子消費者契約法・特商法上も極めて重要

通常商品よりも、購入前に伝える内容が多くなります。

商品について
  • 予約商品・受注生産品であること
  • 商品仕様/完成品と掲載画像の違い
  • 個体差の有無/仕様変更の可能性
  • 数量限定か
日程について
  • 受付期間/予約上限・受注上限
  • 発売予定日/入荷予定時期/製造期間
  • 発送予定/到着予定
  • 遅延時の連絡方法
支払いについて
  • 決済時期/前払いか
  • 申込金があるか
  • 追加費用があるか
変更・キャンセル、配送について
  • 変更できる内容・期限/キャンセル条件・返品条件
  • 販売者側の遅延・中止時の返金方法
  • 一括発送・分割発送/追加送料
  • 通常商品との同時注文/配送先変更の期限

23.最終確認画面でも条件を確認できるようにする

商品ページに書いてあっても、購入者が注文時に見落としている可能性があります。最終確認画面では、少なくとも次のような内容を確認できるようにします(例:商品:受注生産 木製トレー/数量:1個/価格:12,000円/決済:注文時にクレジットカード決済/製造開始:仕様確定後/発送予定:仕様確定後20営業日以内/キャンセル:製造開始前まで受付/送料:800円)。インターネット通販の最終確認画面では、契約条件を購入者が容易に確認し、入力内容を訂正できるようにする必要があります。申込み内容を誤認させる表示は禁止されています。

通常販売・予約販売・受注生産を比較する

通常販売・予約販売・受注生産の比較表。注文時の状態(原則として完成品がある/まだ入荷していない場合がある/原則としてない)、基準となる数量(販売可能在庫/入荷予定数・予約枠/材料・生産能力)、注文後の主工程(出荷準備/入荷待ち・検品/製造・加工)、リスク(売れ残りリスク大/生産・輸送・入荷遅延リスク/材料・製造・検品遅延リスク)
比較項目通常販売予約販売受注生産
注文時の完成品原則としてあるまだ入荷していない場合がある原則としてない
基準となる数量販売可能在庫入荷予定数・予約枠材料・生産能力
注文後の主工程出荷準備入荷待ち・検品製造・加工
発送までの期間比較的短い発売・入荷後製造完了後
売れ残りリスク比較的大きい予約数を把握しやすい完成品在庫を抑えやすい
遅延リスク比較的小さい生産・輸送・入荷遅延材料・製造・検品遅延
重要な表示在庫・発送日入荷・発送予定製造期間・仕様確定日
上限管理在庫数予約受付数材料数・製造枠

予約販売と受注生産のよくある失敗

運用を崩壊させる10の失敗。両方「予約商品」と曖昧に表示、発送時期を「準備でき次第」と書く、入荷予定数を全数予約販売する(予備ゼロ)、受注上限を材料の数だけで決める、注文日から納期を数えてしまう、注文商品と製造の受付を分けない、仕様確定前の期間な納期を購入者による、通常商品との同時注文ルールが未定義、製造開始のタイミングが購入者に不明、遅延が分かっても発送予定日まで連絡しない、予約数・製造枠を表計算で手動管理(オーバーセル)、ページだけ直して既存の注文者に遅延連絡しない
失敗1|どちらも「予約商品」と表示する
購入者は、入荷待ちなのか、注文後に製造するのか分かりません。
失敗2|発送時期を「準備でき次第」とだけ書く
いつ受け取れるのか判断できません。
失敗3|入荷予定数を全数予約販売する
数量不足や不良品が出たときの予備がありません。
失敗4|受注生産の上限を材料だけで決める
材料はあっても、納期内に製造できない可能性があります。
失敗5|注文日から納期を数える
購入者の仕様確認が完了していないのに、製造期間が進んでしまいます。
失敗6|通常商品との同時注文ルールがない
通常商品も数か月発送されない、または追加送料が突然発生します。
失敗7|製造開始の時点が分からない
キャンセルや仕様変更が可能か判断できません。
失敗8|遅延が分かっても発送予定日まで連絡しない
購入者が問い合わせるまで状況が分かりません。
失敗9|予約数・製造枠を表計算だけで別管理する
EC側の受付を止め忘れ、上限を超えて注文を受けます。
失敗10|商品ページだけ直して注文済み顧客へ連絡しない
新しい購入者には変更後の納期が伝わっても、既存注文者には伝わりません。

実際のケースで考えてみよう|職人が作る手作りバッグ

職人が月15個まで手作りバッグを製造できます。選べる色は黒・茶・ネイビーの3色です。材料は30個分あります。注文後、購入者が色と持ち手の長さを確認し、仕様を承認してから製作を始めます。

項目設定例
販売方式受注生産
月間製造上限15個
受付期間毎月1日から15日
仕様確定期限注文後5日以内
発送予定仕様確定後25営業日以内
通常商品との同梱不可・別発送

材料が30個分あっても、30個受けません。月に15個しか作れないため、材料上限30個・月間製造能力15個から、当月受注上限は15個です。10件の注文が入ると、当月受注枠15件のうち受注済み10件、残り枠5件になります。さらに、仕様確認中3件、製造待ち4件、製造中2件、検品中1件のように、注文数だけでなく各工程に何件あるかを見ます。

職人が体調不良で1週間作れなくなった場合、どの注文が遅れるか、新しい発送見込み、新規受注を停止するか、購入者へいつ連絡するか、待てない購入者への対応、外注で品質を維持できるか、翌月の受注枠を減らすかを確認します。受注生産では、注文を増やすことよりも、約束した数量と納期を守れる工程管理が重要です。

販売方法を決める12の質問

Q1:注文時点で完成品はあるか?YESなら通常販売(販売可能在庫を管理、配送スピードを提示)。NOならQ2:注文後に製造・加工を始めるか?NO(輸送・入荷待ち)なら予約販売(入荷数-予備で上限設定、発売日を定義)。YESなら受注生産(材料と生産能力で上限設定、仕様確定日を定義)。どの手法でも必ず決めること:決済時期・同時注文ルール・キャンセル期限
  1. 注文時点で完成品はありますか?あるなら通常販売、ない場合は予約販売・受注生産を検討します。
  2. 商品はすでに製造済みですか?製造済みで輸送・入荷待ちなら、予約販売に近い形です。
  3. 注文後に製造・加工を始めますか?始めるなら受注生産です。
  4. 何個用意できることが確定していますか?希望数ではなく、確定数を確認します。
  5. 一定期間に何個作れますか?材料だけでなく、人と設備の能力を確認します。
  6. 発送時期を期間・期限で説明できますか?「入荷次第」「完成次第」だけにしません。
  7. 納期は何を起点に数えますか?注文日、入金日、仕様確定日などを決めます。
  8. 決済はいつ行いますか?注文時、製造開始時、発送前などを整理します。
  9. 変更・キャンセルはいつまで可能ですか?受付、発注、材料手配、製造開始のどこを基準にするか決めます。
  10. 通常商品と一緒に注文できますか?一括発送、分割発送、追加送料を決めます。
  11. 遅延時に誰が連絡しますか?判明から連絡までの期限も決めます。
  12. 受付上限に達したら自動で止まりますか?手作業だけに頼らない仕組みを確認します。

やってみよう|販売方法診断&予約上限・受注上限計算機

2つの質問に答えると、通常販売・予約販売・受注生産のどれに近いかを診断します。さらに、予約販売の予約受付上限、受注生産の受注上限を、本文の計算式にそって自動計算できます。入力内容はこのブラウザにのみ保存され、外部へは送信されません。

① 販売方法診断

Q1.注文時点で完成品はありますか?
はい いいえ

診断をやり直す

② 予約受付上限を計算する

予約受付上限:

③ 受注上限を計算する

材料から見た製造上限
生産能力から見た上限
受注上限(少ないほうを採用)

これは仕組みを理解するための簡易計算です。実際の運用では、検品や梱包などの後工程、不良率、休日、材料の分納なども考慮してください。

アウトプットワーク|販売方法を設計しよう

販売したい商品を一つ選んでください。分からない部分は、曖昧な表現で埋めず「未確認」と記入してください。

① 販売方法を決める

確認項目内容
注文時に完成品があるか
選ぶ販売方法(通常販売/予約販売/受注生産)
その理由

② 日程を整理する

日程内容
受付開始日・終了日
発売予定日・入荷予定日
仕様確定期限・製造期間
発送予定・到着予定

③ 変更・キャンセル・配送のルール

確認項目自社のルール
注文内容の変更期限・キャンセル期限
製造開始の基準・遅延時の対応
通常商品との同時注文時の配送・追加送料

④ 購入者への表示

この商品は「販売」です。
ご注文後、「」を行ってから商品を用意します。
」を起点として、「日以内」に発送します。
注文内容の変更は「」まで可能です。

記入できたら完了にする

理解度チェッククイズ

第1問 通常販売の説明として最も近いものはどれでしょうか?

A.原則として販売可能な完成品を用意して注文を受ける
B.注文後に必ず一から製造する
C.発売日が未定の商品だけを売る
正解はAです。通常販売では、原則として販売できる完成品を用意し、その販売可能在庫をもとに注文を受けます。

第2問 予約販売の説明として最も近いものはどれでしょうか?

A.入荷・発売前の商品について、先に注文を受ける
B.販売終了商品を削除する
C.購入者が商品を返品する
正解はAです。予約販売では、まだ入荷・発売していない商品について、予定数量と日程をもとに先に注文を受けます。

第3問 受注生産の説明として最も近いものはどれでしょうか?

A.注文を受けてから製造・加工を始める
B.完成品を必ず大量に保管する
C.配送会社が商品を作る
正解はAです。受注生産では、注文や仕様確定後に製造・加工を始めます。

第4問 「予約は入荷次第発送」という表示だけで、引渡時期を十分に示したことになるでしょうか?

A.具体的な期間・期限が分からないため不十分
B.必ず十分
C.送料が無料なら十分
正解はAです。商品の引渡時期は、期間または期限として明確に表示する必要があります。「入荷次第」だけでは、購入者がいつ受け取れるか判断できません。

第5問 入荷予定100個、不良・数量不足に備える予備5個の場合、予約受付上限の目安はいくつでしょうか?

A.95個
B.100個
C.105個
正解はAです。100個-5個=95個です。

第6問 材料では30個作れますが、納期内の生産能力は20個です。受注上限の基準はどちらでしょうか?

A.20個
B.30個
C.50個
正解はAです。材料上限と生産能力上限のうち、少ないほうを基準にします。

第7問 受注生産品の製造期間を、購入者の仕様承認後から数える場合、商品ページで何を明確にしますか?

A.注文日ではなく仕様確定日が起点であること
B.商品画像の枚数だけ
C.購入者の年齢だけ
正解はAです。購入者の確認が必要な場合は、注文日ではなく、仕様確定日から製造期間を数えることを明確にします。

第8問 通常商品と2か月後発送の予約商品を一緒に注文した場合、決めておくべき内容はどれでしょうか?

A.一括・分割発送と送料負担
B.商品名の文字数だけ
C.販売担当者の昼休み
正解はAです。通常商品を先に送るか、予約商品とまとめて送るかを決め、分割する場合は追加送料の負担も明確にします。

第9問 予約商品の入荷が遅れることが分かりました。適切な対応はどれでしょうか?

A.新しい見込みを確認し、対象者へ早めに連絡する
B.購入者から連絡が来るまで何もしない
C.商品ページだけ削除する
正解はAです。遅延が判明したら、対象注文、新しい発送予定、キャンセル・返金等の対応を整理し、購入者へ早めに連絡します。

第10問|実務判断問題 職人が月10個まで作れる商品を受注生産で販売します。材料は50個分あります。「注文から30日以内に発送」と表示しています。1週間で25件の注文が入りました。どのような問題があり、どう対応しますか?

回答例を見る

職人が月10個しか作れないのに、25件すべてを30日以内発送と約束すると、15件分の納期を守れない可能性があります。

対応:25件の注文状態と受付順を確認する/当月に製造できる10件を確認する/残り15件の新しい発送見込みを計算する/対象購入者へ納期変更を連絡する/待つ・キャンセル等の対応を整理する/新規受付を一時停止する/月ごとの受注枠を10個に設定する/受付枠に応じた発送予定を商品ページへ表示する/受付上限に達したら自動停止する/材料数ではなく生産能力を基準に受注上限を決める。

第11問|実務判断問題 予約商品Aは10月発送、予約商品Bは12月発送です。購入者が両方を一つの注文で購入しました。送料は1回分しか受け取っていません。どのように整理しますか?

回答例を見る

一括発送の場合:商品Bがそろう12月にまとめて発送する/商品Aも12月まで待つことを購入者へ確認する/追加送料は発生しない。

分割発送の場合:商品Aを10月、商品Bを12月に発送する/追加送料を販売者が負担するか、購入者へ確認して受け取る/注文を出荷単位へ分けて管理する。購入前にルールを表示していなかった場合は、販売者側の都合だけで追加費用を請求せず、購入者への説明と合意を含めて対応を整理します。

よくある質問

今回のまとめ

「予約や受注生産で売っているのは、商品だけじゃない。“届くまでの約束”も一緒に売っているんだ!」数量の約束(上限は実在庫・予定数・生産能力で正確に管理する)、時間の約束(納期は注文日ではなく工程で算出し、期間で明示する)、条件の約束(同梱、遅延、キャンセルの境界線を事前に決めて表示する)

通常販売、予約販売、受注生産は、同じEC販売でも商品を用意する順番が異なります。今回覚えておきたいポイントは、次の5つです。

  1. 通常販売は、原則として販売できる完成品を用意してから注文を受ける
  2. 予約販売は、入荷・発売前の商品を予定数量の範囲で先に販売する
  3. 受注生産は、注文・仕様確定後に製造や加工を始める
  4. 発送時期は「入荷次第」「完成次第」だけでなく、期間・期限で具体的に示す
  5. 予約上限は入荷予定数、受注上限は材料と生産能力の両方から決める

予約販売と受注生産では、完成品在庫を抑えやすい一方、購入者に待ってもらう期間が長くなります。そのため、商品を売ること以上に、いつまでに、どの状態の商品を、どの条件で届けるのかを約束し、約束が変わったときに連絡することが重要です。

「予約や受注生産で売っているのは、商品だけじゃない。“届くまでの約束”も一緒に売っているんだ!」

DAY17の実践課題

販売したい商品を一つ選び、通常販売・予約販売・受注生産のどれで販売するか決めてください。通常在庫、入荷予定数、予約受付上限、材料から作れる数量、期間内の生産能力、受注上限といった数量と、注文受付日、仕様確定日、入荷・製造予定、検品予定、発送予定、到着予定といった日程を整理します。分からない部分は、曖昧な表現で埋めず「未確認」と記録してください。未確認のまま販売を始めず、仕入先、製造担当者、物流担当者、利用サービス、必要に応じて専門家へ確認します。

獲得バッジ

音声で学んだ
販売方法診断マスター
販売設計完了
FAQマスター
クイズクリア

次回 DAY18:受注から出荷までの流れ

注文受付、決済確認、在庫引当、ピッキング、検品、梱包、出荷、発送通知、追跡番号登録までの実務を整理します。

DAY18へ進む(公開後にリンクします)

文:横田和也/解決ドットコム編集部

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