1万円の商品が売れたら利益はいくら?ECの原価・送料・手数料を具体的に計算 DAY11

【DAY11】1万円の商品が売れたら利益はいくら残る?
原価・送料・梱包費・決済手数料・販売手数料・広告費を差し引いて計算する
ECサイトで1万円の商品が売れました。管理画面には「売上10,000円」と表示されています。この数字を見ると、1万円がそのまま会社に残るように感じるかもしれません。しかし、商品を販売するためには、さまざまな費用がかかっています。
- 商品を仕入れる・作るための原価
- 購入者へ届ける送料
- 箱や緩衝材などの梱包費
- 支払いを処理する決済手数料
- ECモールなどへ支払う販売手数料
- 購入者を集めるための広告費
これらを差し引くと、1万円の商品が売れても、実際に残る金額は1万円よりかなり少なくなります。
「売上の数字だけでは、本当にもうかったか分からないんだ!」
この記事で分かること
- 売上と利益の違い
- 1個売れるごとに発生する費用
- 商品原価の考え方
- 送料込みと送料別の違い
- 決済手数料と販売手数料の違い
- 広告費を1注文当たりに分ける方法
- 粗利益と1個当たりの残りの違い
- 固定費を引く前と引いた後の違い
- 利益を増やすために確認すべき場所
- 自分の商品で利益を計算する方法
- 先に結論|1万円がそのまま利益になるわけではない
- 身近な例で考えると「1万円入りの箱」
- 計算する前に確認すること
- 1.販売価格は1万円
- 2.商品原価は3,000円
- 3.送料は800円
- 4.梱包費は200円
- 5.決済手数料は360円
- 6.販売手数料は1,000円
- 7.広告費は1,500円
- 1万円の商品で残る金額をまとめる
- 3,140円は「最終利益」ではない
- 固定費まで入れると、1個当たりいくら残る?
- 月全体ではいくら利益が残る?
- 条件が変わると利益はどう変わる?
- 広告費をどう考えるか
- 返品やキャンセルも利益を減らす
- よくある計算ミス
- 利益を増やす7つの確認場所
- 実際のケースで考えてみよう
- 商品1個の採算を確認する12の質問
- やってみよう|1個売れたら残る金額シミュレーター
- アウトプットワーク|1万円の商品を計算しよう
- 理解度チェッククイズ
- よくある質問
- 今回のまとめ
- 獲得バッジ
先に結論|1万円がそのまま利益になるわけではない
今回は、次の条件で計算します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 商品の販売価格 | 10,000円 |
| 商品原価 | 3,000円 |
| 送料の自社負担 | 800円 |
| 梱包費 | 200円 |
| 決済手数料 | 360円 |
| 販売手数料 | 1,000円 |
| 1注文当たりの広告費 | 1,500円 |
すべて差し引くと、次のようになります。
-商品原価 3,000円
-送料 800円
-梱包費 200円
-決済手数料 360円
-販売手数料 1,000円
-広告費 1,500円
────────────────
残る金額 3,140円
この例では、1万円の商品が1個売れたとき、変動する費用を引いたあとに残る金額は3,140円です。ただし、この3,140円がそのまま会社の最終利益になるわけではありません。ここからさらに、ECシステムの月額料金、人件費、家賃などの固定費を支払う必要があります。
身近な例で考えると「1万円入りの箱」
商品が1個売れると、1万円が入った箱が届く場面を想像してみましょう。箱を開けると、1万円をそのまま自由に使えるわけではありません。最初に、商品を仕入れた人へ3,000円を支払います。次に、配送会社へ800円を支払います。箱や緩衝材にも200円かかっています。支払いを処理した会社や、商品を販売した場所にも手数料を支払います。さらに、広告を見て購入した人であれば、広告費もかかっています。
├─ 商品原価 3,000円
├─ 送料 800円
├─ 梱包費 200円
├─ 決済手数料 360円
├─ 販売手数料 1,000円
└─ 広告費 1,500円
残り 3,140円
売上とは、最初に入ってくる金額です。利益は、必要な費用を払ったあとに残る金額です。
計算する前に確認すること
今回は「税を含む表示金額」で単純化する
この記事では仕組みを理解しやすくするため、購入者が支払う1万円を基準にして計算します。実際の会計では、税込経理か税抜経理か、課税事業者か免税事業者か、商品代金と送料の処理、クーポン負担者、手数料に含まれる消費税、売上を計上する時期といった条件によって数字の扱いが変わる場合があります。この記事の計算は、EC事業の採算を考えるための一般的な例です。具体的な記帳や税務処理については、税理士などへ確認してください。
費用はすべて同じ条件で比較する
税込金額と税抜金額を混ぜると、正しい比較ができません。たとえば、販売価格を税込で記録し、原価だけ税抜で記録すると、実際より利益が多く見える可能性があります。計算するときは、販売価格、原価、手数料などを同じ基準にそろえます。
1.販売価格は1万円
今回の商品は、購入者へ10,000円で販売します。ここでは、送料込みの商品として考えます。つまり、購入者が支払う金額は10,000円で、配送会社へ支払う送料は販売者が負担します。
「送料込み」と「送料別」は違う
商品ページの表示価格:10,000円
購入者の支払額:10,000円
販売者は、この1万円の中から送料を支払います。
商品価格:10,000円
購入者が支払う送料:800円
購入者の支払額:10,800円
ただし、購入者から800円を受け取っても、配送会社へ支払う送料と完全に同じとは限りません。
- 実際の送料が900円なら、販売者が100円負担する
- 実際の送料が700円なら、100円の差が生じる
- 地域やサイズによって送料が変わる
- 冷蔵・冷凍料金が追加される
「購入者から受け取る送料」と「配送会社へ支払う送料」は分けて管理します。
2.商品原価は3,000円
商品原価とは、販売した商品を用意するためにかかった原価です。今回は、完成した商品を1個3,000円で仕入れたものとして計算します。
-商品原価 3,000円
────────────
粗利益 7,000円
売上から売上原価を差し引いた金額は、売上総利益、一般には粗利益や粗利と呼ばれます。この時点で、粗利益は7,000円です。
3.送料は800円
購入された商品を届けるため、配送会社へ800円を支払います。
-送料 800円
──────────
残り 6,200円
送料は、商品価格、配送地域、荷物の大きさ、重量、温度帯などによって変わります。
配送会社へ支払う基本送料以外にも、冷蔵・冷凍料金、遠隔地料金、集荷料金、配送保険、再配達に関する費用、受取拒否による返送料、長期不在による返送料、再発送費用、海外配送の追加料金が発生する可能性があります。商品1個の採算を確認するときは、通常配送だけでなく、例外時の費用も把握しておきます。
4.梱包費は200円
商品を配送するためには、梱包資材が必要です。今回は、1件当たり200円とします。
| 梱包資材 | 金額の例 |
|---|---|
| 配送用の箱 | 100円 |
| 緩衝材 | 40円 |
| 袋・テープ | 20円 |
| 配送ラベルなど | 20円 |
| 同梱物 | 20円 |
| 合計 | 200円 |
-梱包費 200円
──────────
残り 6,000円
箱や緩衝材だけでなく、梱包する人の時間も必要です。たとえば、1件の梱包に10分かかるとします。1時間当たりの人件費を1,800円として管理する場合、10分分は300円です(1,800円÷60分×10分=300円)。今回の基本計算では、人件費を固定費側で考えるため、変動費には含めていません。ただし、発送件数に応じて外部倉庫へ作業料を支払う場合などは、1件当たりの変動費に含める方法があります。
5.決済手数料は360円
購入者がクレジットカードなどで支払う場合、決済処理のための手数料が発生することがあります。今回は、説明用として販売価格の3.6%を決済手数料とします。
-決済手数料 360円
────────────
残り 5,640円
これは説明用の仮定です。実際の決済手数料率、計算対象、固定料金、返金時の扱いは、利用サービスと契約によって異なります。
何%かかるか、商品代金だけにかかるか、送料を含む支払総額にかかるか、1件ごとの固定料金があるか、手数料に税が含まれているか、返金時に手数料が戻るか、海外カードでは条件が変わるか、売上金の振込手数料が別にかかるかを確認します。料金は変更される可能性があるため、利用サービスの最新公式情報を確認します。
6.販売手数料は1,000円
ECモールやマーケットプレイスなどを利用する場合、商品が売れるごとに販売手数料が発生することがあります。今回は、販売価格の10%を販売手数料とします。
-販売手数料1,000円
────────────
残り 4,640円
自社ECでは販売手数料がない場合もありますが、代わりにECシステムの月額料金、制作費、保守費、追加機能の利用料、集客費、担当者の人件費が発生する可能性があります。「販売手数料がない=費用がかからない」ではありません。
ECサービスでは、販売手数料、成約手数料、サービス利用料、システム利用料、決済手数料、出店料、月額料金、振込手数料、広告利用料、売上分配手数料など、複数の費用が設定される場合があります。同じ売上に対して、複数の手数料が発生する場合もあります。契約前には、料金名だけでなく、何に対して、いつ、いくら発生するかを確認します。
7.広告費は1,500円
商品を購入してもらうために、広告を出したとします。広告費は月単位で支払うことが多いため、商品1個にいくらかかったかが見えにくい費用です。そこで、広告費を広告経由の注文数で割ります。今回は、1か月に広告費を150,000円使い、広告から100件の注文を獲得したものとします。
=1注文当たり1,500円
-広告費1,500円
──────────
残り 3,140円
広告がクリックされただけでは、売上は発生しません。商品1個の採算を考えるときは、1件の注文を獲得するために使った広告費を見る必要があります。この数字は、顧客獲得単価やCACに近い考え方です。CACについては、DAY13で詳しく学びます。
1万円の商品で残る金額をまとめる
| 計算段階 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 10,000円 |
| 商品原価を引いた粗利益 | 7,000円 |
| 送料を引いた残り | 6,200円 |
| 梱包費を引いた残り | 6,000円 |
| 決済手数料を引いた残り | 5,640円 |
| 販売手数料を引いた残り | 4,640円 |
| 広告費を引いた残り | 3,140円 |
-3,000円 -800円 -200円
-360円 -1,000円 -1,500円
=3,140円
残る割合は次のとおりです。
この例では、売上の31.4%が固定費の支払いなどに回せる金額として残ります。売上から変動費を差し引いた金額は、限界利益として管理できます。損益分岐点の計算では、費用を変動費と固定費に分け、限界利益が固定費をどれだけ回収できるかを見ます。
3,140円は「最終利益」ではない
今回差し引いたのは、商品が1個売れるごとに発生する主な費用です。まだ次のような費用を引いていません。
- ECシステムの月額料金
- 事務所や倉庫の家賃
- 固定給の人件費
- 電話・インターネット料金
- 会計システムの料金
- 撮影機材やパソコンの費用
- 外注費
- 保険料
- 税金
- 事業主自身の作業時間
そのため、3,140円を「最終利益」や「営業利益」と呼ぶのは正確ではありません。この記事では、1個売れたときに、固定費の支払いへ回せる金額として整理します。
「3,140円から、毎月のシステム代や人件費も払うんだね!」
固定費まで入れると、1個当たりいくら残る?
1か月の固定費が次のとおりだったとします。
| 固定費 | 月額 |
|---|---|
| ECシステム | 20,000円 |
| 人件費 | 120,000円 |
| 倉庫の固定料金 | 20,000円 |
| 通信・業務システム | 10,000円 |
| その他 | 30,000円 |
| 合計 | 200,000円 |
1か月に100個売れた場合、固定費を1個当たりに分けると次のようになります。
先ほどの3,140円から2,000円を引きます。
-固定費の1個分 2,000円
────────────────
1個当たりの利益目安 1,140円
この条件では、1個販売して最終的に残る利益の目安は1,140円です。
固定費が月200,000円で、50個しか売れなかった場合を考えます。
変動費を引いた残りは3,140円なので、固定費を回収できません。
一方、200個売れた場合は次のようになります。
3,140円-1,000円 = 2,140円
同じ販売価格・原価でも、販売数量によって1個当たりの固定費負担が変わります。
月全体ではいくら利益が残る?
1個当たりの限界利益が3,140円で、100個売れた場合です。
ここから月の固定費200,000円を引きます。
-固定費 200,000円
────────────────
利益 114,000円
この例では、月100個売れると、固定費を差し引いたあとに114,000円が残ります。
| 月の販売数 | 限界利益合計 | 固定費 | 残る利益 |
|---|---|---|---|
| 30個 | 94,200円 | 200,000円 | ▲105,800円 |
| 50個 | 157,000円 | 200,000円 | ▲43,000円 |
| 100個 | 314,000円 | 200,000円 | 114,000円 |
| 200個 | 628,000円 | 200,000円 | 428,000円 |
売上だけでなく、何個売れば固定費を回収できるかを見る必要があります。固定費を限界利益率で割る損益分岐点の考え方は、次のDAY13で扱います。
条件が変わると利益はどう変わる?
既存顧客や自然検索から購入され、1注文当たりの広告費が発生しなかったとします。
+広告費 1,500円
──────────
残り 4,640円
新規顧客を広告で獲得する注文と、既存顧客の再購入では、1注文当たりに残る金額が異なることがあります。
購入者から送料800円を受け取り、配送会社への支払いも800円だったとします。送料の収入と支出が同額であれば、商品価格部分の利益を直接減らさない形になります。
+送料負担分 800円
──────────
残り 3,940円
ただし、送料へ決済手数料などがかかる場合は、その分も考える必要があります。
販売手数料1,000円が発生しない場合です。
+販売手数料 1,000円
────────────
残り 4,140円
ただし、自社ECでは集客費や月額費用が増える可能性があります。手数料だけでなく、全体の費用で比較します。
費用が変わらず、販売価格だけを1,000円下げたとします。決済手数料と販売手数料は販売価格に連動すると仮定します。
| 売上 | 9,000円 |
| 商品原価 | 3,000円 |
| 送料 | 800円 |
| 梱包費 | 200円 |
| 決済手数料3.6% | 324円 |
| 販売手数料10% | 900円 |
| 広告費 | 1,500円 |
1,000円値下げすると、残る金額は3,140円から2,276円へ減ります。
値下げ額は1,000円ですが、割合で発生する手数料も少し下がるため、残る金額の減少は864円です。
材料費や仕入価格の上昇で、商品原価が3,500円になった場合です。
-原価上昇分 500円
──────────
残り 2,640円
原価が上がっても販売価格を変えなければ、その分だけ利益が減ります。
利益率を見る
1個売れたときに残る金額だけでなく、売上に対して何%残るかも確認します。
粗利益率は70%ですが、送料、手数料、広告費まで引くと31.4%になります。粗利益率だけでは、EC販売全体の採算を判断できないことが分かります。
広告費をどう考えるか
購入経路によって、広告費の扱いが異なります。
| 購入経路 | 1注文当たりの広告費の考え方 |
|---|---|
| 有料広告から初回購入 | 広告費を割り当てる |
| 自然検索から購入 | 直接の広告費は0円の場合がある |
| SNSの通常投稿から購入 | 制作・運用費を別途考える |
| 既存顧客の再購入 | 初回獲得費をどう配分するか検討 |
| 紹介から購入 | 紹介料が発生する場合がある |
広告を使わずに売れたように見えても、記事作成、SNS運用、動画制作などに人件費がかかっている場合があります。
返品やキャンセルも利益を減らす
商品が売れたあと、必ずすべての売上が残るとは限りません。返品が発生すると、購入者への返金、返送費、再発送費、返金手数料、商品の検品費、再梱包費、商品を再販売できない場合の原価、問い合わせ対応の人件費がかかる可能性があります。
100件の注文のうち5件で返品があり、返品にかかった費用の合計が50,000円だったとします。1注文当たりの返品関連費用は次のとおりです。
この500円を採算計算へ含めると、残る金額は次のようになります。
返品が多い商品では、返品率と返品費用も確認します。
「現金が残る」と「会計上の利益」は分けて考える
この記事では、商品1個が売れた場合の採算を確認しています。実際の会計では、仕入れた商品が売れずに在庫として残る場合、仕入金額とその期間の売上原価は同じにならないことがあります。棚卸資産の計算では、期首在庫、当期仕入、期末在庫を使って売上原価を求めます。また、決済サービスからの入金日と、会計上の売上計上時期が同じとは限りません。商品別の採算計算と、正式な会計・税務処理は分けて管理してください。
よくある計算ミス
利益を増やす7つの確認場所
利益を増やす方法は、販売価格を上げることだけではありません。
- 仕入数量を見直す
- 廃棄や不良を減らす
- 梱包単位を見直す
- 仕入先と条件を確認する
- 商品サイズに合う配送方法を選ぶ
- 箱を小さくする
- 複数商品をまとめて送る
- 送料無料ラインを見直す
- 地域別送料を検討する
- 資材を統一する
- 過剰包装を減らす
- 破損しない範囲で箱を小さくする
- 作業時間を短縮する
- 契約プランを確認する
- 売上規模に合うサービスか確認する
- 振込手数料や入金回数も含めて比較する
- 販売チャネルごとの採算を比べる
- 自社ECとモールの役割を分ける
- 手数料に見合う集客があるか確認する
- 注文につながらない広告を停止する
- 商品別・広告別に採算を見る
- リピート購入を増やす
- 自然検索や既存顧客からの流入を育てる
- 商品説明を詳しくする
- サイズや色を分かりやすくする
- 破損しにくい梱包へ変える
- よくある問い合わせを商品ページへ反映する
実際のケースで考えてみよう
ケース|工芸品を1万円で販売する
手作りの木製トレーを10,000円で販売します。販売前の予想では、商品原価3,000円だけを見ていました。
しかし、販売後に実際の費用を確認すると、次のようになりました。
| 費用 | 金額 |
|---|---|
| 商品原価 | 3,000円 |
| 送料 | 1,100円 |
| 梱包費 | 350円 |
| 決済手数料 | 360円 |
| 販売手数料 | 1,000円 |
| 広告費 | 2,000円 |
| 合計 | 7,810円 |
当初は7,000円残ると思っていましたが、実際には2,190円でした。
原因を分ける
- 想定より箱が大きく、送料が高かった
- 壊れないよう梱包材を増やした
- 広告から購入してもらう費用が高かった
- ECモールの販売手数料を見落としていた
この場合、単純に「もっと売る」だけでは、作業量の割に利益が増えない可能性があります。送料、梱包、広告、販売場所を一つずつ見直します。
商品1個の採算を確認する12の質問
- 販売価格はいくらですか?税込・税抜、送料込み・送料別を統一します。
- 商品原価はいくらですか?仕入原価または製造原価を確認します。
- 購入者から送料を受け取りますか?受取額と実際の支払額を分けます。
- 実際の送料はいくらですか?地域、サイズ、温度帯による違いを確認します。
- 梱包資材はいくらですか?箱だけでなく、袋、緩衝材、ラベルも含めます。
- 決済手数料はいくらですか?割合と1件当たり料金を確認します。
- 販売手数料はいくらですか?モール、マーケットプレイスなどの条件を確認します。
- 1注文当たりの広告費はいくらですか?広告費を注文数で割ります。
- 1件の発送に何分かかりますか?人件費や作業量を確認します。
- 返品にいくらかかりますか?平均返品費用も確認します。
- 月の固定費はいくらですか?システム費、人件費、家賃などを整理します。
- 月に何個売れる見込みですか?固定費を回収できる数量か確認します。
やってみよう|1個売れたら残る金額シミュレーター
自分の商品の金額を入力すると、1万円の例と同じように、売上から費用を1段ずつ差し引くウォーターフォールで残る金額を確認できます。決済手数料・販売手数料は円/%のどちらでも入力できます。入力内容はこのブラウザにのみ保存され、外部へは送信されません。
これは仕組みを理解するための簡易計算です。実際の税金、会計処理、契約条件は事業の内容によって異なるため、正確な数字は税理士などへ確認してください。
アウトプットワーク|1万円の商品を計算しよう
販売したい商品を一つ選んでください。上のシミュレーターの数字を書き写しながら整理すると分かりやすくなります。入力内容はこのブラウザにのみ保存され、外部へは送信されません。
購入者から受け取る金額
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 商品価格 | |
| 購入者から受け取る送料 | |
| その他 | |
| 購入者の支払総額 |
1個売れるごとに発生する費用
| 費用 | 金額 | 確認先 |
|---|---|---|
| 商品原価 | 仕入明細・製造原価 | |
| 配送会社へ支払う送料 | 配送料金表 | |
| 梱包費 | 資材購入明細 | |
| 決済手数料 | 決済会社 | |
| 販売手数料 | ECサービス | |
| 1注文当たりの広告費 | 広告管理画面 | |
| 発送作業費 | 自社・倉庫 | |
| 返品費用の平均 | 過去の返品記録 | |
| その他 | ||
| 変動費合計 |
1個当たりに残る金額/固定費まで入れて考える
残る割合=1個当たりに残る金額÷購入者から受け取る金額×100=%。
月の固定費円÷月の販売予定数個=1個当たりの固定費円。
変動費を引いた残り円-1個当たりの固定費円=最終的に残る利益の目安円。
確認できない費用は0円にせず、「未確認」と書いてください。
記入できたら完了にする
理解度チェッククイズ
第1問 1万円の商品が売れた場合、1万円すべてが利益になるでしょうか?
第2問 商品原価3,000円の商品を10,000円で販売した場合、粗利益はいくらでしょうか?
第3問 送料込み10,000円の商品で、配送会社へ800円支払った場合、送料を負担するのは誰でしょうか?
第4問 広告費150,000円で100件の注文を獲得した場合、1注文当たりの広告費はいくらでしょうか?
第5問 次のうち、商品が1個売れるごとに増えやすい費用はどれでしょうか?
第6問 1個売れたときに変動費を引いて3,140円残りました。この3,140円は、そのまま最終的な営業利益でしょうか?
第7問|計算問題 次の条件で、1個売れたときに残る金額を計算してください。
販売価格:10,000円/商品原価:4,000円/送料:700円/梱包費:300円/決済手数料:350円/販売手数料:800円/広告費:1,200円
回答を見る
費用の合計を計算します。商品原価4,000円+送料700円+梱包費300円+決済手数料350円+販売手数料800円+広告費1,200円=費用合計7,350円。
売上から差し引きます。売上10,000円-費用7,350円=残る金額2,650円
第8問|実務判断問題 売上は伸びていますが、銀行口座にお金が残りません。担当者は、商品原価しか記録していませんでした。どのような費用を追加で確認しますか?
回答例を見る
配送会社へ支払う送料、梱包資材費、決済手数料、販売手数料、振込手数料、広告費、倉庫費、発送作業費、ECシステム費、人件費、返品・返金費用、再発送費、値引きやクーポン負担、廃棄・破損した商品の原価を確認します。商品原価だけでは、EC販売全体の費用を把握できません。
よくある質問
商品、事業規模、固定費、返品率、リピート購入などによって異なるため、一律の正解はありません。商品1個の利益率だけでなく、月の固定費を回収して事業全体で利益が残るかを確認します。
サービスによって異なります。商品代金だけでなく、送料などを含む決済総額に対して計算される場合があります。最新の料金表と契約条件を確認してください。
注文別の採算では0円として見る方法があります。ただし、SNS運用、記事制作、動画制作などの人件費が発生している場合は、別の費用として考える必要があります。
実際に現金を支払っていなくても、作業時間は使っています。事業を拡大して他の人へ任せた場合の人件費や、自分が別の仕事に使えた時間も考慮する必要があります。
販売者が送料を負担するため、1注文当たりに残る金額は減りやすくなります。一方で、購入率や注文単価が上がる可能性もあります。送料無料による売上増加と送料負担を比較します。
販売手数料がないサービスもありますが、決済手数料、月額料金、追加機能、保守、広告、人件費などが発生する可能性があります。すべての費用を合わせて比較します。
返送費、検品、再梱包、返金処理、問い合わせ対応などの費用が発生する可能性があります。商品を再販売できても、返品対応が無料になるとは限りません。
この記事の計算は、商品別の採算を把握するための管理用計算です。正式な売上計上、売上原価、在庫、消費税などの処理は、事業形態や会計方針によって異なります。税理士などへ確認してください。
今回のまとめ
1万円の商品が売れても、1万円すべてが利益として残るわけではありません。今回の例では、商品原価3,000円、送料800円、梱包費200円、決済手数料360円、販売手数料1,000円、広告費1,500円を差し引きました。
さらに、ECシステム費、人件費、倉庫費などの固定費を支払います。大切なのは、販売価格と商品原価だけで判断しないことです。送料、梱包、決済、販売、広告、返品、作業時間まで含めて、1個売れたときにいくら残るかを確認することが必要です。
「1万円の商品でも、最後に残るのは3,140円。見えない費用まで全部書き出そう!」
DAY11の実践課題
販売したい商品、または現在販売している商品を一つ選び、販売価格、購入者から受け取る送料、商品原価、配送会社へ支払う送料、梱包資材費、決済手数料、販売手数料、1注文当たりの広告費、発送作業費、返品費用の平均、月の固定費、月の販売予定数を調べてください。そのうえで、「売上-商品原価=粗利益」「売上-1個売れるごとに発生する費用=固定費の支払いへ回せる金額」「固定費の支払いへ回せる金額-1個当たりの固定費=最終的に残る利益の目安」の3つを計算します。
分からない金額は0円で埋めず、「未確認」としてください。未確認の費用を一つずつ調べることが、採算改善の最初の一歩です。


